45 / 53
第三章
42、アズベラ第一側妃 ※オーティス視点
しおりを挟む
――数時間後。
「セガール様、離宮に到着しました」
「オーティスご苦労様」
離宮の警備にあたる騎士たちが、瞬間移動によって南部の視察から戻ってきたセガール王太子と私に一斉に頭を下げた。
「変わったことは?」
「はいっ、殿下。特にありませんでした」
騎士からの報告にホッと胸を撫で下ろす。しかし、門からアプローチを進み離宮が見えた時、地面に転がるポル、ポム、ポニ。そして頭を下げて四つん這いになるランデルの異様な光景に警戒を強めた。
「――ル……、ランデルしっかりするんだ!」
「…………」
セガール様の声掛けにランデルは答えない。苦しそうに眉を顰めてただじっとしているだけだ。
「ポル、ポム、ポニ。起きなさい!」
こちらはまったく起きる気配がない。使い魔が主の命令に従わないなど有り得ないのだが。そして、あれだけの騎士がいながら誰一人として異変に気が付かなかった不可解さ。
「私は離宮の中を探してまいります!」
その場を飛び出し離宮内をくまなく探すもフィル様はどこにもいない。ランデルは会話ができるような状態ではないが、事態は一刻を争う。介抱されるランデルのもとへ戻り問いただした。
「レイ……モ……」
「レイモン伯爵がフィル様を連れ去ったのか!?」
ランデルは歯を食いしばりながら僅かに頭を揺らす。私と目を合わせたセガール様は黙って頷いた。
「皆よく聞け! たった今からフィル・ディーンテ第七王子。及びチャス・レイモンの捜索を開始する!」
「ランデルすまない」
――パァン!!
騒がしい中に音が響く。くたっと項垂れた彼の頬が痛々しく腫れ上がった。
「…………」
「一度ではダメか」
「オーティス!」
もうひと叩きするために振り上げた手をセガール様が咄嗟に止めた。
「しかし今はランダルしか――」
「…………殿下……これで良いんです……少し、体の自由が戻りました」
◇◇◇
ランデルはレイモン伯爵が離宮に訪れフィル様を連れ去ったこと。そして何らかの力によって体の自由を奪われていたと所々言葉に詰まりながら説明した。体に相当な負荷がかかっていたのか、今も苦しそうに深い呼吸を繰り返している。
「セガール様。以前レイモン伯爵と関わった西のラグベル侯爵も奇妙な体験をしています。もしかしたら陛下にも同じことが起きているのではありませんか?」
「確かに。この数年結ばれた契約は伯爵側に都合の良いものばかりだった。事前の調べではレイモン伯爵に魔力は無いようだったけど、不思議な力か……」
セガール様は顎に手を添えて「ううん」と唸る。だが、すぐに話を切り替えた。
「それについては後ほど話し合おう。今はフィルの救出が先だ。婚前旅行……どこに向かったのか……。諜報部隊をレイモン伯爵邸に向かわせて従者たちの動向を探らせよう。騎士団は各地に散らばって――」
「騒がしいわね」
セガール様と私は即座に口と閉ざし表情を消した。声の主は開いた扇で口元を隠し、空気も読まずに近付いてくる。セガール様は招かれざる客人に笑顔を向けた。
「アズベラ妃が心配なさることではございません。夜も更けてまいりました。どうぞお部屋にお戻りください」
アズベラ第一側妃。
彼女の一人息子アンドレアス第二王子は、セガール王子の寝所に夜な夜な姿を現した生霊事件の犯人だった。王位継承権を失った彼は精神疾患の診断を受けてアズベラ妃の生家にて療養中だという。
彼女が誰よりも敵視するこのセガール王子を、他でもない愛してやまない愛息子が恋慕っていたのだ。それは許し難い事実であっただろう。
最後までセガール王子に唆されたのだ、と主張していたというから彼女がこの判決に不服なのは明らかだ。
「まさか、フィルのために騎士団を?」
「私生児ではなく、この国の王子ですよ」
「私は一度も王子だと認めたことはないですけど……その王子は正式な婚約者と出掛けたのでしょう? それのどこがいけないのかしら、当たり前のことじゃない。あら……婚約者に逃げられっぱなしの貴方にとっては当たり前ではなかったわね。失礼」
