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- 13章 -
- 事実は小説よりも奇なり -
しおりを挟む『いつもながら、お前は本当急だなぁ』
「良いじゃーん。どうせ休みは暇でしょ?」
『お前なぁ…少しは人の都合ってもんを』
「あ、なにか用事あった?」
『いや、ないけど…』
「だよね?じゃ、さっき言ったお店でね?」
『あいよー』
仕事が終わり、車の中で月影はとある人に電話をしていた。
口ぶりからして、だいぶ親しい人のようだ。
切り終わった電話をしまう事無くそのままアドレス帳を開き、続いてまた電話を掛け始める。
数回のコールの後…
『なになに!? 飲みに行くのっ!?』
通話が繋がり第一声、用件を伝える間もなく電話向こうから嬉々とした声が響いてきた。
「ごめんねぇ、今日は未成年が居るからお酒なしなのよー」
『えぇー…えっ、未成年? 誰?』
「うん。弟と、愉快な仲間たち!」
『弟…本当に? 会えたんだ?』
「…うん」
『そっか、良かったね』
「うん」
『俺達会ってもいいの?』
「もちろん!」
『…なんか凄く楽しみになって来た!!』
「可愛い過ぎて目に入れても痛くないよw」
『でしょうねっw じゃぁ、6時くらいで良い?』
「うん!じゃぁまた後でね」
『うん、またねっ!』
通話を切り暫し電話を見つめた後、今度は安積へとメールを入れた。
部活はもう終わったようで最寄駅での待ち合わせを決めると、軽快にエンジンを踏み込み車を発進させた。
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