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25話目 久しぶりに学校らしい? 部分を見た気がする

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「私達が恋人に見えるって!」

 さらに、ニマニマとした笑みなステラ。

「――お、おう」

 ここは否定の言葉を口にした方がいいような気がしたが、ステラには俺の生死を決定できるほどの証拠が握られているので、ステラの意見を最優先することしかできない。

「それなら、両想いってことなのね? いいわねー。若いって!」

 ゆかりさんが、さらに弄るように俺とステラを見ながら話しかけてきてるが、どうしたものかと考えしまう。
 まぁ、ここはもうステラに丸投げしよう。

「ところで、ゆかりんは、もう結婚しているんですよね? かなりお若いように見えますけど……」
「そうね。いくつに見えるかしら? 星空君」

 ステラと会話をしていたのだから、俺ではなくステラに、その話を振ってほしかった。
 そして、どうしてステラは俺を期待の眼差しで見てきているのか。
 とにかく、水島ゆかりさんは、髪の艶や肌の張から見て、そんなに年齢はいってないはず。

「20歳くらいですか?」
「あら! 私、二十歳に見えるのね! 本当は25歳よ!」
「そ、そうなんですか……」

 女性の年齢とか聞かれても分からないっての!

「あまり女性の年齢は聞かないことね。禁断よ? それって」

 そっちから話しを振ってきたというのに、無茶ぶりすぎる。
 


 昼食を食べたあとは、普通の高校らしく午後の授業が入っている。
 教室で教科書を出して、待っていると、神代先生が教室に入ってくると――、「午後の授業は、教室を移動します」と、開口一番に口を開いた。

「移動教室なんてあるのか……」

 思わず思ったことが口から出てしまう。
 この高校、いい加減なのでは? と、思っていたので、少し驚きだった。

「星空君」
「――あ、はい」

 神代先生、少し怒っている感じ。

「この学校は、実技がメインなのよ? パンフレットに書いていなかったかしら?」

 そういえば、そんなことが書いてあったような気がしないでもない。
 移動教室は、学校に併設されている体育館の裏の2階建ての建物。
 建物の中に入れば、建物内の壁はすべて取り払われていて柱と水槽のようなモノが並んでいた。
 
「ウナギですか? これは……」
「ええ。うちの学校は養殖の研究もしているから」
「ウナギって養殖はできないのでは?」
「それは違うわ。卵から稚魚の孵化が上手くいかないのよね」
「へー」

 それは初耳だ。
 ――でも、それにしてはウナギの価格が一匹200円と安くなっているような……。

「でもね! 卵から稚魚の孵化だけど90%以上成功できるようになったのよね。だから、最近は、ウナギの価格が安くなっているでしょう? 昔は国産でも2000円から3000円だったけど、いまは安心安全なウナギが200円前後で流通しているからね」
「それで安かったんですか」
「ええ。卵から稚魚の育成。さらに育成から卵。これがサイクル出来るように今は研究中なの」
「そうすると、もっと安く?」
「そうね。まだしばらくは時間かかりそうだけど……」



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