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とりあえずの昔の話と今の話 世に言うプロローグ的なナニカ
両親と事後報告
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私の死んだ母ちゃんはどっかのお偉い貴族の令嬢だったらしいんだけど、ある日下町散策して、父ちゃんに一目惚れして、そのまま押しかけ女房して、私を産んで、平民として逞しく生きていたんだけど、ある日流行病に罹って、帰らぬ人になって、今はお空から私の事を見ているんだと、父ちゃんは言った。
父ちゃん曰く、母ちゃんは貴族のお嬢様らしくとてもお上品な人だったらしいんだけど、私の記憶の中にある母ちゃんはフライパンを持って父ちゃんを追いかける肝っ玉母ちゃんなので、母ちゃんが貴族のお嬢様だったっていうのは、嘘だと思っていつも聞いていた。
「ベス。事後報告だけどベスとアルベルトくんは婚約したから」
「え?意味分かんないだけど。なんで幼馴染のアルと婚約してるの?」
「それはね、ベスのお祖父様であるレイラーニー侯爵閣下がアルベルトくんを気に入ったらしくてね。是非養子にしたいって言うから、アルベルトくんが交換条件にベスと結婚する事で婿養子になる事で決まったって、この間言われたんだ。ベスが友達の結婚式で居なかった日に突然お越しになられてね。もう、父ちゃんびっくりしちゃったよ」
そう。
こんな事を言われるまでは。
こんな事を言われるまでは信じていなかったのである。
父ちゃん曰く、母ちゃんは貴族のお嬢様らしくとてもお上品な人だったらしいんだけど、私の記憶の中にある母ちゃんはフライパンを持って父ちゃんを追いかける肝っ玉母ちゃんなので、母ちゃんが貴族のお嬢様だったっていうのは、嘘だと思っていつも聞いていた。
「ベス。事後報告だけどベスとアルベルトくんは婚約したから」
「え?意味分かんないだけど。なんで幼馴染のアルと婚約してるの?」
「それはね、ベスのお祖父様であるレイラーニー侯爵閣下がアルベルトくんを気に入ったらしくてね。是非養子にしたいって言うから、アルベルトくんが交換条件にベスと結婚する事で婿養子になる事で決まったって、この間言われたんだ。ベスが友達の結婚式で居なかった日に突然お越しになられてね。もう、父ちゃんびっくりしちゃったよ」
そう。
こんな事を言われるまでは。
こんな事を言われるまでは信じていなかったのである。
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