セガール様の婚約者は長らく外国に行かれているが、逃げられっぱなしというのはいかがなものか。
アズベラ妃の控えめな笑い声と勝ち誇った顔が下品で煩わしい。そんな低レベルな笑いにセガール様はうんうんと頷き、朗らかに笑い返した。
「そうですね。婚約者がいなければ、『逃げられる』そんな恥ずかしい思いもしなくて済んだのですけど。あ……でも、こんな僕を恋い慕ってくれる人もいるんですよ」
アズベラ妃の笑みが消え、片眉がグッと持ち上がる。夜這い生霊事件を示唆されて明らかに顔色が変わった。
また、結婚についてアンドレアス王子は『王子』という絶大な肩書きがあったにもかかわらず、どの令嬢とも婚約が決まらなかった。彼が結婚に乗り気でなかった要因の一つにセガール様への恋心が関係していると思われるが、実際のところ彼の性格が悪すぎて令嬢側から断られていたというのが正しいだろう。
王子との婚約話を令嬢側から断るなど普通では考えられないが、陛下もアンドレアス王子の妻になる令嬢を不憫に思ってか特に咎めることはしなかった。
現在に至るまで様々な経緯があり、アズベラ妃の奥歯がギリッと鳴る。セガール様も爽やかな笑みを消した。
「フィルとレイモン伯爵の婚約は不当に結ばれたものです。これは誘拐ですよ。捕まえるのは犯罪者です。今は一分一秒無駄にできません。用が済んだのなら早くお戻りください」
「それは私との会話が無駄だということ!? 側妃だからバカにしてるの? 私は王の妃よ! お前の母親がいなければ私が王妃だった! あの人もあの人だけど、あなたたち親子はよく似てる。こうなることを予想していた……むしろ望んでいたくせに心配しているふりをして。アンドレアスの時のようにまたあの恥知らずを利用してるんでしょう? 捨て駒のくせに愛されてると勘違いして哀れだわ」
「アズベラ妃はとても想像力が豊かなのですね。貴方の話に一つずつ答えていくのなら、僕は貴方をバカになどしていないし、母を王妃に決めたのは父なので僕でなく陛下に直接お話しください。それから……」
セガール様の氷のような冷ややかな視線によって空気が変わった。
「フィルがレイモン伯爵と出掛けたとよくご存知でしたね。詳しく聞かせてもらえますか?」
あれほど激昂していたアズベラ妃が急に口を噤んで顔を引き攣らせた。そして、
「私は騒がしくてここに来たの! 今さっき……そう、たまたま騎士たちの話を聞いただけよ。もういいわ!」
セガール様を睨みつけ、侍女と共に早々とその場を立ち去ったのだった。
「…………あの、殿下」
煩わしいアズベラ妃の姿が見えなくなる頃、ランデルがぽつりと話し始めた。
「セガール様、離宮に到着しました」
「オーティスご苦労様」
離宮の警備にあたる騎士たちが、瞬間移動によって南部の視察から戻ってきたセガール王太子と私に一斉に頭を下げた。
「変わったことは?」
「はいっ、殿下。特にありませんでした」
騎士からの報告にホッと胸を撫で下ろす。しかし、門からアプローチを進み離宮が見えた時、地面に転がるポル、ポム、ポニ。そして頭を下げて四つん這いになるランデルの異様な光景に警戒を強めた。
「――ル……、ランデルしっかりするんだ!」
「…………」
セガール様の声掛けにランデルは答えない。苦しそうに眉を顰めてただじっとしているだけだ。
「ポル、ポム、ポニ。起きなさい!」
こちらはまったく起きる気配がない。使い魔が主の命令に従わないなど有り得ないのだが。そして、あれだけの騎士がいながら誰一人として異変に気が付かなかった不可解さ。
「私は離宮の中を探してまいります!」
その場を飛び出し離宮内をくまなく探すもフィル様はどこにもいない。ランデルは会話ができるような状態ではないが、事態は一刻を争う。介抱されるランデルのもとへ戻り問いただした。
「レイ……モ……」
「レイモン伯爵がフィル様を連れ去ったのか!?」
ランデルは歯を食いしばりながら僅かに頭を揺らす。私と目を合わせたセガール様は黙って頷いた。
「皆よく聞け! たった今からフィル・ディーンテ第七王子。及びチャス・レイモンの捜索を開始する!」
「ランデルすまない」
――パァン!!
