野草から始まる異世界スローライフ

深月カナメ

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第三章

34話

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 新しくスパイスで作ってみた、ポーションを味見したが、甘みと辛味のない薄いカレー水? の味がした。

 う~ん。

「……前のよりも、飲めなくはないが。まだ味が微妙だし、何か足らない気がする」

 ――ここに塩コショウとか、果物を入れてみる? それも、カレーのシュワシュワにしてしまう! いやいや、血迷うな私。



 テントの中で出来たポーションを見つめながら、付け加える味を考えていた。ガサッとテントの入り口が空き、モコ鳥のサタ様が覗いた。
 
「エルバ、テントの外まで何やらいい匂いがするが。何を作っているんだ」

「え、ポーションだけど、飲む?」

 一瞬、眉をひそめたが。鍋の中の液体を見せると、クンクンと鼻を鳴らした。
 
「これがポーションだと⁉︎ ワタシの知っているポーションは青臭い匂いだ、こんな美味しそうな匂いはしない!」

 サタ様には驚きの匂いだったのか、瞳が大きくなった。

「味はまあまあだけど、少し飲んでみる?」
「飲む!」

 即答だった。

 

 コップに少しだけ入れて渡すと、器用に羽でコップを持ちポーションを飲んだとたん、サタ様の体がピカッと光る。

 ――まぶしい⁉︎

「こっちの方が断然と美味いし、ワタシの古傷が消えて、魔力が全回復した……効き目が凄いな」

「そんなにすごいの?」

「ああ、元々ポーションは人用に作られているものだから、我々魔族は一本では全く回復しない。だからマズイポーションを飲む羽目になる」

「あれを何本も!」
「エルバも気付いたのか」

 私はコクコクうなずく。はじめに作ったポーションの味を思い出して、私は口元を抑えた。あれは苦くて美味しくない、それを何本も飲むのは苦痛だ。

「1本飲むのも、何本も無理だよ~」
 
「そうだな。でも、このポーションなら一本いや、少しの量で済むな」

 そうかも。このポーションは神様からの謝罪で貰った、エルバの畑から収穫したククミン、タタメリック、コリアンダダで作ったポーションだから効き目は抜群だ。

「効き目が良すぎるし、前よりも飲みやすい。他のモノが知ればポーションを欲しがる」

「この、ポーションを欲しがる?」

「ああ、そして効き目を知れば。作ったエルバを探し始めるだろう。なにせ、このポーションは多額の金を生む」

「このポーションが、多額のお金を生む?」

 サタ様の言葉にゾッとした。――私は異世界のいろんな植物、薬草を発見したいだけ、それ以上はなにも求めていない。知られるのだってパパとママ、サタ様、アール君――魔法都市のみんなと、領地のみんな以外には教えたくない。
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