103 / 130
第4章 帝国編
クーデター2
しおりを挟む
「おはよう、スミレもメアも朝早いね」
「おはようございます。昨日は早く寝れましたので」
「本当だよ、誰も俺を助けないでさっさと寝るし」
「「あはは」」
寝不足でグッタリとしてる海斗にメアとスミレが労いながら朝食を出してくれた
昨日はホームを設置するとやっぱりというかミックとリナ、アリスとアッシュに驚かれ、説明しているうちにアリスの両親が戻って来て家が無くなっている事に驚き叫び
慌てて説明し、何とか納得してもらえたと思った矢先、家の裏の空き地に工場とホームが設置されていた事に呆然とされてしまい
ホームの中の広さや日本の内装に説明を求められ、深夜に渡って説明をしていた
東堂兄妹とレオン・メアに助けを求めたが裏切られ、結局寝不足となったわけだ
「そう言えば他の人達は?まだ寝てるの?」
周りに人の気配が無いので聞いてみる
「それなら、家の進捗を確認しに行ってますよ」
メアからの説明で納得し、朝食を済ませて建設現場を見に行くことに
「おおー!・・マジか」
終了時間は分かっていたけれど、実際に目の前に建っているのを見るとビックリするね。皆んな家の前で何してるんだろう?
家は明方に建設完了となっており予定通りに仕上がっていたが、完成された家の前には横一列に並びながら皆んなが動いていない
気になって回り込んで表情を確認しに行くと、家を見ながら呆けている
「何してるの?」
海斗の掛け声に皆んながビクリと反応し、海斗に視線が集まった
「いや、明け方には出来てると聞いていたけれど、いくら何でも早過ぎだろう!」
あぁ!耐震性や安全性が気になるのかな?
「大丈夫だよ!ちゃんと強度計算されてるみたいだし」
「・・そういう問題じゃないんだがな」
レオンは諦めたように溜息をついた
「ねえ、中に入ってもいいの?」
ミックは新しい家に興味津々のようだ
「いいよ」
そう言うと姉のアリスの手を引っ張りながら中へと入って行き、両親が慌てて追っかけるように追従していく
「さて、俺達も確認しに行くとしますか」
「僕達も良いのでしょうか?」
アッシュが遠慮がちに聞いてきたので、にこりと笑ってアッシュとリナの手を引きながら家の中へと向かう
「おおー、当然だけど設計図通りだねー」
モデルルームの家がいくつもあったので、その中から4人暮らしに良さそうなのをピックアップしてみた。アッシュの両親も喜んでるようで良かったよ
興奮気味に室内体験をしている家族を見ていると
「海斗さん、1つ聞いても良い?」
ヨシユキには気になる事があったようで肩をトントンしながら
「この家の材料って何処から来てるんだ?アプリ消しても消えないんだろ?」
そりゃ気になる所だよね
「そりゃ現地調達に決まってるじゃないか。取り込んだ前の家と前の魔王討伐戦の罠を作ってる時に回収した木材や石、鉱石などを使ってるからね。」
そう!前回から何か使い道があるのではないかと思って取っておいたのだ。まさかこんな所で役に立つ日が来るとは思わなかったけど
「そうかぁ、疑問が解けてスッキリしたよ」
そりゃ良かった。まぁ、便器とか水道の蛇口などの陶器類や金属類とかとった覚えの無い不可思議な部分はいくつかあるんだけど気付いてなさそうだし、ファンタジーって事でいいんじゃないかな
1人強引に納得させながら心の中にそっと仕舞い込んだ
「本当にいいのでしょうか?」
ミックの両親は立派な家に萎縮しているがリナを暫く預かってもらう為と説明し、強引に受け取ってもらった
「さて、これからの事なんだけど」
東堂兄妹、レオン・メアそしてアッシュをホームのリビングに集めて話し合いをする事に
「と言っても、やる事はそんな複雑な事はしないよ。前言った通りメアとスミレにはアッシュの護衛兼後衛と支援だね。レオンとヨシユキがペアで対処、で、帝都に着いたら騒ぎを起こして先ず先制で城を壊す!
その後、無事だった他の帝国兵を倒していくだけだね」
おや?皆んなが呆れているぞ?
