詞詩集

鳥丸唯史(とりまるただし)

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環状線 このままずっと乗り続けてみようよ
おぼろげな太陽がビルの上を滑っているよ
外はまだ雪なんだね 寒くはないかい?
冬眠する気はないのかい?
昨夜も二時間しか寝てない

味気のない人生より、スパイス効いたドラマ
土壇場で逃げ出さない主人公の友だちになろう

ねえ、なんで
いつもキミの周りでは 悪夢ばかりが渦巻いて
頭を抱えてうなり声を 狂犬にうつされそう

キミの夢を食べさせてよ
ほんの一口だけでいいから
キミの夢を食べさせてよ
絶対マズイなんて言わないよ

乗り換えようよ、次の駅で 観覧車が見える
トキメキの瞳をしたキミが好きなんだけれどな
キミが消えてもあの地獄はなんにも変わらない
もう平気さ、耳を貸してよ
悪魔の囁きみたいだけれど

スパイス効いた人生より、ハートウォーミングかな
修羅場から逃げ出したい主人公の友だちになろう

ねえ、なんで
いつもキミの周りでは 悪夢ばかりを生み出して
土下座させること生きがいの 暴君に怯えている

キミの夢を食べさせてよ
ほんの一口だけでいいから
キミの夢を食べさせてよ
共感したいよ 銀のフォークで

ねえ、なんで
いつもキミの周りでは 悪夢ばかりが渦巻いて
掲示板の煽りに乗せられた ピノッキオに振り回され

なんでどうしてキミの周りでは
悪夢ばかりが生み出され
食べ応えなんてある訳がない
爽やかな朝 迎えようよ

キミの夢を食べさせてよ
ほんの一口だけでいいから
キミの夢を食べさせてよ
絶対マズイなんて言わないよ
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