騒がしい中に音が響く。くたっと項垂れた彼の頬が痛々しく腫れ上がった。
「…………」
「一度ではダメか」
「オーティス!」
もうひと叩きするために振り上げた手をセガール様が咄嗟に止めた。
「しかし今はランダルしか――」
「…………殿下……これで良いんです……少し、体の自由が戻りました」
◇◇◇
ランデルはレイモン伯爵が離宮に訪れフィル様を連れ去ったこと。そして何らかの力によって体の自由を奪われていたと所々言葉に詰まりながら説明した。体に相当な負荷がかかっていたのか、今も苦しそうに深い呼吸を繰り返している。
「セガール様。以前レイモン伯爵と関わった西のラグベル侯爵も奇妙な体験をしています。もしかしたら陛下にも同じことが起きているのではありませんか?」
「確かに。この数年結ばれた契約は伯爵側に都合の良いものばかりだった。事前の調べではレイモン伯爵に魔力は無いようだったけど、不思議な力か……」
セガール様は顎に手を添えて「ううん」と唸る。だが、すぐに話を切り替えた。
「それについては後ほど話し合おう。今はフィルの救出が先だ。婚前旅行……どこに向かったのか……。諜報部隊をレイモン伯爵邸に向かわせて従者たちの動向を探らせよう。騎士団は各地に散らばって――」
「騒がしいわね」
セガール様と私は即座に口と閉ざし表情を消した。声の主は開いた扇で口元を隠し、空気も読まずに近付いてくる。セガール様は招かれざる客人に笑顔を向けた。
「アズベラ妃が心配なさることではございません。夜も更けてまいりました。どうぞお部屋にお戻りください」
アズベラ第一側妃。
彼女の一人息子アンドレアス第二王子は、セガール王子の寝所に夜な夜な姿を現した生霊事件の犯人だった。王位継承権を失った彼は精神疾患の診断を受けてアズベラ妃の生家にて療養中だという。
彼女が誰よりも敵視するこのセガール王子を、他でもない愛してやまない愛息子が恋慕っていたのだ。それは許し難い事実であっただろう。
最後までセガール王子に唆されたのだ、と主張していたというから彼女がこの判決に不服なのは明らかだ。
「まさか、フィルのために騎士団を?」
「私生児ではなく、この国の王子ですよ」
「私は一度も王子だと認めたことはないですけど……その王子は正式な婚約者と出掛けたのでしょう? それのどこがいけないのかしら、当たり前のことじゃない。あら……婚約者に逃げられっぱなしの貴方にとっては当たり前ではなかったわね。失礼」
セガール様の婚約者は長らく外国に行かれているが、逃げられっぱなしというのはいかがなものか。
アズベラ妃の控えめな笑い声と勝ち誇った顔が下品で煩わしい。そんな低レベルな笑いにセガール様はうんうんと頷き、朗らかに笑い返した。
「そうですね。婚約者がいなければ、『逃げられる』そんな恥ずかしい思いもしなくて済んだのですけど。あ……でも、こんな僕を恋い慕ってくれる人もいるんですよ」
アズベラ妃の笑みが消え、片眉がグッと持ち上がる。夜這い生霊事件を示唆されて明らかに顔色が変わった。
また、結婚についてアンドレアス王子は『王子』という絶大な肩書きがあったにもかかわらず、どの令嬢とも婚約が決まらなかった。彼が結婚に乗り気でなかった要因の一つにセガール様への恋心が関係していると思われるが、実際のところ彼の性格が悪すぎて令嬢側から断られていたというのが正しいだろう。
王子との婚約話を令嬢側から断るなど普通では考えられないが、陛下もアンドレアス王子の妻になる令嬢を不憫に思ってか特に咎めることはしなかった。
現在に至るまで様々な経緯があり、アズベラ妃の奥歯がギリッと鳴る。セガール様も爽やかな笑みを消した。
「フィルとレイモン伯爵の婚約は不当に結ばれたものです。これは誘拐ですよ。捕まえるのは犯罪者です。今は一分一秒無駄にできません。用が済んだのなら早くお戻りください」
「それは私との会話が無駄だということ!? 側妃だからバカにしてるの? 私は王の妃よ! お前の母親がいなければ私が王妃だった! あの人もあの人だけど、あなたたち親子はよく似てる。こうなることを予想していた……むしろ望んでいたくせに心配しているふりをして。アンドレアスの時のようにまたあの恥知らずを利用してるんでしょう? 捨て駒のくせに愛されてると勘違いして哀れだわ」
「アズベラ妃はとても想像力が豊かなのですね。貴方の話に一つずつ答えていくのなら、僕は貴方をバカになどしていないし、母を王妃に決めたのは父なので僕でなく陛下に直接お話しください。それから……」
