転生異世界、もふもふツルツルスベスベ

番外編・・・サクヤ幼児期

「にゅーにゅーみーみーっ」
「愛し子様、そんなに寝てしまったらお目めが蕩けてしまいますよ」
「みーーにゅーみゅー」

背中をほんほんっと軽く叩く様にしながら身体をゆらゆらと揺らすが。
か弱い声で泣き続けるサクヤに子守唄を聴かせながら精霊がふよふよと可愛らしいダンスを御披露目しているが、サクヤの機嫌は悪くなる一方だ。

「あぁー愛し子、泣き止んで下さい」

愛し子のサクヤの機嫌は大気に直轄する。
愛し子が泣けば、空は泣き
愛し子が怒れば、空は雷を鳴らし
愛し子が笑えば、空は晴れる
愛し子が幸福なら、空は虹を出し
愛し子が不幸なら、空は嵐になり
愛し子の笑顔が曇れば、空は曇る
愛し子の機嫌が悪ければ、空は不安定になる


神や神獣、聖獣、精霊も同じ現象が起きるが、あくまでそれは防ぎようがない、自然現象と捉えるか、怒りを鎮める為に神子(巫女)や神殿が理由を解明し、鎮座する事が出来るが。
赤子は違う、赤子は泣くのが仕事なのだ。
だが、その影響は笑って居られない。
現にサクヤの乳母達はみな成す術がなく、神殿に運び協力を求めてきた、嫌助けを求めてきた。

「あー、サクヤ様運命の番に出会ってしまったのですよね」
「いくら何でも早すぎだったんですよ、サクヤ様が不機嫌なのは番の気配が近くに存在しないからですね」
「「困りましたね」」
「みーみーみー」