24 / 33
24話目 いつも一緒です
しおりを挟む
朝市を下見したあと、朝食を食べて登校する。
学校に到着し教室に入ってみれば、今日は久しぶりに全員揃っている。
全員と言っても、7人しかいない学校ではあるが……。
「(学校とは一体……)」
仮にでも政令指定都市が存在する千葉県の学校なのだから、この人数は少なすぎると思うが、ハコモノのために作られた学校としてはありなのかも知れない。
俺が席に座ると、横の席にもステラが座る。
そして、当たり前のように楓さんが一人の女子生徒を連れてステラの前に移動してきた。
そんな光景を横目で見ながら、机にうつ伏せる。
「眠い……」
「おはよう。エトワールさん」
「おはようございます。本能寺さん」
瞼を閉じて少しでもいいから仮眠を取ろうとしていた俺にステラと、楓さんの声が聞こえてくる。
「今日はね、私の友人を紹介しようと思ってきたんだよ」
「ご友人ですか?」
「どうもエトワールさん。初めまして? ほとんど顔を合わせたことなかったよね」
「そうですね。初日以降でしょうか」
「私は月姫さゆりと言います。よろしくね」
「エトワール・赤原・ステラですわ。よろしくお願いします」
どうやら顔合わせらしい。
「ねえ! かえで!」
「何?」
「口調が、どこかの王族みたいなんだけど?」
「さゆりも、そう思った?」
「うん。もしかしてエトワールさんって、すっごいお嬢様?」
「そんなことはありません。イングランドでも10家の中では上位こそキープしておりますが、資産はそれほどではありませんので」
その会話に、イングランドの10家の中で……と、俺は思わず心の中でツッコミを入れつつ、うつ伏せのまま聞き耳を立てる。
「そ、そうなんだ……」
ほら、さゆりさんも若干引き気味だぞ?
まぁ、どうでもいいが。
しばらくするとガラッと音を立てて廊下に続くドアがスライドして開く。
そして教師が姿を見せる。
「今日は全員揃っているな。さて――、それでは出席をとるぞ!」
神代先生が出席を取っていき、朝のホームルームが始まる。
そして1限目から普通の高校のように授業は始まるが、授業内容は小学生でも分かる程のモノであった。
4限目が終わり食堂にはステラと一緒に行くが、彼女が友達となった月山さゆりさん、本能寺楓さん、水島ゆかりさんの3人が一緒に付いてくる。
食堂の食券機でカツカレーを購入。
受け渡しの場所でカツカレーを受け取ったあとは、席につく。
当然、俺の横にはステラが座る。
「エトワールさんは、本当に星空君が好きよね?」
俺とステラの様子を見て、クスリと笑いながら、ゆかりさんが語り掛けてくる。
――水島ゆかり、日本人なのに髪の毛の一部を紫色に染めているので特徴的に一回見れば忘れないと言った人だ。
「そう見えますか?」
ゆかりさんの言葉で気を良くしたのか、ステラが確認するかのように問いかけると、俺たちとテーブルを挟んで座っていた【月姫さゆり】さん、【本能寺楓】さん、【水島ゆかり】さんが、コクコクと頷く。
「だって! 拓真」
そこで、どうして俺に話題を振ってくるんだ?
学校に到着し教室に入ってみれば、今日は久しぶりに全員揃っている。
全員と言っても、7人しかいない学校ではあるが……。
「(学校とは一体……)」
仮にでも政令指定都市が存在する千葉県の学校なのだから、この人数は少なすぎると思うが、ハコモノのために作られた学校としてはありなのかも知れない。
俺が席に座ると、横の席にもステラが座る。
そして、当たり前のように楓さんが一人の女子生徒を連れてステラの前に移動してきた。
そんな光景を横目で見ながら、机にうつ伏せる。
「眠い……」
「おはよう。エトワールさん」
「おはようございます。本能寺さん」
瞼を閉じて少しでもいいから仮眠を取ろうとしていた俺にステラと、楓さんの声が聞こえてくる。
「今日はね、私の友人を紹介しようと思ってきたんだよ」
「ご友人ですか?」
「どうもエトワールさん。初めまして? ほとんど顔を合わせたことなかったよね」
「そうですね。初日以降でしょうか」
「私は月姫さゆりと言います。よろしくね」
「エトワール・赤原・ステラですわ。よろしくお願いします」
どうやら顔合わせらしい。
「ねえ! かえで!」
「何?」
「口調が、どこかの王族みたいなんだけど?」
「さゆりも、そう思った?」
「うん。もしかしてエトワールさんって、すっごいお嬢様?」
「そんなことはありません。イングランドでも10家の中では上位こそキープしておりますが、資産はそれほどではありませんので」
その会話に、イングランドの10家の中で……と、俺は思わず心の中でツッコミを入れつつ、うつ伏せのまま聞き耳を立てる。
「そ、そうなんだ……」
ほら、さゆりさんも若干引き気味だぞ?
まぁ、どうでもいいが。
しばらくするとガラッと音を立てて廊下に続くドアがスライドして開く。
そして教師が姿を見せる。
「今日は全員揃っているな。さて――、それでは出席をとるぞ!」
神代先生が出席を取っていき、朝のホームルームが始まる。
そして1限目から普通の高校のように授業は始まるが、授業内容は小学生でも分かる程のモノであった。
4限目が終わり食堂にはステラと一緒に行くが、彼女が友達となった月山さゆりさん、本能寺楓さん、水島ゆかりさんの3人が一緒に付いてくる。
食堂の食券機でカツカレーを購入。
受け渡しの場所でカツカレーを受け取ったあとは、席につく。
当然、俺の横にはステラが座る。
「エトワールさんは、本当に星空君が好きよね?」
俺とステラの様子を見て、クスリと笑いながら、ゆかりさんが語り掛けてくる。
――水島ゆかり、日本人なのに髪の毛の一部を紫色に染めているので特徴的に一回見れば忘れないと言った人だ。
「そう見えますか?」
ゆかりさんの言葉で気を良くしたのか、ステラが確認するかのように問いかけると、俺たちとテーブルを挟んで座っていた【月姫さゆり】さん、【本能寺楓】さん、【水島ゆかり】さんが、コクコクと頷く。
「だって! 拓真」
そこで、どうして俺に話題を振ってくるんだ?
応援ありがとうございます!
20
お気に入りに追加
23
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる