平凡顔のΩですが、何かご用でしょうか。

無糸

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本編

旦那様がおかしいです.

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【前回の補足】
一話で「番解消される事はないはず」と言って、二話で「捨てられるのが怖い」と言っています。
これは、心のどこかで(もしかしたら…)という思いがある主人公の本音が漏れたシーンです。

――――――

あれから一週間が経ったが、割と平穏な日々が過ぎて行った。

何やらお屋敷全体が騒がしい事もあったけれど、使用人達の事なので気にしなくていいとメイドに言われ、その日はそのまま温室にいる事にした。

料理は旦那様のお仕事が忙しいらしく、練習を兼ねて自分のお昼ご飯を作るだけで終わった。

リヴィエンの彼氏が浮気しているかも知れないらしく、いつにも無くローテンションな彼を慰めながら作るスープは少し時間がかかったが美味しかった。




そして今日も、人払いをして旦那様へ行ってらっしゃいの挨拶をしに行く。

廊下を歩いて居ると、玄関にすでに旦那様が居た。いつも俺が先に居るので内心驚いた。

「えと…、旦那様?もうお仕事に行くんですか?」

旦那様が少し目を見開いてこちらを見る。

「い、いや…その、君に話があって…。」

うむ?旦那様が何時にもなくオドオドしている…。はて、何か俺に悪い事でもしたのか?愛人でもできたのだろうか…。第二夫人を迎え入れるとか?

俺が思い付く限りの悪い事をモンモンと考えて居ると、旦那様がそっと近づいてくる。
そして俺が気づいた時には、目の前まで来ていた。
そして____



「……へ?」

旦那様が俺の体をぎゅっと抱きしめて、囁く。

「私は君に、お世辞すら言ってくれないほど何かしてしまったのかい…?それとも情が尽きてしまった?」

んんん?何の事だろう。えっと、えっと?抱きしめられてるのもあり、言われた事が理解出来ない。
頭の中がだいぶ混乱している。とりあえずふんっ!と旦那様の腕から抜けた。
それから旦那様の顔を見ると…。

ポロポロと涙を流していた。いや、ボロボロ?
とにかく泣いている。

「なんで…嫌いになった…?」

旦那様はボソボソ何か言っている。こんな事言ってはなんだが、美形の人は泣いている姿も美しい……。
でもそろそろ不味い、使用人達が戻ってくる時間だ。

「旦那様、俺の部屋に行きましょう。俺達にはどうやら話し合う時間が必要な様です。」



そう、俺達は話し合う必要がある。これは絶対、有耶無耶にしてはいけない気がするのだ。


旦那様の手を力強く握って、俺は自室へとへ向かった。
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