上 下
13 / 202
第3章

カミーユのタイツ2 憧れの白タイツ

しおりを挟む
恵子は初めて白いシームレスハイウエストタイツを履いた日をなつかしく思い出していました。
「あの日が、今の私の白タイツ人生の始まりだったなあ」と感じていました。

幼稚園のころは制服が白いタイツで、冬は毎日履いていました。
当時の恵子はやや小柄だったためタイツに余裕があり、普通のタイツでも胸の上まで伸ばすことができました。
その姿に興奮を覚えた恵子は、幼稚園に通うときにいつも胸の上までタイツを伸ばして履き、私のタイツは胸まであるんだという優越感に浸っていたのでした。
幼稚園の友達がバレエをやっていて、いつもタイツを直履きしていたため、恵子も好奇心からタイツを直履きして、その心地よさを覚えたのもこの頃でした。
でも、タイツを胸まで伸ばすことも直履きすることも、母に見つかってしまい、厳しく怒られて2度とできなくなりました。
そして、フランスに移ってからは母の意向でタイツは黒と決められ、白いタイツを履くことはなかったのです。
その代わり、白いサイハイソックスを毎日履くようになったのでした。

そんな中でカミーユの白いハイウエストタイツ姿に触れ、その美しさに感動しました。
カミーユと同じくらい、恵子も白いタイツで覆われることの喜びを感じ、幸せな気持ちに包まれた時間でした。
この経験から、恵子はずっとその白いタイツを履きたいという熱望を抱くようになりました。
しかし、カミーユにその思いを打ち明けることはまだできず、母の許可も得るのが難しい状況で、鬱屈した日々を過ごすことになりました。

バスタブのお湯が冷たく感じるようになったので、恵子は栓を抜き、バスタブから上がりました。
濡れたタイツを脱ぎ、タオルで体を拭いた後、コットン素材の白いハイウエストタイツを取り出して、つま先から胸の上まで覆うように履きました。
このタイツはいつものシームレスハイウエストタイツとは異なり、厚手の素材で、くつ下が胸の上まで伸びたようなタイプで、透け感はまったくなく、脚や体をやさしく包み込む感覚でした。
恵子はこのタイツもお気に入りでした。

タイツ姿のまま庭に出て、芝生の上を歩くと、足の裏からタイツ越しに感じる芝生の柔らかな触感が心地よく、思わず大の字になって寝転びました。
燦々と降り注ぐ日光の温かさと、背中からタイツ越しに感じる芝生の心地よさに、恵子は庭で白いハイウエストタイツを身にまとうことの幸せを感じました。

恵子は膝に軽いシワが寄ったタイツを引き上げながら、爽やかな青空を見上げ、再びカミーユのことを思い出していました。

カミーユの白いタイツを履いてから1ヶ月ほど経ったある夜、その日は恵子の母は出張で帰らない予定でした。
疲れていたので、早めに眠りについた恵子でしたが、深夜に目を覚ましました。
喉が渇いていたため、何か飲み物を取ろうと思い、部屋を出てキッチンへ向かおうとしました。
すると、恵子の部屋の向かい側、カミーユの部屋のドアが少し開いていることに気づきました。
恵子は中をそっと覗いて、思わずハッと息をのみました。

カミーユがベッドの上で白いハイウエストタイツを履いたまま仰向けになり、体と両脚を天井の方へ真っ直ぐに伸ばしていたのです。
ベッドから垂直に伸びる白い脚と体の美しさに、恵子は心を奪われました。
しばらくすると、カミーユは体をベッドに下ろし、両脚を頭の方に折り返し、まっすぐに伸ばしたまま体や顔と重ねました。
そして顔のそばで真っ直ぐに伸びる白い両脚を抱きしめた後、両脚をゆっくりと開いて、上から見るとVの字に見える姿勢になり、膝をベッドにつけ、両脚で胴体を挟む姿勢に移行しました。
そして体の真横で真っ直ぐ伸びる白い脚を優しく撫でるようにしていました。

恵子は白いハイウエストタイツ姿のカミーユが繰り広げる美しい光景に見惚れていました。
そして、しばらくすると2本の白い脚を撫でていたカミーユがそのまま眠りに落ちました。
恵子はカミーユの側まで近づき、その姿勢を間近で眺めた後、カミーユの部屋を後にしました。
部屋に戻っても、恵子の興奮は冷めやらず、なかなか眠りにつくことができませんでした。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

知らぬはヒロインだけ

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:78pt お気に入り:117

オレ様黒王子のフクザツな恋愛事情 〜80億分の1のキセキ〜

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:6

捨てられた令嬢、幼なじみに引き取られる。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:99pt お気に入り:204

どうしたって、君と初恋。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:13

傷ついた心を癒すのは大きな愛

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:51

【R-18有】皇太子の執着と義兄の献身

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:156pt お気に入り:294

貴方なんか興味ありませんわ

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:230

処理中です...