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パパが話があるそうです!(歓喜)
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ご機嫌よう。マルゲリット・アルカンシエルです。昨日はパパと仲直りしました。やったぜ。そして今日、急遽謁見の間に王家に仕える全ての貴族、騎士、侍女、役人などが集められました。みんな急な事で何事かとざわざわしています。王妃さまも何事かしらとおろおろしています。姉姫さまとノルも緊張した様子。何も聞かされていないようです。
まあ、私も何も聞かされていないんですけれどもね。でも、昨日仲直りしたんだし私にとってはいいことなんじゃないでしょうか。
…しばらくして、パパがいつもの席に座ると、先程までざわざわしていたのが嘘のように静かになります。パパかっこいい!
「今日は、皆に話がある。と言っても、当然と言えば当然のことで、今更公式に発表する事でもないが」
ごくり、と唾を飲む。いいことだよね?そうだよね?
「マルゲリット王女…メグは、俺の寵妃、マノン妃の子だ。この国の王位継承権第三位の姫でもある。これまでは俺の精神的な未熟さからそれらしい待遇は受けてこなかったが、ここまで立派に育ってくれた。これはこれまでメグを守ってくれた侍女たち、特に専属侍女のお陰だ。感謝する」
謁見の間がざわざわします。それはそうでしょう、あれほど冷遇されてきた第二王女が急に愛され始めたのですから。横では王妃さまが信じられないものを見る目で見ています。
「…これからは、メグを第二王女として大切にするつもりだ。そなた達もそのつもりでいてくれ。話は以上だ」
「…あなた!どういうことですの!?俺の子はリュディーとノルだけだとおっしゃっていたはずです!」
「もう、この子を冷遇するのはやめたのだ。そなたもそう心得よ」
「あなた!?」
「…何もわざわざ、皆の前で恥ずかしい姿を晒す必要はあるまい」
パパの一言で、王妃さまはみんなが見ているのを思い出したようで押し黙る。
「メグ、お前もこれからは第二王女としての自覚を持つように」
厳しいことをいいつつ、まるで姉姫さまやノルにするみたいに頭を優しく撫でてくれるパパ。嬉しい!
「はい!パパ!」
私のパパ発言で再びざわざわするものの、パパは満面の笑み。姉姫さまやノルもそんな私達を嬉しそうに見つめる。幸せだなぁ。
「よかったわね、メグ。私も嬉しいわ!」
「メグ姉さま!父さまと仲直りされたのですね!よかった!」
「お前達にも要らない気苦労を掛けたな。これからも兄弟仲良く、助け合いながら過ごしなさい」
「はい、父さま!」
「もちろんです、お父様」
「ありがとう、パパ!」
最後に仲良し家族っぷりをアピールしてから解散した。その後、王妃さまに呼び出されたもののパパから行かなくていいと言われ、パパが代わりに行ってくれた。帰ってきたパパの頬は赤くなっていた。
「パパ、王妃さまは…」
「…心配ない。お前のことは俺が守る」
…王妃さまとは、仲直りはできそうにないです。
ー…
その後、いきなり私の宮の予算が倍に増えた。なんでも、本来なら王女はこのくらい予算を貰えるらしい。それによって侍女も増やせた。ありがたや。更に護衛騎士も増えた。ありがたや、ありがたや。
今回のことはシュテル様もこっそりと見ていたらしく、ハイタッチしてハグされた。やっとお前が見直されてよかったとシュテル様は大層喜んでくれて、頬にキスしてくれた。
そうそう、シュテル様はこの国に留学予定で、明後日から一緒に学園に通います。楽しみです!
で、ですね。一見なんの問題もないようなのですけれども、ひとつだけ問題が。
…パパの距離の詰め方がえぐい。
今日なんて仕事もあるだろうに放ってしまって、私の部屋でお茶を飲んでケーキを食べている。意外と甘党なんだね。
「パパ、お仕事は?」
「後ででも出来る。お前とは、これから学園生活が始まればなかなかこんな時間は持てないだろう」
そう言いながら偉そうに私の向かい側のソファーで踏ん反り返るパパ。それすらも様になるんだから、イケメンって狡い。…いや、マルゲリット王女になった私もパパとマノン妃に似たからなかなかか。
「…」
「…」
お互い、あんまり会話はない。だけど、落ち着く。親娘だからかなぁ。
「パパ」
「どうした?」
「小さい頃は出来なかったから、添い寝とかしてみたいなぁ」
…前世でも、実は親との添い寝は経験がない。してもいいならしてみたい。
「…いいだろう」
パパが立ち上がって、ソファーに座っていた私を抱き上げてベッドへ連れて行く。すごい腕力だね。
「…これでいいか?」
「腕枕して欲しいな」
ここぞとばかりに甘える。娘として、正当な権利だ。
「…硬くないか?」
「大丈夫!パパありがとう!」
パパに抱きつく。パパも満更でもない様子。いやぁ、親娘っていいなぁ。
「メグ。増やした予算は使いきれそうか?」
「うん!人件費と、ドレスと装飾品代に当てるね!」
「もし余っても溜め込まずに好きなように使え。あれはお前のためのお小遣いだ」
「はーい!」
…正直、本当はその額に目玉飛び出そうだけれども。
「…俺はこれまで、いい父親ではなかった」
「…うん」
否定は出来なかった。
「でも。…これからは、リュディーやノル同様、お前を大切にする。お前も、何かあったら俺を頼れ」
「うん、パパ!」
そうしてこれまでの親娘の時間を埋めるように、夕陽が沈むまで私達は添い寝しながら色々なことを話した。
「…じゃあ、な」
「はい、パパ。また明日!」
パパとばいばいをする。パパは自分の宮に戻って、王妃さまと食事をとるのだろう。…大丈夫かなぁ。また頬を赤くしないか心配なんだけれども。
まあ、私も何も聞かされていないんですけれどもね。でも、昨日仲直りしたんだし私にとってはいいことなんじゃないでしょうか。
…しばらくして、パパがいつもの席に座ると、先程までざわざわしていたのが嘘のように静かになります。パパかっこいい!
「今日は、皆に話がある。と言っても、当然と言えば当然のことで、今更公式に発表する事でもないが」
ごくり、と唾を飲む。いいことだよね?そうだよね?
「マルゲリット王女…メグは、俺の寵妃、マノン妃の子だ。この国の王位継承権第三位の姫でもある。これまでは俺の精神的な未熟さからそれらしい待遇は受けてこなかったが、ここまで立派に育ってくれた。これはこれまでメグを守ってくれた侍女たち、特に専属侍女のお陰だ。感謝する」
謁見の間がざわざわします。それはそうでしょう、あれほど冷遇されてきた第二王女が急に愛され始めたのですから。横では王妃さまが信じられないものを見る目で見ています。
「…これからは、メグを第二王女として大切にするつもりだ。そなた達もそのつもりでいてくれ。話は以上だ」
「…あなた!どういうことですの!?俺の子はリュディーとノルだけだとおっしゃっていたはずです!」
「もう、この子を冷遇するのはやめたのだ。そなたもそう心得よ」
「あなた!?」
「…何もわざわざ、皆の前で恥ずかしい姿を晒す必要はあるまい」
パパの一言で、王妃さまはみんなが見ているのを思い出したようで押し黙る。
「メグ、お前もこれからは第二王女としての自覚を持つように」
厳しいことをいいつつ、まるで姉姫さまやノルにするみたいに頭を優しく撫でてくれるパパ。嬉しい!
「はい!パパ!」
私のパパ発言で再びざわざわするものの、パパは満面の笑み。姉姫さまやノルもそんな私達を嬉しそうに見つめる。幸せだなぁ。
「よかったわね、メグ。私も嬉しいわ!」
「メグ姉さま!父さまと仲直りされたのですね!よかった!」
「お前達にも要らない気苦労を掛けたな。これからも兄弟仲良く、助け合いながら過ごしなさい」
「はい、父さま!」
「もちろんです、お父様」
「ありがとう、パパ!」
最後に仲良し家族っぷりをアピールしてから解散した。その後、王妃さまに呼び出されたもののパパから行かなくていいと言われ、パパが代わりに行ってくれた。帰ってきたパパの頬は赤くなっていた。
「パパ、王妃さまは…」
「…心配ない。お前のことは俺が守る」
…王妃さまとは、仲直りはできそうにないです。
ー…
その後、いきなり私の宮の予算が倍に増えた。なんでも、本来なら王女はこのくらい予算を貰えるらしい。それによって侍女も増やせた。ありがたや。更に護衛騎士も増えた。ありがたや、ありがたや。
今回のことはシュテル様もこっそりと見ていたらしく、ハイタッチしてハグされた。やっとお前が見直されてよかったとシュテル様は大層喜んでくれて、頬にキスしてくれた。
そうそう、シュテル様はこの国に留学予定で、明後日から一緒に学園に通います。楽しみです!
で、ですね。一見なんの問題もないようなのですけれども、ひとつだけ問題が。
…パパの距離の詰め方がえぐい。
今日なんて仕事もあるだろうに放ってしまって、私の部屋でお茶を飲んでケーキを食べている。意外と甘党なんだね。
「パパ、お仕事は?」
「後ででも出来る。お前とは、これから学園生活が始まればなかなかこんな時間は持てないだろう」
そう言いながら偉そうに私の向かい側のソファーで踏ん反り返るパパ。それすらも様になるんだから、イケメンって狡い。…いや、マルゲリット王女になった私もパパとマノン妃に似たからなかなかか。
「…」
「…」
お互い、あんまり会話はない。だけど、落ち着く。親娘だからかなぁ。
「パパ」
「どうした?」
「小さい頃は出来なかったから、添い寝とかしてみたいなぁ」
…前世でも、実は親との添い寝は経験がない。してもいいならしてみたい。
「…いいだろう」
パパが立ち上がって、ソファーに座っていた私を抱き上げてベッドへ連れて行く。すごい腕力だね。
「…これでいいか?」
「腕枕して欲しいな」
ここぞとばかりに甘える。娘として、正当な権利だ。
「…硬くないか?」
「大丈夫!パパありがとう!」
パパに抱きつく。パパも満更でもない様子。いやぁ、親娘っていいなぁ。
「メグ。増やした予算は使いきれそうか?」
「うん!人件費と、ドレスと装飾品代に当てるね!」
「もし余っても溜め込まずに好きなように使え。あれはお前のためのお小遣いだ」
「はーい!」
…正直、本当はその額に目玉飛び出そうだけれども。
「…俺はこれまで、いい父親ではなかった」
「…うん」
否定は出来なかった。
「でも。…これからは、リュディーやノル同様、お前を大切にする。お前も、何かあったら俺を頼れ」
「うん、パパ!」
そうしてこれまでの親娘の時間を埋めるように、夕陽が沈むまで私達は添い寝しながら色々なことを話した。
「…じゃあ、な」
「はい、パパ。また明日!」
パパとばいばいをする。パパは自分の宮に戻って、王妃さまと食事をとるのだろう。…大丈夫かなぁ。また頬を赤くしないか心配なんだけれども。
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