セガール様の氷のような冷ややかな視線によって空気が変わった。
「フィルがレイモン伯爵と出掛けたとよくご存知でしたね。詳しく聞かせてもらえますか?」
あれほど激昂していたアズベラ妃が急に口を噤んで顔を引き攣らせた。そして、
「私は騒がしくてここに来たの! 今さっき……そう、たまたま騎士たちの話を聞いただけよ。もういいわ!」
セガール様を睨みつけ、侍女と共に早々とその場を立ち去ったのだった。
「…………あの、殿下」
煩わしいアズベラ妃の姿が見えなくなる頃、ランデルがぽつりと話し始めた。
101
あなたにおすすめの小説
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?
婚約破棄された俺の農業異世界生活
深山恐竜
BL
「もう一度婚約してくれ」
冤罪で婚約破棄された俺の中身は、異世界転生した農学専攻の大学生!
庶民になって好きなだけ農業に勤しんでいたら、いつの間にか「畑の賢者」と呼ばれていた。
そこに皇子からの迎えが来て復縁を求められる。
皇子の魔の手から逃げ回ってると、幼馴染みの神官が‥。
(ムーンライトノベルズ様、fujossy様にも掲載中)
(第四回fujossy小説大賞エントリー中)
【本編完結】最強S級冒険者が俺にだけ過保護すぎる!
天宮叶
BL
前世の世界で亡くなった主人公は、突然知らない世界で知らない人物、クリスの身体へと転生してしまう。クリスが眠っていた屋敷の主であるダリウスに、思い切って事情を説明した主人公。しかし事情を聞いたダリウスは突然「結婚しようか」と主人公に求婚してくる。
なんとかその求婚を断り、ダリウスと共に屋敷の外へと出た主人公は、自分が転生した世界が魔法やモンスターの存在するファンタジー世界だと気がつき冒険者を目指すことにするが____
過保護すぎる大型犬系最強S級冒険者攻めに振り回されていると思いきや、自由奔放で強気な性格を発揮して無自覚に振り回し返す元気な受けのドタバタオメガバースラブコメディの予定
要所要所シリアスが入ります。
嫌われた暴虐な僕と喧嘩をしに来たはずの王子は、僕を甘くみているようだ。手を握って迫ってくるし、聞いてることもやってることもおかしいだろ!
迷路を跳ぶ狐
BL
悪逆の限りを尽くした公爵令息を断罪しろ! そんな貴族たちの声が高まった頃、僕の元に、冷酷と恐れられる王子がやって来た。
その男は、かつて貴族たちに疎まれ、王城から遠ざけられた王子だ。昔はよく城の雑用を言いつけられては、魔法使いの僕の元を度々訪れていた。
ひどく無愛想な王子で、僕が挨拶した時も最初は睨むだけだったのに、今は優しく微笑んで、まるで別人だ。
出会ったばかりの頃は、僕の従者まで怯えるような残酷ぶりで、鞭を振り回したこともあったじゃないか。それでも度々僕のところを訪れるたびに、少しずつ、打ち解けたような気がしていた。彼が民を思い、この国を守ろうとしていることは分かっていたし、応援したいと思ったこともある。
しかし、あいつはすでに王位を継がないことが決まっていて、次第に僕の元に来るのはあいつの従者になった。
あいつが僕のもとを訪れなくなってから、貴族たちの噂で聞いた。殿下は、王城で兄たちと協力し、立派に治世に携わっていると。
嬉しかったが、王都の貴族は僕を遠ざけたクズばかり。無事にやっているのかと、少し心配だった。
そんなある日、知らせが来た。僕の屋敷はすでに取り壊されることが決まっていて、僕がしていた結界の魔法の管理は、他の貴族が受け継ぐのだと。
は? 一方的にも程がある。
その直後、あの王子は僕の前に現れた。何と思えば、僕を王城に連れて行くと言う。王族の会議で決まったらしい。
舐めるな。そんな話、勝手に進めるな。
貴族たちの間では、みくびられたら終わりだ。
腕を組んでその男を睨みつける僕は、近づいてくる王子のことが憎らしい反面、見違えるほど楽しそうで、従者からも敬われていて、こんな時だと言うのに、嬉しかった。
だが、それとこれとは話が別だ! 僕を甘く見るなよ。僕にはこれから、やりたいことがたくさんある。
僕は、屋敷で働いてくれていたみんなを知り合いの魔法使いに預け、王族と、それに纏わり付いて甘い汁を吸う貴族たちと戦うことを決意した。
手始めに……
王族など、僕が追い返してやろう!
