イケメン天使妄想伝!〜天使の妄想世界で俺の青春やり直し〜

風呂桶之水源餅

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君、死にたもうことなかれ。

天使の羽根は意外と脆い

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この世界は私の物…。完全にそう思い込んでいた。
いつから私もこの世界の住人として取り込まれていた?
そもそもどこからどこまでが私の世界なのだ?
事実、運命操作は出来ていた。
私が設定した存在もこの世界には存在している…。
ならば、私が用意した存在ではないものの中に私をも世界に取り込もうとした存在がいるという事か…?
猫神も何か勘付いてる雰囲気ではあったが果たして…。

私がこの世界に用意して居ない存在と言えば…。
ダメだ、逆に数が多過ぎる…。
これでは絞れん…。

我々の近くに存在するという保証もない。

そして何より恐ろしいのは私の翼が日に日に失われているという事…。
これは私の力がこの世界に奪われ減衰しているという事を指す…。

このままでは私の物語であった筈のこの物語のタイトルを「イケメン妄想伝」に変えねばならなくなるではないか…。
それはダメだ…。
この物語の復活に一体何年掛かったと思っているのだ…。
という所謂メタ発言は置いておくことにして…。

私の翼が失われているのがもっとも大きな問題だ。
私という存在すら脅かす何者のかがこの世界には存在している。

それだけの力を持つとすれば、私と同じような存在か下手すればこの日本の地の創世代に存在して居た神の領域だ。
それだけの存在が現界しているとなれば、私の翼で探知できると言うものだ。

どのように潜んでいるのだ?
あるいは猫神の如く、自らは気付くことなく世界の住人の一部となっているのか…。

檜山くん改造計画の辺りで、私の描く物語の強制力と言うものが阻害された感覚はあった。
本来なら私の想像通りに事が運ばねばおかしいのだ。
一体誰が干渉した…?
いや、いつから干渉されて居た…?

と言うよりも猫神は結局誰から我が真名を聞いたのだ…。
それが一番恐ろしい…。

力を持つものであればそれだけで私を縛る事すら可能だからな。
今のところ我が名を知っているものは、あの場にいたものくらいであるからこそどうでも良い事ではあるのだが…。

あの場に現れようとして居たものが何者なのか。
誰を狙って居たのかもわからないのも恐ろしい所だ。

私だけでもあの場に留まり、我々を弄ぶ存在を討つべきであったか…。

などと思案にふけって見ていれば、我が前を行くは猫神ことブサ猫くんではないか。

ふむ…、ここは彼女にも意見を求めることにしよう。

「やぁ、猫神くん。お散歩のところ申し訳ないが一つ私とお茶など如何かな?」
「お?ちょうどお前を探して居たところみゃ。どうやら考えは同じようだにゃ。
互いの知る事を話し合い、考察してみようではないか。果たして何が起こっているのかを…。」

とりあえず、猫くんには猫神モードに変身してもらった。
ひとまず、彼女を連れてコスプレ入店OKのカフェに向かうことにした。


決してやましい気持ちはないので読者諸君は勘違いなどなさらぬよう…。
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