詞詩集

鳥丸唯史(とりまるただし)

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健全サウンド嘘八百

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誰かが言っていた ビル群は墓場だな
ヒートアイランド 緑は目に優しい

お涙頂戴 目薬頂戴 泣き落としとかやりたくないな
喧嘩は弱いし 叱咤はキツイし
喉がカラカラだ

ささやかな連なりだな 並走して間もなく追い抜かれて
結局そこまでの奴だ
心から信頼してる 八百回目の口から出まかせ
耳にタコできあがり

ムカムカしている 胃薬流し込み
ムカムカしている 頭痛薬効き目なし

お客様神様 電話の向こうでは 火を噴く閻魔様 電話暴れ馬
アンタの領収書とか アンタのカツラとか
シュレッダーかけてやる!

サウンドサウンドが電波塔から 溢れて耳から脳へと送信
意向に合わなきゃ拒絶だ
心から期待してる 八百キログラムの重圧投下で
四十肩予備軍

終電待ちのベンチでは トマト面したスーツマンうなだれて
あんな風にはなりたくないな
待ってくれてる人いないから リビングの電気はつけずに眠ろう
目覚まし時計セットして

サウンドサウンドが電波塔から 溢れて耳から脳へと送信
大体メロディー覚えた
もちろん嘘さ嘘っぱちだよ いちいち真剣に聞いていられるか
チャンネル変えてくれ

サウンドサウンドが電波塔から 溢れて耳から脳へと送信
受信歴増えてきたな
相手常連なりかけお客様 いつか女神様かけてきてくれるかな
そうだ友達に連絡しよう
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