転生ジーニアス ~最強の天才は歴史を変えられるか~

普門院 ひかる

文字の大きさ
186 / 215
第5章 皇帝編

第168話 競い合う2人 ~リーンハルトとヘルマン~

しおりを挟む
 翌日の朝、ギルドに顔を出すと昨日登録を担当してくれた職員に声をかけられた。
 30代くらいの歳に見える女性で、名前をモダレーナという。ギルドの受付職員のなかではベテランらしい。

「私がヒルデ様のパーティーの担当ということになりました。今後は何か相談ごとなどがありましたら私にお声がけください。
 ヒルデ様は白銀のアレクさんの関係者なのでしょう?」
「ええ。まあ…」

「実は私、アレクさんの担当者だったんですよ」
「えっ。そうなんですか!」

「無茶なクエストもいくつも引き受けてくれて…懐かしいわ…」
「ち…アレクさんはどんな感じだったんですか?」

「秘密主義でね。何にも正体を明かしてくれなかったのよ。それで実は女なんじゃないかとか、中年なんじゃないかとか根も葉もないうわさがいろいろあったわ。
 それでヒルデさんはアレクさんの娘か何かなの?」
「ええ。実は…そうなんです」

「やっぱりぃ。顔の輪郭とか口元がそっくりだったからすぐわかったわ。で、アレクさんは元気にしているの?」
「ええ。元気です」

「パーティーメンバーの方はどうなのかしら?事情があって解散することも多いのだけれど…」
「皆さん一緒です」

「それは良かった。いまでも皆さんで冒険を?」
「いえ。冒険の方はあまりやっていません」

「んっ。では何を?」
「さる貴族の方の軍隊に…」

「まあ凄い。確かにアレクさんの腕なら軍隊でも引く手あまただわよね。皆さん結婚はされたのでしょう?」
「ええ。まあ…」

 ──ヘルミーネ一さんとベアトリスさん以外は愛妾あいしょうだけど…

 これではとりとめがない。
 ブリュンヒルデは話題を変えた。

「ところで、昨日は獲物で倉庫が一杯になってしまったのですが、今日は数をひかえた方がいいんですか?」
「そこは大丈夫よ。倉庫はあれだけじゃないの。アレクさん対策で倉庫は増設してあるから、思う存分狩ってもらって大丈夫よ」

「わかりました。それを聞いて安心しました。
 昨日で黒の森シュバルツバルトにもだいぶ慣れたので、今日は、質を絞ってもう少し高ランクのものをピンポイントで狩っていこうと思うのだけれど…昨日も聞きましたが、ランクが上の魔獣を狩るのは問題がないのですよね?」

「それはそうなのですが、だからといって無理はしないでくださいね」
「それはもちろんわかっています。背伸びをするつもりはありませんから…」

「それは安心しました。では、今日もがんばってくださいね」

    ◆

 黒い森シュバルツバルトに着くと、ブリュンヒルデは、ショートカットするために森の中ほどまでテレポートした。

 千里眼クレヤボヤンスで周辺を探索していく。予定どおり今日は大型・中型の魔獣をピックアップして狩ることにする。
 昨日狩ったファイアボアーやアイスグリズリーのほか、サンダーディア―なども狩っていく。

 サーベルタイガーも数頭混じっていた。こいつは若干手ごわかったが、2人と一匹で連携して仕留めた
 3歳の時にサーベルタイガーに怖い思いをさせられたのも、今はいい思い出だ

 実は、ブリュンヒルデは魔法も得意なので、魔法を使えば瞬殺できると思うが、今は成長期なので、魔法はできるだけ使わずに肉体を強化することにする。

 なんだかんだ結構な頭数狩ってしまったので、今日は早めに切り上げてギルドへ向かう。

 買取りカウンターでリーンハルトが声をかける。
「今日も少し多めなので倉庫に案内してもらえますか?」

 ギルド職員はもう慣れているとばかりに、昨日とは違う倉庫に案内した。

「申し訳ございません。本日も査定結果はすぐには出ませんので、明日以降ということでお願いします」
「了解しました」

    ◆

 更に翌日。ブリュンヒルデはだちがギルドへ顔を出すと、モダレーナに呼ばれた。

「昨日と一昨日の査定結果が出ました。金貨が30枚と銀貨が5枚になります。今お受け取りになりますか?」
「ギルドの口座に入れておいてください」

 ──冒険者って意外に儲かる職業なのね。その分危険も多いけれど…

「それから、ヒルデ様のパーティーのDランクへの昇格が決まりました。今日からはアイアンのプレートになります。たった2日でDランクなんてすごいですね。アレクさん以来です。

 魔獣にはB・Cランクも結構混じっていましたし、何頭かあったサーベルタイガーなんかAランクなんですよ。本当は、いきなりCランクという話もあったのですが、2階級昇格に難を示す幹部もいて結局Dになっちゃいました。私の力が及ばす申し訳ございません」
「いや。いえ急いでランクを上げなければならない事情もありませんし、地道にやっていきますよ」

「そういって言っていだだけるとありがたいです」

    ◆

 そんな感じで3か月が過ぎたころ。いよいよAランク昇格の話がモダレーナからあった。

「実技試験はお受けになりますよね」

「そうですね。せっかくのチャンスだから受けてきましょう。
 リーンハルトもいいわよね」
「もちろんです。ひ…お嬢様」

「試験は剣術部門ということでよろしいですね」
「はい」

 翌日、ギルド裏にある試験会場に指定時間に行くと既に試験官が待っていた。
 試験官は180センチを超える長身で約30センチの身長差は大きなハンデだ。体も良く鍛えられている感じだ。

