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第24話 イーヴィルの誤算、邪神を手玉に取る女
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前回の感想への返信時と内容が変わってしまいましたが、こちらの方が自分には良いと思えたので変更です。
(一体、どうなってしまったのだ!?この邪神イーヴィルがまるで人間の女の言いなりではないか!だが、この女の願いを聞き入れた後にされる奉仕の前ではそんな疑問すら霞んでしまう)
イーヴィルが築こうとしていたハーレムに捕らえられていた哀れな女性達は何時の間にかミレイアとノアだけとなっていた。
1カ月程でイーヴィルを骨抜きにしてしまったのは、何の力も持たない筈のノアである。イーヴィルにとってノアはある意味で天敵だったのかもしれない。色んな女を力ずくで言う事を聞かせてきたイーヴィルに対して、ノアは手練手管で男を誘惑して望みを叶えてきたプロだからだ。そんな職業の経験者と接してきた訳も無く、イーヴィルはノアの前ではウブな子供も同然だった。
イーヴィルに連れ去られた翌日、泣き止まぬミレイアにノアが話しかけた。
「ねえ、ミレイアさん。あなた、男性に抱かれた経験は有る?」
「そ、そんな経験有りません!神にこの身を捧げた筈なのに、王道さんに心を奪われたこれは罰なのでしょうか?」
(王道?)
ノアはたった数日だけの馴染み客の名をミレイアの口から聞いた。
「あなた、王道さんを知っているの?」
「えっ!?ノアさんも知っているのですか?」
「ええ、少しだけ」
まさか、王道の欲求解消の相手をしていたとも言えずノアは返答に少し困ってしまう。しかし、そんな事よりもこんな場所でミレイアの望まぬ形で男性経験を積ませる訳にはいかない。ノアは自ら進んで相手をする事で、このシスターを助ける道を選んだ。
「ミレイアさん、少しの間だけ我慢して。私がここに連れてこられた女性達をきっと救い出してみせるから」
「あなたに一体何が出来ると言うのですか?」
「男を私の虜にする事」
「えっ!?」
驚愕するミレイアを残し、ノアはイーヴィルに近づく。イーヴィルは近づいてきたノアを見て嘲笑うかの様に語り出した。
『どうやらやっと我に奉仕をする覚悟が出来たみたいだな。さあ、始めてみせよ』
「駄目よ、坊やそんな事を言ったりして。それじゃあ、まだ良い男には程遠いわよ」
『ぼ、坊やだと!?』
イーヴィルは己よりも遥かに短い時しか生きていない女に坊や扱いされて面喰らってしまう。
『き、貴様!我にそんな言葉を吐いて生きていられるとでも思っているのか!?』
「そんな風に力ずくで言う事を聞かせようとする男のままじゃ、女性からの真の奉仕は得られないわよ。心からその男に尽くそうとする女の奉仕は嫌々させるのとは次元が違うのよ」
(そこまで言わせる程、その奉仕は素晴らしいのか!?)
イーヴィルはノアの言う奉仕がどれだけ素晴らしいのか興味を持ち始めた。
『ならば貴様は、我にその奉仕が出来ると言うのか?』
「ええ、勿論」
ノアは妖艶な笑みを浮かべながら
「でもその前に坊やには、女の心の掴み方から教えてあげるわね」
ノアは指先で玉座に座るイーヴィルの顎を自分の目線に合わせる様に上げる。イーヴィルとノアの立場は逆転していた。
「まず良い男は女の心を掴む為に女が喜びそうな物を贈るの。そうして女に男が好意を抱いている事を気付かせるのよ」
『なるほど、ちなみにお前は何を贈られると喜ぶのだ?』
「私は装飾品、そうね例えば金で出来たアクセサリーを頂ければそれを身に付けて男に見せてあげたくなるわね」
イーヴィルは早速、金で出来たブレスレットを部下に持って来させるとノアに授けた。
『さあ、これでどうだ?』
「言葉遣いはまだまだだけど、良い男への1歩を踏み出せたみたいね。それじゃあご褒美に少しだけ奉仕してあげるわ。でも、大勢の前で見せる物じゃないから隣の部屋にでも行きましょう」
隣の部屋に移動したイーヴィルは、そこでノアからこれまでに経験した事の無い甘美な時を与えられた。
(これほど素晴らしい奉仕がこの世には存在していたのか!?しかも、真の奉仕はこれとは更に別次元だと言っていた。我も良い男となって真の奉仕をぜひ味わいたい)
