異世界転移と同時に赤ん坊を産んだ俺の話

違う世界でもトイレはトイレ

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ありがたいことに、たくさんの方に読んで頂けているので……
当初の予定を変更してシルバーウィークの間は1日3回更新を続けます！
よろしければ感想など、送っていただけると嬉しいです♥

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　飯を食いながらチビの食事補助もする。
　とは言っても子供用の器は一つ。それを小さな手で押さえながら、もう片方の手で器用にスプーンを操っているので、ほぼ見ているだけだ。
　多少は口から溢れたりもするが、食い物で遊んだり途中で飽きたりということはない。

　物凄く楽である。

　その後に、一応乳も飲ませる。お茶の効力はほぼなくなっていて、吸われても噛まれても背筋が震えることはない。
　なんて恐ろしいんだ、ヨヨ茶。
　出来れば飲みたくないぞ、ヨヨ茶。

　それでもくっきりハッキリと膨らんで戻らない、男にしては立派な乳首。――断乳したら戻るのだろうか。

　ため息を吐きながら晒さらしを巻いて、上着を羽織った。
　チャックやジッパーなんてない簡単な洋服だ。頭を通す為のボタンが一個だけ付いているだけのもの。
　それにトランクスのようなパンツ、更にズボン。
　女性は足首までのスカートを穿いているが、仕事によってはズボンも穿く。裾が邪魔なんだそうだ。
　子供は更に簡単だ。

「ほい。チビ、万歳――よし、終わりだ」

　男女共に、パンツなしでワンピースのみ。
　ズボッと脱がせて、ズボッと着せたら終わりである。
　パンツは？　と言う疑問は「洗濯物が増えるんだから穿かせないわよ」と一蹴された。

　オムツと言う概念はなかった。

　俺が小さかった頃は布オムツが主流だった筈だが、その作り方はわからない。
　そして作ったとしても洗うのは自分、ついでに近所の主婦たちだ。
　郷に入っては郷に従えを唱えた後、布オムツの普及は諦めた。面倒くさかったから。

　オムツのない世界では――本当の赤ん坊の頃は、汚れても良い布の上に寝かせておく。
　定期的に簡易トイレに連れて行き、そこで排泄することを意識させ、教えこむ。
　チビには無理だが、言葉を喋るようになった子供は自分から「トイレに行きたい」と訴えるようになるそうだ。
「ちっこ」や「んこ」などの単語を覚えるのは割と早いらしい。

　それでも粗相をすることがあるので、本当のパンツデビューは四～五歳あたり。
　女の子の方が早い内からパンツを穿きたがると聞いた。
　やはり恥ずかしいんだろう。
　男の子は――下手すると毛が生える頃までフルチン装備だったりする。
　親に怒られて「ズボン穿くから良いじゃん」と言って笑っていたな。これはあの馬鹿だけかもしれんが…

　俺の今の目標は、チビにパンツを穿かせることである。

　粗相はしないのだが小さすぎてサイズがないのだ。
　目指せ、縦横の大成長。