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レイン捜索作戦
脱出は計画的に
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「待ってくれよ! 俺たちはエルフが幻想級に対して何も対策をしてないようだから心配して潜入してたんだ!」
「幻想級……? そんな話は聞いていません! 仮に僕が聞いてないだけだとしても、リブレさんたちが無断で入ってきているのは事実です!」
そこをつかれると痛い。
しかし、レインが聞いていない……?
王国内に放送した王様のやつも聞いていなかったことになるし、仮にたまたま聞こえてなかっただけだとしても重要人物のレインが知らないなんてことあるか……?
「頼むよ! ここの本を解読出来れば突破口が開けるかもしれないんだ!」
「なら! 正式な手続きを! 踏んで! 来てください!」
「それが出来るようなら苦労しないだろうが!」
俺たちが無断で侵入していたのは事実なのでどうにか論点をずらそうと試みるが、レインは俺に慣れているので誘導に引っかかったりしてくれない。
「キラ遅くね!?」
エイグを安全なとこまで運んだら助けに戻ってきてくれるんじゃないの!?
流石にもう着いてるだろ!?
まさか俺たち見捨てられた!?
「そう悪い方に考えてはいかんぞ、主! 幸い、まだMPに余裕はあるのじゃ! もっとドーンと構えておかんか!」
「それはこうやってギリギリで魔法打ち消してる奴の態度じゃないだろ!?」
MPに余裕があっても俺には余裕はないんだよ!
「何事ですか!」
「やば……」
ここでエルフの長さんが登場。
今まではレインしか俺を知ってる者がいないため、どうにかできるかもという抜け道があったが、俺に会っているあの長に俺と視認されたら終わりだ……!
「お待たせ、リブレ君! 逃げるよ!」
「遅いわ!」
ようやく戻ってきたキラもそのことが分かっているのかいつもより焦っている。
「オーシリア!」
「うむ!」
杖に戻ったオーシリアを握り、キラにしがみつく。
「行くよ!」
「行かさないです!」
加速を始めたキラの目の前にレインの水に壁が立ちふさがるが俺が空中に出すステッド・ファストを蹴り、上空へと逃れる。
逃げ際に長とレインのやりとりが最後に聞こえた。
「レイン様、彼らとはお知り合いで?」
「……いえ、知らない賊でした……」
「そうですか」
俺たちの名前を出さなかった?
エルフに全面的に味方しているってわけでもなさそうだ。
それにしてはけっこうガチで攻撃してきたように見えたけども。
下では騒ぎが起こっていると予想されるので城へはまた上から戻る。
その道中。
「結局なんでお前はあんなに遅かったんだ?」
キラがすぐに戻ってきていればあんなギリギリの逃走にならなかったのに。
「エイグ君がなかなか離してくれなくてね」
あの野郎! いや、野郎でもないけど!
こっちがギリギリの状況だってのにキラに泣きついてやがったのか!
なぜか捕まってただけでは飽き足らず、その状況を利用しやがって抱き着いたりしてやがったのか、意図してないにしろ!
あいつよくもまぁそこまで邪魔が出来るもんだな!
帰ったら絶対はたく。
「結局最後の1冊も解読する前に置いてきちゃったしね」
「え、それは持ってるぞ?」
「え?」
俺は背中のズボンに挟んでいた本を取り出す。
「いつの間に……」
「え、最初。キラに下がれって言ってた時」
右手では小太刀を抜きながら左手で本を取っていたのだ。
「よくそんなことする余裕があったね……」
「いや、それくらいはできるだろ?」
俺には見えてたわけだし。
「リブレ君が時々わからなくなるよ……」
「幻想級……? そんな話は聞いていません! 仮に僕が聞いてないだけだとしても、リブレさんたちが無断で入ってきているのは事実です!」
そこをつかれると痛い。
しかし、レインが聞いていない……?
王国内に放送した王様のやつも聞いていなかったことになるし、仮にたまたま聞こえてなかっただけだとしても重要人物のレインが知らないなんてことあるか……?
「頼むよ! ここの本を解読出来れば突破口が開けるかもしれないんだ!」
「なら! 正式な手続きを! 踏んで! 来てください!」
「それが出来るようなら苦労しないだろうが!」
俺たちが無断で侵入していたのは事実なのでどうにか論点をずらそうと試みるが、レインは俺に慣れているので誘導に引っかかったりしてくれない。
「キラ遅くね!?」
エイグを安全なとこまで運んだら助けに戻ってきてくれるんじゃないの!?
流石にもう着いてるだろ!?
まさか俺たち見捨てられた!?
「そう悪い方に考えてはいかんぞ、主! 幸い、まだMPに余裕はあるのじゃ! もっとドーンと構えておかんか!」
「それはこうやってギリギリで魔法打ち消してる奴の態度じゃないだろ!?」
MPに余裕があっても俺には余裕はないんだよ!
「何事ですか!」
「やば……」
ここでエルフの長さんが登場。
今まではレインしか俺を知ってる者がいないため、どうにかできるかもという抜け道があったが、俺に会っているあの長に俺と視認されたら終わりだ……!
「お待たせ、リブレ君! 逃げるよ!」
「遅いわ!」
ようやく戻ってきたキラもそのことが分かっているのかいつもより焦っている。
「オーシリア!」
「うむ!」
杖に戻ったオーシリアを握り、キラにしがみつく。
「行くよ!」
「行かさないです!」
加速を始めたキラの目の前にレインの水に壁が立ちふさがるが俺が空中に出すステッド・ファストを蹴り、上空へと逃れる。
逃げ際に長とレインのやりとりが最後に聞こえた。
「レイン様、彼らとはお知り合いで?」
「……いえ、知らない賊でした……」
「そうですか」
俺たちの名前を出さなかった?
エルフに全面的に味方しているってわけでもなさそうだ。
それにしてはけっこうガチで攻撃してきたように見えたけども。
下では騒ぎが起こっていると予想されるので城へはまた上から戻る。
その道中。
「結局なんでお前はあんなに遅かったんだ?」
キラがすぐに戻ってきていればあんなギリギリの逃走にならなかったのに。
「エイグ君がなかなか離してくれなくてね」
あの野郎! いや、野郎でもないけど!
こっちがギリギリの状況だってのにキラに泣きついてやがったのか!
なぜか捕まってただけでは飽き足らず、その状況を利用しやがって抱き着いたりしてやがったのか、意図してないにしろ!
あいつよくもまぁそこまで邪魔が出来るもんだな!
帰ったら絶対はたく。
「結局最後の1冊も解読する前に置いてきちゃったしね」
「え、それは持ってるぞ?」
「え?」
俺は背中のズボンに挟んでいた本を取り出す。
「いつの間に……」
「え、最初。キラに下がれって言ってた時」
右手では小太刀を抜きながら左手で本を取っていたのだ。
「よくそんなことする余裕があったね……」
「いや、それくらいはできるだろ?」
俺には見えてたわけだし。
「リブレ君が時々わからなくなるよ……」
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