それからのイーヴィルはノアから言われた事を素直に聞き入れた。
「よく聞きなさいイーヴィル、良い男はもしも悪い事をしてしまった場合は素直に謝るものよ。これまでに無理やり連れて来た女性達に悪い事をしたと思えたのなら、素直に謝って何か心ばかりの品を贈って元居た場所に返してあげなさい」
『分かった、そなたの言う通りにしよう』
イーヴィルはミレイアとノアの前に連れ去ってきた女性達を集めると頭を下げて謝った。
『我はお前達に対して大変すまない事をしてしまった、お詫びになるかどうか分からないが元の世界に帰す前にこれを皆に配ろうと思う』
女性達1人1人に十分すぎる程の金品を手渡すと、イーヴィルはそれぞれの住んでいた場所まで送り帰した。
『そなたに言われた通り、全員に頭を下げて金品を渡して返してきたぞ』
「素晴らしいわイーヴィル、また奉仕してあげるから2人きりになれる場所に行きましょう」
2人きりの楽しい時間を過ごしたイーヴィルは胸の中にほんの小さな感情が芽生え始めた。
(この者は我にここまで素晴らしい奉仕をしてくれているのに、我は最初にブレスレットを贈った以外何も出来ていない。良い男に少しずつ近付けているのに何も返せないのは悔しい、この者をもっと喜ばせる方法が有るのだろうか?)
一晩中悩んで結局何も思い浮かばなかったイーヴィルはノアを直接問い質す事にした。
『我を良い男に導いてくれている事に大変感謝している、だが我はそなたにブレスレットを贈った以外に何も出来ていない。そなたが喜ぶ物を何も返せないのは癪だから欲しい物が有れば遠慮無く言うが良い』
ノアはこの馬鹿正直に聞いてくる邪神の事を何故か可愛いと思ってしまった。
「そこまで考える様になれたのなら、良い男まで大分近付けたと言えるわね。だったら、今日は更にもう1歩踏み込んだ事を教えても良さそうね」
イーヴィルの手を引いて、寝室に招くとノアはこれまでと違う奉仕を始めた。
「いい?良い男は自分だけ気持ち良くなっては駄目よ、相手の女性も悦ばせてこそ女は男に身も心も捧げられるの。今日はあなたの手で私を感じさせてみて、それが今の私にとって凄く嬉しいあなたからの贈り物よ」
『そなたの様な奉仕が我に出来るだろうか?』
「相手を想う気持ちが有れば出来るわ、私に対して感じている気持ちを素直に出すのよ」
『こんな事をするのは初めてだから絶対に笑わないでくれ』
イーヴィルは無我夢中でノアを悦ばせようとする、不器用なりの懸命な姿にノアは衝動的に体勢を変えると時を忘れてお互いに奉仕し合っていた。
更に1ヶ月ほどが過ぎて、イーヴィルはミレイアを元の世界に戻す事にした。ノアから良い男について学ぶ内にイーヴィルからは何時しかハーレムを築こうと考える気持ちは失せており、代わりに別の想いに心の奥底が支配されていた。
「それじゃあ、ミレイアさん元の世界に戻ってもお元気で」
「ノアさんも一緒に来ないのですか?」
「私はもう少しだけこちらに居るわ、乗りかかった船だから最後まで面倒見ないといけないし」
最後まで面倒を見るという言葉にミレイアは疑問に思えた、最初の頃はミレイアを守る為にイーヴィルの相手をしていた筈なのに何時しかノアの方も自らの意思でイーヴィルに会いに行く様になっていたからだ。
「そうそう、王道さんに会う事が出来たら伝えて欲しい伝言が有るのだけど?」
「分かりました、元の世界で会う機会が有れば伝えておきます」
「『ミイラ取りがミイラになったけど、これも結構楽しいものね。今度会う機会が有ればどちらがより良い男になっているか勝負しましょう』って伝えて頂戴」
「はあ・・・分かりました」
伝言の意味がさっぱり分からないままミレイアは元の世界に送り返される、最後に残されたノアの肩にイーヴィルが手を乗せた。
『一緒に帰らなくて本当に良かったのか?』
「ふふふ、最初に会った頃には想像も出来ないセリフを言える様になったのね」
『ああ、そなたのお陰でな。ようやく真の奉仕がどんな物かも予想が出来る様になれた』
「なら、これが良い男の最終試験よ。真の奉仕はどうすれば味わえる?」
『真の奉仕はお互いが相手を想い愛し合っていてこそ、味わえるものだ。お互いに身も心も捧げあうからこそ、真の奉仕は次元が違うのだ』
「どうやら無事に卒業みたいね、あなたはこれで良い男になれたわ」
背を向けたノアをイーヴィルは背後から抱きしめた。
「ちょっとイーヴィル、苦しいじゃない」
『我はそなたにとって本当に良い男に見えるのか?我にとってそなたはこの上なく良い女だ』
「良い男に見えるかですって?当然でしょ、だって私の理想の男性像なのだから見えない方がおかしいわ」
『もう1つだけ聞かせてくれ、我には最早そなたの居ない世界など考えられない。この想いが愛だとするならば、そなたが我に抱いている気持ちを教えてくれないか?』
「どうしても聞きたい?」
『ああ、どうしても聞きたい』
ノアはイーヴィルから一旦離れると、夜になるまで待って欲しいと伝えた。そしてその日の晩、イーヴィルがノアの部屋を訪れて中に入るとノアはこう言い始めた。
「実は最初にあなたを坊やと呼んだのは、あなたが無理やり女性達を連れ去り力ずくで言う事を聞かせようとするのは自分に自信が無い事への無意識の抵抗と思えたからなのよ。自分に自信が有るなら無理やり連れて来なくても女性の方から惹かれて歩み寄ってくるかもしれないわ。だけど、それが出来ない子供っぽさを見て坊やと呼んでしまったわ。ごめんなさい」
『そなたの言う通り、我は自分に自信が無かったのかもしれぬ。自信が無かったから、無理やり女性を自分の物にするしか方法が無いと思い込んでいた。こんな器の小さい男がハーレムを築こうとしていただなんて笑い話にしかならないな』
「今はもうそんな気持ちは起きそうもない?」
『ああ、先程も言ったが我はそなたを愛している。そなた1人さえ居れば良い、他に望む物は無い』
「そう、分かったわ」
ノアは部屋の明かりを消すと、月明かりが照らす中イーヴィルの前で服を脱ぎ全てを曝け出す。
「これからあなた自身の手で私の気持ちを思う存分確かめなさい」
イーヴィルはノアに覆い被さるとお互いの気持ちを確かめ合う、そしてノアは渇濡馬の地に戻る事は2度と無かった・・・。
(一体、どうなってしまったのだ!?この邪神イーヴィルがまるで人間の女の言いなりではないか!だが、この女の願いを聞き入れた後にされる奉仕の前ではそんな疑問すら霞んでしまう)
イーヴィルが築こうとしていたハーレムに捕らえられていた哀れな女性達は何時の間にかミレイアとノアだけとなっていた。
1カ月程でイーヴィルを骨抜きにしてしまったのは、何の力も持たない筈のノアである。イーヴィルにとってノアはある意味で天敵だったのかもしれない。色んな女を力ずくで言う事を聞かせてきたイーヴィルに対して、ノアは手練手管で男を誘惑して望みを叶えてきたプロだからだ。そんな職業の経験者と接してきた訳も無く、イーヴィルはノアの前ではウブな子供も同然だった。
イーヴィルに連れ去られた翌日、泣き止まぬミレイアにノアが話しかけた。
「ねえ、ミレイアさん。あなた、男性に抱かれた経験は有る?」
「そ、そんな経験有りません!神にこの身を捧げた筈なのに、王道さんに心を奪われたこれは罰なのでしょうか?」
(王道?)
ノアはたった数日だけの馴染み客の名をミレイアの口から聞いた。
「あなた、王道さんを知っているの?」
「えっ!?ノアさんも知っているのですか?」
「ええ、少しだけ」
まさか、王道の欲求解消の相手をしていたとも言えずノアは返答に少し困ってしまう。しかし、そんな事よりもこんな場所でミレイアの望まぬ形で男性経験を積ませる訳にはいかない。ノアは自ら進んで相手をする事で、このシスターを助ける道を選んだ。
「ミレイアさん、少しの間だけ我慢して。私がここに連れてこられた女性達をきっと救い出してみせるから」
「あなたに一体何が出来ると言うのですか?」
「男を私の虜にする事」
「えっ!?」
驚愕するミレイアを残し、ノアはイーヴィルに近づく。イーヴィルは近づいてきたノアを見て嘲笑うかの様に語り出した。
『どうやらやっと我に奉仕をする覚悟が出来たみたいだな。さあ、始めてみせよ』
「駄目よ、坊やそんな事を言ったりして。それじゃあ、まだ良い男には程遠いわよ」
『ぼ、坊やだと!?』
イーヴィルは己よりも遥かに短い時しか生きていない女に坊や扱いされて面喰らってしまう。
『き、貴様!我にそんな言葉を吐いて生きていられるとでも思っているのか!?』
「そんな風に力ずくで言う事を聞かせようとする男のままじゃ、女性からの真の奉仕は得られないわよ。心からその男に尽くそうとする女の奉仕は嫌々させるのとは次元が違うのよ」
(そこまで言わせる程、その奉仕は素晴らしいのか!?)