「だけってお前・・」
「それが非常に難しいんだけど」
「でもほら、海斗さんだから。バズーカを使っちゃえば」
「「「「あぁー」」」」
オイ、何だその反応は
確かにバズーカを使えば1発なのかもしれないけどさ、俺を脳筋扱いするのやめてくれないかな
「流石に今回はそんなことしないよ、城の中にはメイドさんとか関係ない人達もいるからね」
そりゃそうだと思い至ったのか感心したように見てくる。こんにゃろうめ
いくつか取り決めを交わして話がまとまり、早速行動を開始する。ホームと建設工場を仕舞いアリス達に挨拶をしに行く
「ではリナをよろしくお願いします」
「お兄さま、お気をつけて」
アッシュが頭を下げてアリス達にお願いした後、広場から転移で砦まで移動する
「海斗、ここからどうやって帝都まで行くつもりだ?」
この人数での移動だし、レオンの疑問は最もだね
「それなら解決策を用意してあるから大丈夫だよ。付いて来て」
昨日砦にお金を拝借しに来た時に準備していたんだよね
皆んなを連れて砦の近くの森の中へと入って暫く歩くと、大きな建造物が見えてきた
「海斗さん、コレってまさか」
ヨシユキが見覚えのある建物を指差してプルプルしている
そう!ここにもシティ・コントラクションを使用していたのだ。
こっちで建てたのは飛行場
ただ滑走路が長いので設置場所に困り、目立つのもマズいと思い森の中に設置したのだ
レオンとメア、アッシュは不思議な顔で飛行場内へと入っていき、ヨシユキとスミレは懐かしさとこれから移動する乗り物に不安がっている
「今回の乗り物はコレ!」
倉庫に移動して海斗が紹介したのはヘリコプター
数ある飛行場やヘリコプターがある中、海斗が選択したのは軍用ヘリ
30mmチェーンガン、対空ミサイルを装備しており見た目が厳つい乗り物
「海斗さん、この世界でこのヘリって・・」
「はっはっはっ!絶対的な制空権で蹂躙出来るわけだ、余裕が出てくるでしょ?」
「・・やり過ぎだよ」
ヨシユキが肩を落としてしまった。レオン達はピンときてないようだけど仕方ないよね
魔法が有るとはいえ戦力は銃の無い戦国時代の戦闘に近代兵器を持ち込む様なもんだし
うん、過剰戦力
しかもヘリなら逃した帝国兵よりも先に帝都に着く事が出来る
なんか相手が可哀想になってきたな
「おはようございます。昨日は早く寝れましたので」
「本当だよ、誰も俺を助けないでさっさと寝るし」
「「あはは」」
寝不足でグッタリとしてる海斗にメアとスミレが労いながら朝食を出してくれた
昨日はホームを設置するとやっぱりというかミックとリナ、アリスとアッシュに驚かれ、説明しているうちにアリスの両親が戻って来て家が無くなっている事に驚き叫び
慌てて説明し、何とか納得してもらえたと思った矢先、家の裏の空き地に工場とホームが設置されていた事に呆然とされてしまい
ホームの中の広さや日本の内装に説明を求められ、深夜に渡って説明をしていた
東堂兄妹とレオン・メアに助けを求めたが裏切られ、結局寝不足となったわけだ
「そう言えば他の人達は?まだ寝てるの?」
周りに人の気配が無いので聞いてみる
「それなら、家の進捗を確認しに行ってますよ」
メアからの説明で納得し、朝食を済ませて建設現場を見に行くことに
「おおー!・・マジか」
終了時間は分かっていたけれど、実際に目の前に建っているのを見るとビックリするね。皆んな家の前で何してるんだろう?
家は明方に建設完了となっており予定通りに仕上がっていたが、完成された家の前には横一列に並びながら皆んなが動いていない
気になって回り込んで表情を確認しに行くと、家を見ながら呆けている
「何してるの?」
海斗の掛け声に皆んながビクリと反応し、海斗に視線が集まった
「いや、明け方には出来てると聞いていたけれど、いくら何でも早過ぎだろう!」
あぁ!耐震性や安全性が気になるのかな?