 今日は放出魔法もプラーナによる身体強化もなしの肉弾戦で挑む。
 力勝負になったら確実に負けるだろう。ブリュンヒルデは2刀流で手数と技術で勝負するタイプだから自分のペースで勝負するまでだ。

「お待たせしてしまいましたか?」
「いや。白銀のアレク以来の期待の新人と勝負ができるってことで興奮しちまってな。ついつい早く来てしまった。
 試験は安全のため木刀で行う。ただ、まともに当たっちまったら骨くらい折れるから注意しな」

 ブリュンヒルデとリーンハルトは木刀を受け取り、軽く素振りをしてみる。最近はずっと真剣だっただけに少し頼りない感じだ。

 ──だが、その分速さはかせげるはずよ。そういう意味では、こっちに有利ね…

「どちらが先にやる?」
「まずは、私がやるわ」とブリュンヒルデが手を挙げた。

「へえ。お嬢ちゃん。気合が入っているじゃねえか」
「もちろんよ」

「用意はいいか?」

 次の瞬間、試験官は驚いた。
 白銀のアレクと同じ2刀流ではないか。構え方もそっくりだ。

「形だけアレクの真似をしても強くはなれねえぜ」
「これは私のスタイルよ」

「ほう。では、いくぞ!」

 試験官の方からいきなり攻撃してきた。

 ずいぶんと気合が入っている感じだが、これを片手で受けて軽く横に流す。真正面から受けるのは力勝負になるのでなしだ。

 数合打ち合って、すぐにがっかりした。

 2刀流の使い手は確かに少ないが、試験官は2刀流とやりあった経験がほとんどない様子で、あちこち隙だらけだ。

 そのまま一気に勝負を決めることもできたが、試験官の面子もあるだろうし、それか10合ほど打ち合ってから試験官の首に木剣を突き付けた。

「いやー負けだ負けだ。おめえ強よいな。いい腕してるぜ。まだ若いし、これで年を経て体ができてきたら言うことないな。頑張んなよ。『ブラッディ・ヒルデ』」
「ありがとうございました」

 このころブリュンヒルデはバーデン=バーデンの冒険者の間ですごい新人がいるということで話題になっており、いつしか「ブラッディ・ヒルデ」の二つ名で呼ばれるようになっていた。
 これは彼女が魔獣の返り血を気にしてマントの色を白から深紅しんくに変えたことに由来していた。

 続いてリーンハルトも試験を無難にこなし、無事合格した。
 リーンハルトも「湖のリーン」の二つ名で呼ばれるようになっていた。これは端正な顔立ちで、湖のように落ち着いて穏やかな印象があるかららしい。特に女性冒険者には人気がある。
 さすがは湖の乙女に育てられているだけのことはある。

    ◆

 ホーエンバーデン城へ戻ると、リーンハルトは「姫様。今日も失礼いたします」と言ってどこかへ行ってしまった。

 ここしばらく続いているのだが、リーンハルトがブリュンヒルデを置いていくなど滅多にないことなので気にはなっていた。
 ブリュンヒルデは、こっそり後を付けてみることにした。

 どうやら向かっているのは剣闘場のようだ。
 まだ、剣術の稽古をしようというのか?

 剣闘場に着いてみると、一人の少年が待っていた。ヘルマンⅥ世だ。

「遅かったな。臆して逃げたのかと思ったぞ」
「そんな訳がなかろう」

「では、いくぞ!」
「いつでも来い!」

 2人は木剣で練習試合を始めた。
 だが、剣術にはリーンハルトに一日の長があった。

 ヘルマンは打ちのめされてしまう。

「まだだ」というとヘルマンは再びリーンハルトに向っていく。
 それはヘルマンの体力が尽きるまで続いた。

 リーンハルトが言う。
「これでわかっただろう。姫様にふさわしいのは私の方だ」
「何を言う。ほんの少しの差ではないか。明日こそ私が勝ってみせる」

「何度やっても同じことだ。剣術というものは、その少しの差がものを言うものなのだ」

 ──私にふさわしいって何よ…

 隠れて見ていたブリュンヒルデは姿を現し、言った。
「私に隠れて2人で密会なんて仲がいいのね」
「姫様!これは…その…」

「私にふさわしいって、どういうことなのかしら?」

 ヘルマンが答えた。
「それは強い者の方が君にふさわしいということだ。君もそう思うだろう?」
「強い者ねえ。それは強いに越したことはないけど、私より強い人なんてお父様と対等にやり合える実力のある人くらいだから、世の中に数えるほどしかしないわ」

「なんだと…では、君の好みの男というのはどういうものなのだ?」
「う~ん。優しい人かな…それで包容力があればもっといい」

「優しい…人…だと…」

 ──俺たちが勝負していたのは何だったんだ…

 リーンハルトとヘルマンは力が抜けてへたり込んでしまった。

 リーンハルトが尋ねる。
「それって…一言で言うと陛下みたいな人がタイプということですか?」
「あら。鋭いわね。簡単に言えばそういうことよ。私、ファザコンなの」

「はあ…そういうことですか…」

 リーンハルトは気が遠くなった。
 身分の話を別としても、あんな人は世の中に2人といない。
 とても追いつける気がしなかった。

 ──自分は自分なりのやり方で姫様に尽くすしかない…別に恋人になって結婚するだけが愛の形ではないだろう…と思いたい。

 ブリュンヒルデはダメ押しを言う。
「ということだから、2人とも人格を磨いて出直していらっしゃい」
「…………」

 2人とももう返す言葉がなかった。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

処理中です...