イーヴィルはノアの言う奉仕がどれだけ素晴らしいのか興味を持ち始めた。
『ならば貴様は、我にその奉仕が出来ると言うのか?』
「ええ、勿論」
ノアは妖艶な笑みを浮かべながら
「でもその前に坊やには、女の心の掴み方から教えてあげるわね」
ノアは指先で玉座に座るイーヴィルの顎を自分の目線に合わせる様に上げる。イーヴィルとノアの立場は逆転していた。
「まず良い男は女の心を掴む為に女が喜びそうな物を贈るの。そうして女に男が好意を抱いている事を気付かせるのよ」
『なるほど、ちなみにお前は何を贈られると喜ぶのだ?』
「私は装飾品、そうね例えば金で出来たアクセサリーを頂ければそれを身に付けて男に見せてあげたくなるわね」
イーヴィルは早速、金で出来たブレスレットを部下に持って来させるとノアに授けた。
『さあ、これでどうだ?』
「言葉遣いはまだまだだけど、良い男への1歩を踏み出せたみたいね。それじゃあご褒美に少しだけ奉仕してあげるわ。でも、大勢の前で見せる物じゃないから隣の部屋にでも行きましょう」
隣の部屋に移動したイーヴィルは、そこでノアからこれまでに経験した事の無い甘美な時を与えられた。
(これほど素晴らしい奉仕がこの世には存在していたのか!?しかも、真の奉仕はこれとは更に別次元だと言っていた。我も良い男となって真の奉仕をぜひ味わいたい)
それからのイーヴィルはノアから言われた事を素直に聞き入れた。
「よく聞きなさいイーヴィル、良い男はもしも悪い事をしてしまった場合は素直に謝るものよ。これまでに無理やり連れて来た女性達に悪い事をしたと思えたのなら、素直に謝って何か心ばかりの品を贈って元居た場所に返してあげなさい」
『分かった、そなたの言う通りにしよう』
イーヴィルはミレイアとノアの前に連れ去ってきた女性達を集めると頭を下げて謝った。
『我はお前達に対して大変すまない事をしてしまった、お詫びになるかどうか分からないが元の世界に帰す前にこれを皆に配ろうと思う』
女性達1人1人に十分すぎる程の金品を手渡すと、イーヴィルはそれぞれの住んでいた場所まで送り帰した。
『そなたに言われた通り、全員に頭を下げて金品を渡して返してきたぞ』
「素晴らしいわイーヴィル、また奉仕してあげるから2人きりになれる場所に行きましょう」
2人きりの楽しい時間を過ごしたイーヴィルは胸の中にほんの小さな感情が芽生え始めた。
(この者は我にここまで素晴らしい奉仕をしてくれているのに、我は最初にブレスレットを贈った以外何も出来ていない。良い男に少しずつ近付けているのに何も返せないのは悔しい、この者をもっと喜ばせる方法が有るのだろうか?)