「大丈夫だよ!ちゃんと強度計算されてるみたいだし」
「・・そういう問題じゃないんだがな」
レオンは諦めたように溜息をついた
「ねえ、中に入ってもいいの?」
ミックは新しい家に興味津々のようだ
「いいよ」
そう言うと姉のアリスの手を引っ張りながら中へと入って行き、両親が慌てて追っかけるように追従していく
「さて、俺達も確認しに行くとしますか」
「僕達も良いのでしょうか?」
アッシュが遠慮がちに聞いてきたので、にこりと笑ってアッシュとリナの手を引きながら家の中へと向かう
「おおー、当然だけど設計図通りだねー」
モデルルームの家がいくつもあったので、その中から4人暮らしに良さそうなのをピックアップしてみた。アッシュの両親も喜んでるようで良かったよ
興奮気味に室内体験をしている家族を見ていると
「海斗さん、1つ聞いても良い?」
ヨシユキには気になる事があったようで肩をトントンしながら
「この家の材料って何処から来てるんだ?アプリ消しても消えないんだろ?」
そりゃ気になる所だよね
「そりゃ現地調達に決まってるじゃないか。取り込んだ前の家と前の魔王討伐戦の罠を作ってる時に回収した木材や石、鉱石などを使ってるからね。」
そう!前回から何か使い道があるのではないかと思って取っておいたのだ。まさかこんな所で役に立つ日が来るとは思わなかったけど
「そうかぁ、疑問が解けてスッキリしたよ」
そりゃ良かった。まぁ、便器とか水道の蛇口などの陶器類や金属類とかとった覚えの無い不可思議な部分はいくつかあるんだけど気付いてなさそうだし、ファンタジーって事でいいんじゃないかな
1人強引に納得させながら心の中にそっと仕舞い込んだ
「本当にいいのでしょうか?」
ミックの両親は立派な家に萎縮しているがリナを暫く預かってもらう為と説明し、強引に受け取ってもらった
「さて、これからの事なんだけど」
東堂兄妹、レオン・メアそしてアッシュをホームのリビングに集めて話し合いをする事に
「と言っても、やる事はそんな複雑な事はしないよ。前言った通りメアとスミレにはアッシュの護衛兼後衛と支援だね。レオンとヨシユキがペアで対処、で、帝都に着いたら騒ぎを起こして先ず先制で城を壊す!
その後、無事だった他の帝国兵を倒していくだけだね」
おや?皆んなが呆れているぞ?
「だけってお前・・」
「それが非常に難しいんだけど」
「でもほら、海斗さんだから。バズーカを使っちゃえば」
「「「「あぁー」」」」
オイ、何だその反応は
確かにバズーカを使えば1発なのかもしれないけどさ、俺を脳筋扱いするのやめてくれないかな
「流石に今回はそんなことしないよ、城の中にはメイドさんとか関係ない人達もいるからね」
そりゃそうだと思い至ったのか感心したように見てくる。こんにゃろうめ
いくつか取り決めを交わして話がまとまり、早速行動を開始する。ホームと建設工場を仕舞いアリス達に挨拶をしに行く
「ではリナをよろしくお願いします」
「お兄さま、お気をつけて」
アッシュが頭を下げてアリス達にお願いした後、広場から転移で砦まで移動する
「海斗、ここからどうやって帝都まで行くつもりだ?」
この人数での移動だし、レオンの疑問は最もだね
「それなら解決策を用意してあるから大丈夫だよ。付いて来て」
昨日砦にお金を拝借しに来た時に準備していたんだよね
皆んなを連れて砦の近くの森の中へと入って暫く歩くと、大きな建造物が見えてきた
「海斗さん、コレってまさか」
ヨシユキが見覚えのある建物を指差してプルプルしている
そう!ここにもシティ・コントラクションを使用していたのだ。
こっちで建てたのは飛行場
ただ滑走路が長いので設置場所に困り、目立つのもマズいと思い森の中に設置したのだ
レオンとメア、アッシュは不思議な顔で飛行場内へと入っていき、ヨシユキとスミレは懐かしさとこれから移動する乗り物に不安がっている
「今回の乗り物はコレ!」
倉庫に移動して海斗が紹介したのはヘリコプター
数ある飛行場やヘリコプターがある中、海斗が選択したのは軍用ヘリ
30mmチェーンガン、対空ミサイルを装備しており見た目が厳つい乗り物
「海斗さん、この世界でこのヘリって・・」
「はっはっはっ!絶対的な制空権で蹂躙出来るわけだ、余裕が出てくるでしょ?」
「・・やり過ぎだよ」
ヨシユキが肩を落としてしまった。レオン達はピンときてないようだけど仕方ないよね
魔法が有るとはいえ戦力は銃の無い戦国時代の戦闘に近代兵器を持ち込む様なもんだし
うん、過剰戦力
しかもヘリなら逃した帝国兵よりも先に帝都に着く事が出来る
なんか相手が可哀想になってきたな
0
お気に入りに追加
239
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる