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パパがめっちゃ溺愛してきて嬉しいです!
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ご機嫌よう。マルゲリット・アルカンシエルです。昨日はパパと添い寝しました。楽しかったです。親娘ってこんな感じなんだなぁ。
ということで今日もパパは仕事もあるだろうに放ってしまって、私の部屋でお茶を飲んでケーキを食べている。でも目の下のクマはばればれだよ。昨日徹夜したでしょう。
「パパ、お仕事お疲れ様」
「ああ、このくらいなんともない。お前も勉強を頑張っているそうだな。邪魔して悪い」
そう言いながらも当たり前のように私の向かい側のソファーでケーキを食べるパパ。まあ、今日明日くらいなら別に大丈夫だけれども。
「…」
「…」
こうしてのほほんとパパとお茶会が出来るだけでも楽しいし、勉強ならあとでどうとでもなるし。
「ところで、シュトラール殿下とはどうなんだ。何か不満や不安はないか?」
「シュテル様はずっと憧れだったから、そういうのはないかなぁ」
「…そうか」
「でも、シュテルンヒンメルに嫁いだらパパと姉姫さまとノルと簡単には会えなくなるから、そこだけは悲しいなぁ」
「…!大丈夫だ。シュテルンヒンメルとアルカンシエルは同盟国だし、いつ帰ってきても何の問題もない」
いやいや、流石に王太子妃が頻繁に里帰りは無理でしょうよ。この溺愛っぷり、ちょっと前の私だったら信じられなかっただろうな。
「ありがとう、パパ」
「…なんなら、シュトラール殿下との婚約を白紙に戻してもいいが?」
いやいやいやいやいや、溺愛してくれてるのは有り難いけどそれはダメだよ!
「もう!パパったら!そんなことしちゃダメだよ!」
「…わかってる。わかっているが俺が寂しいんだ」
もう、パパったら。
「たまには帰ってくるから。というか、嫁ぐのなんてまだ当分先だよ?」
「…子供の成長は、早いからな」
まあ、親からすればあっという間に過ぎちゃうんだろうけれど。
「そのために今こうして思い出作りをしてるんでしょう?」
「…そうだな」
しょぼんとしてしまうパパ。もう!
「大丈夫。どんなに離れたって、親娘は親娘だよ」
「…ああ、そうだな」
優しい微笑みを浮かべるパパ。つい最近までなら絶対有り得ないことだったのにね。
「…ところで、シュテル様が最近せっかく王城にいるはずなのに、私のところに遊びにきてくれないんだけれど、どうしたのか知ってる?」
「知ってるもなにも、俺がそうさせてる」
「はい?」
「せっかくの親娘水入らずの時間だからな。シュトラール殿下はこの先結婚したらずっとお前を独占できるだろう?今は譲ってもらっている」
えええええええ、そこまでするか!
「もう、パパったら!」
「はは、許せ許せ。今までの分までお前を可愛がりたいのだ」
まあそんなこんなで、パパとは物凄く仲良くなれました。
ー…
「じゃあ、またな」
「はい、また明日」
明日からはいよいよ学園が始まる。気合いを入れて姉姫さまを守るぞ!と気合いを入れたところでした。こんこん、と部屋の扉を叩かれました。
「メグ、いるかしら」
「はい、どうぞ」
姉姫さまでした。姉姫さまはどことなく、顔色が悪くなっていました。
「姉姫さま…?どうしました?大丈夫ですか?」
「…大丈夫。それよりも、聞きたいことがあって」
「はい」
「メグは…お父様を…」
「はい」
「…いえ、なんでもないの。ごめんなさいね、妹を疑うなんて…私どうしたのかしら」
「え?」
「お母様にも、メグはそんな子じゃないって言っておかなくちゃ。ごめんなさい、本当になんでもないのよ。それじゃあまたね」
「は、はい、姉姫さま…」
なんだか姉姫さまの様子がおかしい。どうしたんだろう。
ということで今日もパパは仕事もあるだろうに放ってしまって、私の部屋でお茶を飲んでケーキを食べている。でも目の下のクマはばればれだよ。昨日徹夜したでしょう。
「パパ、お仕事お疲れ様」
「ああ、このくらいなんともない。お前も勉強を頑張っているそうだな。邪魔して悪い」
そう言いながらも当たり前のように私の向かい側のソファーでケーキを食べるパパ。まあ、今日明日くらいなら別に大丈夫だけれども。
「…」
「…」
こうしてのほほんとパパとお茶会が出来るだけでも楽しいし、勉強ならあとでどうとでもなるし。
「ところで、シュトラール殿下とはどうなんだ。何か不満や不安はないか?」
「シュテル様はずっと憧れだったから、そういうのはないかなぁ」
「…そうか」
「でも、シュテルンヒンメルに嫁いだらパパと姉姫さまとノルと簡単には会えなくなるから、そこだけは悲しいなぁ」
「…!大丈夫だ。シュテルンヒンメルとアルカンシエルは同盟国だし、いつ帰ってきても何の問題もない」
いやいや、流石に王太子妃が頻繁に里帰りは無理でしょうよ。この溺愛っぷり、ちょっと前の私だったら信じられなかっただろうな。
「ありがとう、パパ」
「…なんなら、シュトラール殿下との婚約を白紙に戻してもいいが?」
いやいやいやいやいや、溺愛してくれてるのは有り難いけどそれはダメだよ!
「もう!パパったら!そんなことしちゃダメだよ!」
「…わかってる。わかっているが俺が寂しいんだ」
もう、パパったら。
「たまには帰ってくるから。というか、嫁ぐのなんてまだ当分先だよ?」
「…子供の成長は、早いからな」
まあ、親からすればあっという間に過ぎちゃうんだろうけれど。
「そのために今こうして思い出作りをしてるんでしょう?」
「…そうだな」
しょぼんとしてしまうパパ。もう!
「大丈夫。どんなに離れたって、親娘は親娘だよ」
「…ああ、そうだな」
優しい微笑みを浮かべるパパ。つい最近までなら絶対有り得ないことだったのにね。
「…ところで、シュテル様が最近せっかく王城にいるはずなのに、私のところに遊びにきてくれないんだけれど、どうしたのか知ってる?」
「知ってるもなにも、俺がそうさせてる」
「はい?」
「せっかくの親娘水入らずの時間だからな。シュトラール殿下はこの先結婚したらずっとお前を独占できるだろう?今は譲ってもらっている」
えええええええ、そこまでするか!
「もう、パパったら!」
「はは、許せ許せ。今までの分までお前を可愛がりたいのだ」
まあそんなこんなで、パパとは物凄く仲良くなれました。
ー…
「じゃあ、またな」
「はい、また明日」
明日からはいよいよ学園が始まる。気合いを入れて姉姫さまを守るぞ!と気合いを入れたところでした。こんこん、と部屋の扉を叩かれました。
「メグ、いるかしら」
「はい、どうぞ」
姉姫さまでした。姉姫さまはどことなく、顔色が悪くなっていました。
「姉姫さま…?どうしました?大丈夫ですか?」
「…大丈夫。それよりも、聞きたいことがあって」
「はい」
「メグは…お父様を…」
「はい」
「…いえ、なんでもないの。ごめんなさいね、妹を疑うなんて…私どうしたのかしら」
「え?」
「お母様にも、メグはそんな子じゃないって言っておかなくちゃ。ごめんなさい、本当になんでもないのよ。それじゃあまたね」
「は、はい、姉姫さま…」
なんだか姉姫さまの様子がおかしい。どうしたんだろう。
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