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第9部 ウォルド領

第80話 OFF/ON機能

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 俺はオルガさん達が冒険者達に、馬鹿にされているのを見て我慢できなくなった。
 いつもならすぐに落ち着くのに。
 今回は我慢できなかった。

 そして俺の中で何かが壊れ外れる音がした。
 
 突然、体が動き馬鹿にしていた冒険者4人組のところまで移動した。
 風魔法を身に纏い、早く動けるのは何もオルガさんだけじゃない。

 奴らの近くまで移動し顔を見た途端、怒りが爆発した。
 俺の可愛い奥さん達を馬鹿にして、と。

 だが殺してしまう訳にもいかず、その怒りを彼らの頭の向こうの壁にぶつけた。
 するとストレージの中から、何かが飛び出し壁に飛んで破壊していた。

 俺は彼女達を醜女しこめを言った男の顎に蹴りを入れた。
 3人の残った男達が剣を抜く。

 俺は手に風の魔法を纏い、高速で剣を切り落とした。
 そしてストレージの中の何かを、威力を弱めるため指先から出すイメージをした。

「「「 ゴキッ! 」」」

 男の右腕が変な角度で曲がった。
 残つた2人の男達も俺に剣を向けてきた。

 俺は男2人に指を向けた。

「「「 ゴキッ! 」」」
      「「「 ゴキッ! 」」」

 右腕がさっきの男と同じように、変な角度に曲がっている。

 これで終わりかと思ったら違った。
 それを見ていた他の冒険者達が襲ってきた。
  さすがに人数が多いと、手加減が出来ない。


 するとパメラさんが、ルイディナさんが、オルガさんが俺を助けに入ってくれた。
 仲間、いいや家族ていいな。
 1人じゃないことが嬉しい。

 俺と彼女達は俺と森に入り、魔物をたくさん倒してレベルが上がった。
 戦い方を学びもう以前の俺達とは、比べものにならないくらいの強さだ。
 パメラさんは魔法を使えるのが嬉しくて、歯止めが効かなくなっている。

 そして15人の冒険者はパメラさん達に瞬く間に倒された。


 俺はその間に考えた。

 するとどこからか声が聞こえ、目の前にステータス画面が現れた。

『【メンタルスキル】沈着冷静に、OFF/ON機能が使えるようになりました。
 これでCOOLな男と、喜怒哀楽のある熱い男を演じることができます。
 ON時は戦闘の時にも慌てることなく対処できます。

 そしてOFFは自然のままのあなたを見せることが出来ます。
 今はOFFになっています。ONにしますか?
 YES/NO』

 そんな機能があるのか?
 普段は必要ないと思い、OFFのままステータス画面を消した。
『これからはステータス画面で、いつでも好きな時にOFF/ONできます』
 そう言って声は消えた。


 まだ不思議な事がある。
 さっきの指から出たのはなんだ?
               
 ストレージの中を探してみた。
 すると意外な物が入っていた。
               
 impact衝撃波だ。

 俺は部分的にストレージを纏い、盾代わりにして相手からの攻撃を収納できる。
 そのがたくさんストレージの中に貯まっていた。
 収納した以上、取り出すことができる。

 ある意味、強い魔物と戦い攻撃を収納すれば最強の武器になる。
 そして視界の届く範囲なら好きなところに出せるようだ。
 これは今後、役に立つ。

 俺は【メンタルスキル】で、そんなことを考えていた。



「よし、登録も無事終わったから帰ろうか。パーティー名は今度決めれば良いよね」
「「「 そうね 」」」
 3人の声がハモる。

「「「 だから、そうね、じゃないわよ! 」」」
 
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