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旅路〜パライソの森⒉〜
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ピクリとも動かない“エルフの里の戦士”にイドリアル達、ガーディアンは恐る恐る近づいていった。
「カハッ。ゴホゴホッ。」
喉元に剣を突きつけられていたアズロは緊張から解き放たれた反動で咳き込み、仲間達に介抱されていた。
ガーディアン達は何が起こったのか分からない、死闘を覚悟していた彼らにとって唐突に敵が倒れ込んみ、戦闘が終了した事が飲み込めていないのだ。
そこに、軽い足取りのイオリが合流した。
「麻酔弾を撃ち込んだので当分は目が覚めないと思いますよ。」
ギョッとして振り返ったガーディアン達を気にするでもなくイオリは“エルフの里の戦士”に近寄り、首元に手を当てた。
「うん。
深い睡眠状態ですね。
今の内に拘束しちゃいましょう。
デザリアに連絡すれば引き取ってくれます。」
腰バックから拘束具を取り出すイオリにイドリアルが問いかけた。
「・・・客人。
何をしたのだ?」
イドリアルだけじゃない。
自分を注目している全てのガーディアンにイオリはスナイパーライフルを見せた。
「俺の武器です。
遠距離から敵に狙いを定める事が出来ます。
睡眠弾、麻痺弾、麻酔弾、貫通弾、徹甲弾・・・まぁ、俺が望む銃弾が出てくるんですよ。」
「・・・何を言っているのか、分からないが客人は魔法使いだったのか?」
要領を得ないイオリの説明に首を傾げるイドリアルだったが、1人のエルフの男が前に出てきた。
「しかし、聞けば危険な武器だ。
見た事も聞いた事もないところを見ると、何処ぞのダンジョンで手に入れた物と推測するが、敵の手に渡れば落ち落ち安心して生活も出来ないぞ。」
それを聞き、ガーディアン達がザワザワとした。
イオリは説明するよりも早いと持っていたスナイパーライフルをエルフの男に差し出した。
「持ってみて下さい。」
驚きながら手を差し出したエルフの男の手にスナイパーライフルをおいた。
「グオッ!」
イオリが手を離した瞬間に黒い筒が急激に重くなっていった。
エルフの男が持ち上げようとすればする程に重くなる。
「何だこれ・・・お・・重い。」
「退けっ!俺がやる!」
今度は大柄な熊の獣人の男が前に進み出て、エルフの男が地面に置いたスナイパーライフルに手を伸ばした。
「ヌヌヌ。」
力自慢の熊の獣人の男が顔に汗を浮かべて力を込めて持ち上げてもスナイパーライフルは持ち上がらない。
恐れ慄くガーディアン達にイオリは苦笑した。
「この武器は俺以外の人は使えないようになっているんです。
別に俺が怪力って訳じゃないですよ?
少しは安心してもらえました?」
ホッと息を吐いたイドリアルはニッコリとした。
「客人には驚かされるばかりだ。
なんであれ、愛し子殿は規格外という訳だ
“エルフの里の戦士”を相手に犠牲を出さずに対処出来た事・・・感謝する。」
イドリアルの差し出した手を握るとイオリはニッコリした。
「皆!
客人の指示に従うぞ。
気を失った敵を拘束しろ。
帰ったら、爺様と大将に連絡を取ってもらい隣国デザリアへ引き渡す!
いつ、奴らが目を覚ますか分からなん。
気を抜くな!!」
「「「おおぉぉ。」」」
こうして、パライソの森での戦いが終結した。
「カハッ。ゴホゴホッ。」
喉元に剣を突きつけられていたアズロは緊張から解き放たれた反動で咳き込み、仲間達に介抱されていた。
ガーディアン達は何が起こったのか分からない、死闘を覚悟していた彼らにとって唐突に敵が倒れ込んみ、戦闘が終了した事が飲み込めていないのだ。
そこに、軽い足取りのイオリが合流した。
「麻酔弾を撃ち込んだので当分は目が覚めないと思いますよ。」
ギョッとして振り返ったガーディアン達を気にするでもなくイオリは“エルフの里の戦士”に近寄り、首元に手を当てた。
「うん。
深い睡眠状態ですね。
今の内に拘束しちゃいましょう。
デザリアに連絡すれば引き取ってくれます。」
腰バックから拘束具を取り出すイオリにイドリアルが問いかけた。
「・・・客人。
何をしたのだ?」
イドリアルだけじゃない。
自分を注目している全てのガーディアンにイオリはスナイパーライフルを見せた。
「俺の武器です。
遠距離から敵に狙いを定める事が出来ます。
睡眠弾、麻痺弾、麻酔弾、貫通弾、徹甲弾・・・まぁ、俺が望む銃弾が出てくるんですよ。」
「・・・何を言っているのか、分からないが客人は魔法使いだったのか?」
要領を得ないイオリの説明に首を傾げるイドリアルだったが、1人のエルフの男が前に出てきた。
「しかし、聞けば危険な武器だ。
見た事も聞いた事もないところを見ると、何処ぞのダンジョンで手に入れた物と推測するが、敵の手に渡れば落ち落ち安心して生活も出来ないぞ。」
それを聞き、ガーディアン達がザワザワとした。
イオリは説明するよりも早いと持っていたスナイパーライフルをエルフの男に差し出した。
「持ってみて下さい。」
驚きながら手を差し出したエルフの男の手にスナイパーライフルをおいた。
「グオッ!」
イオリが手を離した瞬間に黒い筒が急激に重くなっていった。
エルフの男が持ち上げようとすればする程に重くなる。
「何だこれ・・・お・・重い。」
「退けっ!俺がやる!」
今度は大柄な熊の獣人の男が前に進み出て、エルフの男が地面に置いたスナイパーライフルに手を伸ばした。
「ヌヌヌ。」
力自慢の熊の獣人の男が顔に汗を浮かべて力を込めて持ち上げてもスナイパーライフルは持ち上がらない。
恐れ慄くガーディアン達にイオリは苦笑した。
「この武器は俺以外の人は使えないようになっているんです。
別に俺が怪力って訳じゃないですよ?
少しは安心してもらえました?」
ホッと息を吐いたイドリアルはニッコリとした。
「客人には驚かされるばかりだ。
なんであれ、愛し子殿は規格外という訳だ
“エルフの里の戦士”を相手に犠牲を出さずに対処出来た事・・・感謝する。」
イドリアルの差し出した手を握るとイオリはニッコリした。
「皆!
客人の指示に従うぞ。
気を失った敵を拘束しろ。
帰ったら、爺様と大将に連絡を取ってもらい隣国デザリアへ引き渡す!
いつ、奴らが目を覚ますか分からなん。
気を抜くな!!」
「「「おおぉぉ。」」」
こうして、パライソの森での戦いが終結した。
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