そう思って対峙したはずなのに、僕を連れ出した王子は、なんだか様子がおかしい。「この馬車は気に入ってもらえなかったか?」だの、「酒は何が好きだ?」だの……それは今、関係ないだろう……それに、少し距離が近すぎるぞ。そうか、喧嘩がしたいのか。おい、待て。なぜ手を握るんだ? あまり近づくな!! 僕は距離を詰められるのがどうしようもなく嫌いなんだぞ!
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
誓いを君に
たがわリウ
BL
平凡なサラリーマンとして過ごしていた主人公は、ある日の帰り途中、異世界に転移する。
森で目覚めた自分を運んでくれたのは、美しい王子だった。そして衝撃的なことを告げられる。
この国では、王位継承を放棄した王子のもとに結ばれるべき相手が現れる。その相手が自分であると。
突然のことに戸惑いながらも不器用な王子の優しさに触れ、少しずつお互いのことを知り、婚約するハッピーエンド。
恋人になってからは王子に溺愛され、幸せな日々を送ります。
大人向けシーンは18話からです。
王子殿下が恋した人は誰ですか
月齢
BL
イルギアス王国のリーリウス王子は、老若男女を虜にする無敵のイケメン。誰もが彼に夢中になるが、自由気ままな情事を楽しむ彼は、結婚適齢期に至るも本気で恋をしたことがなかった。
――仮装舞踏会の夜、運命の出会いをするまでは。
「私の結婚相手は、彼しかいない」
一夜の情事ののち消えたその人を、リーリウスは捜す。
仮面を付けていたから顔もわからず、手がかりは「抱けばわかる、それのみ」というトンデモ案件だが、親友たちに協力を頼むと(一部強制すると)、優秀な心の友たちは候補者を五人に絞り込んでくれた。そこにリーリウスが求める人はいるのだろうか。
「当たりが出るまで、抱いてみる」
優雅な笑顔でとんでもないことをヤらかす王子の、彼なりに真剣な花嫁さがし。
※性モラルのゆるい世界観。主人公は複数人とあれこれヤりますので、苦手な方はご遠慮ください。何でもありの大人の童話とご理解いただける方向け。
過労死転生した公務員、魔力がないだけで辺境に追放されたので、忠犬騎士と知識チートでざまぁしながら領地経営はじめます
水凪しおん
BL
過労死した元公務員の俺が転生したのは、魔法と剣が存在する異世界の、どうしようもない貧乏貴族の三男だった。
家族からは能無しと蔑まれ、与えられたのは「ゴミ捨て場」と揶揄される荒れ果てた辺境の領地。これは、事実上の追放だ。
絶望的な状況の中、俺に付き従ったのは、無口で無骨だが、その瞳に確かな忠誠を宿す一人の護衛騎士だけだった。
「大丈夫だ。俺がいる」
彼の言葉を胸に、俺は決意する。公務員として培った知識と経験、そして持ち前のしぶとさで、この最悪な領地を最高の楽園に変えてみせると。
これは、不遇な貴族と忠実な騎士が織りなす、絶望の淵から始まる領地改革ファンタジー。そして、固い絆で結ばれた二人が、やがて王国を揺るがす運命に立ち向かう物語。
無能と罵った家族に、見て見ぬふりをした者たちに、最高の「ざまぁ」をお見舞いしてやろうじゃないか!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる