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27話目 不審な荷物が届いた。
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「これ、おいしいな……」
「でしょ? 私の手作りなのよ?」
「そうか……」
それにしてもステラは料理が上手だな。
――と、言うよりも料理スキルが高すぎる。
「なぁ、ステラ」
「何? 旦那様」
「……その旦那様呼びは止めないか?」
「私なら問題ないわ」
「俺の感じ方に問題があるわけだが……」
「大丈夫。だって、約束したでしょう?」
スッと、胸元からICレコーダーを取り出すステラ。
そんなところにICレコーダーをコイツは入れているのか……。
「そ、そうだな……」
脅されて致し方なく俺は頷く。
そこで、ピンポーン! と、呼び鈴が鳴った。
「何だ?」
時刻は、午後5時を少し回ったところ。
「ステラ」
「何かしら?」
「お前、何か頼んだりしたか?」
「何も頼んでないわ。そもそも、拓真の部屋のインターフォンが鳴らされたのだから、私は関係ないと思うのだけれど」
「それはそうだ」
俺も何か宅配で頼んだ覚えはない。
また、ピンポーンと鳴らされる。
「仕方ない、出るか」
玄関にチェーンロックをかけたあと、ドアを開ける。
すると、白猫大和宅急便の人が立っていた。
「どうも、お届けモノです」
男はゼエゼエと肩で息をしながら語り掛けてきた。
「何か届け物ですか?」
「はい。波風浩二様より生鮮食品のお届けモノです」
「(養父から……)」
それにしても、配達業者が肩で息をするほどの荷物とは一体……。
まぁ、浩二さんからの荷物なら問題ないだろう。
それに、配達業者さんを待たせておくのも悪いからな。
俺はチェーンロックを外してドアを開ける。
すると、アパートの床にデカい段ボール箱が置いてあった。
「デカいな……」
「はい。それでは受け取りの受領印を頂けますか?」
俺の独り言を華麗にスルーし、サインをしてくださいとペンを差し出してくる配達員。
もちろんサインをする。
「――では、お荷物は家の中まで運びましょうか?」
「重いですか?」
「はい、とても――」
荷運びのプロが肩で息をするほどの荷物。
重量は相当あることは容易に想像がついたので、
「すいません、ちょっと家の中を片付けてきますので、1分ほど待っていてください」
「分かりました」
ドアを閉める。
「ステラ」
「どうしたの?」
「荷物が届いたんだが、重くて持ち運びできないから運送会社の人に運ぶのを手伝ってもらう事にしたから、少しの間だけ自分の家に戻っていてくれないか?」
「え? どうして?」
「どうしてじゃなくて! 学校に知られたら不味いだろ」
「……それもそうね」
ベランダから、隣の部屋へとステラは戻っていく。
彼女の姿が見えなくなったところで、俺は配達員の人と一緒にメチャクソ重い段ボールを家の中に運び入れた。
もちろん配達員の人は何も言うことなく帰っていった。
「――さて、浩二さんは何を送ってきてくれたんだろうか」
重さ敵には野菜とか肉とか思い浮かぶが――、
「でしょ? 私の手作りなのよ?」
「そうか……」
それにしてもステラは料理が上手だな。
――と、言うよりも料理スキルが高すぎる。
「なぁ、ステラ」
「何? 旦那様」
「……その旦那様呼びは止めないか?」
「私なら問題ないわ」
「俺の感じ方に問題があるわけだが……」
「大丈夫。だって、約束したでしょう?」
スッと、胸元からICレコーダーを取り出すステラ。
そんなところにICレコーダーをコイツは入れているのか……。
「そ、そうだな……」
脅されて致し方なく俺は頷く。
そこで、ピンポーン! と、呼び鈴が鳴った。
「何だ?」
時刻は、午後5時を少し回ったところ。
「ステラ」
「何かしら?」
「お前、何か頼んだりしたか?」
「何も頼んでないわ。そもそも、拓真の部屋のインターフォンが鳴らされたのだから、私は関係ないと思うのだけれど」
「それはそうだ」
俺も何か宅配で頼んだ覚えはない。
また、ピンポーンと鳴らされる。
「仕方ない、出るか」
玄関にチェーンロックをかけたあと、ドアを開ける。
すると、白猫大和宅急便の人が立っていた。
「どうも、お届けモノです」
男はゼエゼエと肩で息をしながら語り掛けてきた。
「何か届け物ですか?」
「はい。波風浩二様より生鮮食品のお届けモノです」
「(養父から……)」
それにしても、配達業者が肩で息をするほどの荷物とは一体……。
まぁ、浩二さんからの荷物なら問題ないだろう。
それに、配達業者さんを待たせておくのも悪いからな。
俺はチェーンロックを外してドアを開ける。
すると、アパートの床にデカい段ボール箱が置いてあった。
「デカいな……」
「はい。それでは受け取りの受領印を頂けますか?」
俺の独り言を華麗にスルーし、サインをしてくださいとペンを差し出してくる配達員。
もちろんサインをする。
「――では、お荷物は家の中まで運びましょうか?」
「重いですか?」
「はい、とても――」
荷運びのプロが肩で息をするほどの荷物。
重量は相当あることは容易に想像がついたので、
「すいません、ちょっと家の中を片付けてきますので、1分ほど待っていてください」
「分かりました」
ドアを閉める。
「ステラ」
「どうしたの?」
「荷物が届いたんだが、重くて持ち運びできないから運送会社の人に運ぶのを手伝ってもらう事にしたから、少しの間だけ自分の家に戻っていてくれないか?」
「え? どうして?」
「どうしてじゃなくて! 学校に知られたら不味いだろ」
「……それもそうね」
ベランダから、隣の部屋へとステラは戻っていく。
彼女の姿が見えなくなったところで、俺は配達員の人と一緒にメチャクソ重い段ボールを家の中に運び入れた。
もちろん配達員の人は何も言うことなく帰っていった。
「――さて、浩二さんは何を送ってきてくれたんだろうか」
重さ敵には野菜とか肉とか思い浮かぶが――、
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