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魔界奔走
そりゃ怖がられますよね
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「……」
息をひそめていると、男が女の子の服に手をかけた。
今だ!
天井の通気口から飛び降り、2人の間に割り込む。
こいつも上司ってことはそれなりに強いのだろうが、今は服で両手が埋まっている。
さらに、突然現れた俺に反応できるはずもない。
「せいっ!」
気合い一発顎に掌底を叩きこむ。
首が割と危険な角度で吹っ飛ぶが、まぁ、知るか。
死んで元々、生きててラッキーくらいに思ってもらおう。
「で、ここか」
磔のようにされている女の子を結んでいる綱(?)を小太刀で斬る。
ドゥが作ってくれたものだが、俺が希望を言うのに合わせて徐々にチューンナップを繰り返しているため、今では俺専用かというほど手になじむようになっている。
いや、俺専用で間違いないんだけども。
「ん、んぅ……?」
あ、起きた。
「え……?」
「あ」
磔から解放してそのまま床にポイってやるのもダメかなと思ってベッドに運んでおいたのだが。
まずった。
あいつが両手で握っている時に吹き飛ばしたから乱れた着衣。
見慣れない天井。
背中のベッドの感触。
そして、気を失う前の記憶。
ここまで情報がそろえばあまり動いていない脳でも想像するのは難しくないだろう。
「き……! むぐっ!」
「待て!」
悲鳴を上げかけた口を全力で抑える。
「主、バインドするかの?」
「火に油を注ぐな! 落ち着いてくれ! 俺はあんたを助けに来ただけなんだ! よく考えろ! 俺が攫った犯人ならお前を縛るなりなんなりしてるだろ!? 犯人はあいつだ!」
じたばたする女の子をガチの力づくで抑えてどうにか冷静にさせようとするが、まぁ暴れるわ暴れるわ。
そりゃ落ち着いてなんかいられないって感じだろうが、こっちとしてはひたすらに邪魔である。
「いいや、オーシリア」
「やると思ったのじゃ」
チェーン・バインドでぐるぐる巻きにする。
しかし、これの欠点で動かせなくなった。
簀巻きにすれば運べるのだが、このバインドをもう1度解く気にはならない。
「なら、ここを守りながらって形になるか。まぁ、ここが一番守りが固いようになってるだろうし、それは楽になるか」
オーシリアにステッド・ファストの位置を指示しながらボタンをぽちっ。
ドオオォォォン!!
一帯に響き渡る爆発音。
合図代わりの爆弾である。
まぁ、威力としては玄関周りを吹っ飛ばすくらい。
十分すぎるか、否か。
とりあえず、合図にさえなればいいから別にいいか。
ゴゴォォン……!
遠くから届く何かが崩れる音。
これはハンマー携えてリオンがぶっこみ決めたっぽいな。
ここに辿り着くのも時間の問題だろう。
問題は、この部屋ごと吹き飛ばそうとしないかだな。
本来ならもう退避してる予定だったからな。
ガガアァン!!
音が近くなってきた……。
一番の危機が迫ってきているな。
「オーシリア、俺の周りにも」
「了解じゃ」
一応、身を守っておくか……。
息をひそめていると、男が女の子の服に手をかけた。
今だ!
天井の通気口から飛び降り、2人の間に割り込む。
こいつも上司ってことはそれなりに強いのだろうが、今は服で両手が埋まっている。
さらに、突然現れた俺に反応できるはずもない。
「せいっ!」
気合い一発顎に掌底を叩きこむ。
首が割と危険な角度で吹っ飛ぶが、まぁ、知るか。
死んで元々、生きててラッキーくらいに思ってもらおう。
「で、ここか」
磔のようにされている女の子を結んでいる綱(?)を小太刀で斬る。
ドゥが作ってくれたものだが、俺が希望を言うのに合わせて徐々にチューンナップを繰り返しているため、今では俺専用かというほど手になじむようになっている。
いや、俺専用で間違いないんだけども。
「ん、んぅ……?」
あ、起きた。
「え……?」
「あ」
磔から解放してそのまま床にポイってやるのもダメかなと思ってベッドに運んでおいたのだが。
まずった。
あいつが両手で握っている時に吹き飛ばしたから乱れた着衣。
見慣れない天井。
背中のベッドの感触。
そして、気を失う前の記憶。
ここまで情報がそろえばあまり動いていない脳でも想像するのは難しくないだろう。
「き……! むぐっ!」
「待て!」
悲鳴を上げかけた口を全力で抑える。
「主、バインドするかの?」
「火に油を注ぐな! 落ち着いてくれ! 俺はあんたを助けに来ただけなんだ! よく考えろ! 俺が攫った犯人ならお前を縛るなりなんなりしてるだろ!? 犯人はあいつだ!」
じたばたする女の子をガチの力づくで抑えてどうにか冷静にさせようとするが、まぁ暴れるわ暴れるわ。
そりゃ落ち着いてなんかいられないって感じだろうが、こっちとしてはひたすらに邪魔である。
「いいや、オーシリア」
「やると思ったのじゃ」
チェーン・バインドでぐるぐる巻きにする。
しかし、これの欠点で動かせなくなった。
簀巻きにすれば運べるのだが、このバインドをもう1度解く気にはならない。
「なら、ここを守りながらって形になるか。まぁ、ここが一番守りが固いようになってるだろうし、それは楽になるか」
オーシリアにステッド・ファストの位置を指示しながらボタンをぽちっ。
ドオオォォォン!!
一帯に響き渡る爆発音。
合図代わりの爆弾である。
まぁ、威力としては玄関周りを吹っ飛ばすくらい。
十分すぎるか、否か。
とりあえず、合図にさえなればいいから別にいいか。
ゴゴォォン……!
遠くから届く何かが崩れる音。
これはハンマー携えてリオンがぶっこみ決めたっぽいな。
ここに辿り着くのも時間の問題だろう。
問題は、この部屋ごと吹き飛ばそうとしないかだな。
本来ならもう退避してる予定だったからな。
ガガアァン!!
音が近くなってきた……。
一番の危機が迫ってきているな。
「オーシリア、俺の周りにも」
「了解じゃ」
一応、身を守っておくか……。
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