一晩中悩んで結局何も思い浮かばなかったイーヴィルはノアを直接問い質す事にした。
『我を良い男に導いてくれている事に大変感謝している、だが我はそなたにブレスレットを贈った以外に何も出来ていない。そなたが喜ぶ物を何も返せないのは癪だから欲しい物が有れば遠慮無く言うが良い』
ノアはこの馬鹿正直に聞いてくる邪神の事を何故か可愛いと思ってしまった。
「そこまで考える様になれたのなら、良い男まで大分近付けたと言えるわね。だったら、今日は更にもう1歩踏み込んだ事を教えても良さそうね」
イーヴィルの手を引いて、寝室に招くとノアはこれまでと違う奉仕を始めた。
「いい?良い男は自分だけ気持ち良くなっては駄目よ、相手の女性も悦ばせてこそ女は男に身も心も捧げられるの。今日はあなたの手で私を感じさせてみて、それが今の私にとって凄く嬉しいあなたからの贈り物よ」
『そなたの様な奉仕が我に出来るだろうか?』
「相手を想う気持ちが有れば出来るわ、私に対して感じている気持ちを素直に出すのよ」
『こんな事をするのは初めてだから絶対に笑わないでくれ』
イーヴィルは無我夢中でノアを悦ばせようとする、不器用なりの懸命な姿にノアは衝動的に体勢を変えると時を忘れてお互いに奉仕し合っていた。
更に1ヶ月ほどが過ぎて、イーヴィルはミレイアを元の世界に戻す事にした。ノアから良い男について学ぶ内にイーヴィルからは何時しかハーレムを築こうと考える気持ちは失せており、代わりに別の想いに心の奥底が支配されていた。
「それじゃあ、ミレイアさん元の世界に戻ってもお元気で」
「ノアさんも一緒に来ないのですか?」
「私はもう少しだけこちらに居るわ、乗りかかった船だから最後まで面倒見ないといけないし」
最後まで面倒を見るという言葉にミレイアは疑問に思えた、最初の頃はミレイアを守る為にイーヴィルの相手をしていた筈なのに何時しかノアの方も自らの意思でイーヴィルに会いに行く様になっていたからだ。
「そうそう、王道さんに会う事が出来たら伝えて欲しい伝言が有るのだけど?」
「分かりました、元の世界で会う機会が有れば伝えておきます」
「『ミイラ取りがミイラになったけど、これも結構楽しいものね。今度会う機会が有ればどちらがより良い男になっているか勝負しましょう』って伝えて頂戴」
「はあ・・・分かりました」
伝言の意味がさっぱり分からないままミレイアは元の世界に送り返される、最後に残されたノアの肩にイーヴィルが手を乗せた。
『一緒に帰らなくて本当に良かったのか?』
「ふふふ、最初に会った頃には想像も出来ないセリフを言える様になったのね」
『ああ、そなたのお陰でな。ようやく真の奉仕がどんな物かも予想が出来る様になれた』
「なら、これが良い男の最終試験よ。真の奉仕はどうすれば味わえる?」
『真の奉仕はお互いが相手を想い愛し合っていてこそ、味わえるものだ。お互いに身も心も捧げあうからこそ、真の奉仕は次元が違うのだ』
「どうやら無事に卒業みたいね、あなたはこれで良い男になれたわ」
背を向けたノアをイーヴィルは背後から抱きしめた。
「ちょっとイーヴィル、苦しいじゃない」
『我はそなたにとって本当に良い男に見えるのか?我にとってそなたはこの上なく良い女だ』
「良い男に見えるかですって?当然でしょ、だって私の理想の男性像なのだから見えない方がおかしいわ」
『もう1つだけ聞かせてくれ、我には最早そなたの居ない世界など考えられない。この想いが愛だとするならば、そなたが我に抱いている気持ちを教えてくれないか?』
「どうしても聞きたい?」
『ああ、どうしても聞きたい』
ノアはイーヴィルから一旦離れると、夜になるまで待って欲しいと伝えた。そしてその日の晩、イーヴィルがノアの部屋を訪れて中に入るとノアはこう言い始めた。
「実は最初にあなたを坊やと呼んだのは、あなたが無理やり女性達を連れ去り力ずくで言う事を聞かせようとするのは自分に自信が無い事への無意識の抵抗と思えたからなのよ。自分に自信が有るなら無理やり連れて来なくても女性の方から惹かれて歩み寄ってくるかもしれないわ。だけど、それが出来ない子供っぽさを見て坊やと呼んでしまったわ。ごめんなさい」
『そなたの言う通り、我は自分に自信が無かったのかもしれぬ。自信が無かったから、無理やり女性を自分の物にするしか方法が無いと思い込んでいた。こんな器の小さい男がハーレムを築こうとしていただなんて笑い話にしかならないな』
「今はもうそんな気持ちは起きそうもない?」
『ああ、先程も言ったが我はそなたを愛している。そなた1人さえ居れば良い、他に望む物は無い』
「そう、分かったわ」
ノアは部屋の明かりを消すと、月明かりが照らす中イーヴィルの前で服を脱ぎ全てを曝け出す。
「これからあなた自身の手で私の気持ちを思う存分確かめなさい」
イーヴィルはノアに覆い被さるとお互いの気持ちを確かめ合う、そしてノアは渇濡馬の地に戻る事は2度と無かった・・・。
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