19 / 19
19話 ギルドマスター
しおりを挟む
「申し遅れました。自分は、田舎出身のカズマと言います」
こちらも颯爽と自己紹介を返す。
そんな俺を見てギルドマスターのアルバードが眉を顰める。
「ふむ。どこかの貴族の出か?」
「――いえ。一般人ですが?」
「なるほどな」
何故か、俺の説明に突っ込みを入れることもなく頷くと、口を開く。
「上級薬草を持っていると、ローリエから聞いたが本当か?」
「はい」
俺はアイテムボックスから上級薬草を取り出す。
そしてテーブルの上に次々と並べていく。
横に並べていけば、テーブルの上は一杯になり、その上級薬草に上に、俺は積み重ねていく。
「――ちょ、ちょっと待ってくれ! ――い、一体! どのくらいの量があるんだ!?」
「――と、言われても……」
正直、上級薬草は未だにテーブルの上には200本ほどしか載せていない。
1000本は換金して、当面の資金にしようとしていたので、そこで止められても困るが……、ただギルドマスターの顔色から、あまり出しても不味いと考えを改める。
「これで全部です」
出した上級薬草の数は201本。
端数があった方が全部出したと考えてもらえるだろう。
「ゴクリ――、こ、これで全部だと!?」
「はい。今日、王都周辺の大草原で採取した薬草になります」
「そ、そうか……。随分と多い量だな……。もしかしたら、魔王軍が攻めてきたもの関係しているのか?」
ギルドマスターのアルバードは何か思案し、そして俺を見てくる。
「カズマ君は、魔王軍と戦ったのかな?」
「――いえ。そもそも魔王軍とか自分の田舎では知られていないほどでしたし」
「それほど田舎から来たというのか……」
「はい」
「ふむ……。まぁ、よいか……。カズマ君」
「はい」
「これからは王都を中心にして冒険者として活動していくという認識でいいかな?」
「そう考えています」
「ふむ……。分かった。――では、今後は何かあればすぐに相談をしてくれれば助かる」
「そうですか」
随分とアッサリと、俺の言い分を信じてくれたな。
そう一瞬考えるが、それが全てでは無い事は理解している。
おそらく、有益な人間は手元に置いて利用したいという考えなのだろう。
「ローリエ君」
「はい。ギルドマスター」
「大量の換金の際には、カズマ君には受付窓口では対処をしないように」
「はい」
「それでは、カズマ君。少し待っていてくれたまえ。ローリエ君は、この上級薬草の代金の手続きをすぐにするように」
「分かりました」
ローリエさんが冒険者ギルドマスターの指示に頷くと、上級薬草を袋に詰めて部屋から出て行った。
「カズマ君。しばらく時間が掛かるだろうからソファーに座って待ってみてはどうかね?」
「あ、はい」
向こうから勧められてきた行為に俺は頷きつつソファーに座った。
こちらも颯爽と自己紹介を返す。
そんな俺を見てギルドマスターのアルバードが眉を顰める。
「ふむ。どこかの貴族の出か?」
「――いえ。一般人ですが?」
「なるほどな」
何故か、俺の説明に突っ込みを入れることもなく頷くと、口を開く。
「上級薬草を持っていると、ローリエから聞いたが本当か?」
「はい」
俺はアイテムボックスから上級薬草を取り出す。
そしてテーブルの上に次々と並べていく。
横に並べていけば、テーブルの上は一杯になり、その上級薬草に上に、俺は積み重ねていく。
「――ちょ、ちょっと待ってくれ! ――い、一体! どのくらいの量があるんだ!?」
「――と、言われても……」
正直、上級薬草は未だにテーブルの上には200本ほどしか載せていない。
1000本は換金して、当面の資金にしようとしていたので、そこで止められても困るが……、ただギルドマスターの顔色から、あまり出しても不味いと考えを改める。
「これで全部です」
出した上級薬草の数は201本。
端数があった方が全部出したと考えてもらえるだろう。
「ゴクリ――、こ、これで全部だと!?」
「はい。今日、王都周辺の大草原で採取した薬草になります」
「そ、そうか……。随分と多い量だな……。もしかしたら、魔王軍が攻めてきたもの関係しているのか?」
ギルドマスターのアルバードは何か思案し、そして俺を見てくる。
「カズマ君は、魔王軍と戦ったのかな?」
「――いえ。そもそも魔王軍とか自分の田舎では知られていないほどでしたし」
「それほど田舎から来たというのか……」
「はい」
「ふむ……。まぁ、よいか……。カズマ君」
「はい」
「これからは王都を中心にして冒険者として活動していくという認識でいいかな?」
「そう考えています」
「ふむ……。分かった。――では、今後は何かあればすぐに相談をしてくれれば助かる」
「そうですか」
随分とアッサリと、俺の言い分を信じてくれたな。
そう一瞬考えるが、それが全てでは無い事は理解している。
おそらく、有益な人間は手元に置いて利用したいという考えなのだろう。
「ローリエ君」
「はい。ギルドマスター」
「大量の換金の際には、カズマ君には受付窓口では対処をしないように」
「はい」
「それでは、カズマ君。少し待っていてくれたまえ。ローリエ君は、この上級薬草の代金の手続きをすぐにするように」
「分かりました」
ローリエさんが冒険者ギルドマスターの指示に頷くと、上級薬草を袋に詰めて部屋から出て行った。
「カズマ君。しばらく時間が掛かるだろうからソファーに座って待ってみてはどうかね?」
「あ、はい」
向こうから勧められてきた行為に俺は頷きつつソファーに座った。
応援ありがとうございます!
21
お気に入りに追加
18
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
6話で隠蔽スキルを取得した筈なのに、取得してないことになってる。だからポイント残数も変。