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派手派手しいギャラリーたちのおかげで、着飾った自分が霞んでいます
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嬉しい誤算に、微笑むというよりにんまりと笑うノアを見て、クリスティーナは忌々しい視線を送る。
しかしノアは気付かない。だって足並みそろえて歩くのと、瞳を開けたアシェルを想像するのに忙しいから。
そんなふうに背後で誕生祭そっちのけでいる王族の婚約者に気付かない国王陛下は、会場中央まで移動するとやっと足を止めた。
「諸君、今日は余の誕生祭にーー……げ」
張りのある声で会場にいる下々の人間に声を掛けようとした国王陛下であるが、何かに気付いたようで急に言葉を止めた後、たった一言を絞り出した。
さすがに招待客も礼の姿勢を取ったまま「え?」っとなる。
ノアも心の中で首を傾げつつ、どうしたんだとキョロキョロ辺りを伺う。
ーー数秒後、理由が分かった。
国王陛下の視線は、なぜだかわからないがロキに釘付けになっていた。
ただ美しいロキに目を奪われているわけではなさそうだ。だって陛下の背中から怯えのオーラが出ている。錫杖を持っている手も、心なしか震えている。
ノアはロキが宮廷魔術師だったことも、国王陛下の右腕だったことも知らない。ましてロキが国王陛下の胸倉を掴んだ過去があるなんて知る由もない。
だから現状把握できるどころか、謎は深まるばかり。
あとアシェルはこの状況に訝しむ様子は無いし、ローガンとクリスティーナに至っては無の表情を決め込んでいる。これまた謎だ。
などとノアが頭の中ではてなマークを量産していれば、視界の隅に側近その1のイーサンがチラッと入った。彼は慌てた様子でダンスホールへ小走りに向かっていった。ちなみにダンスホールには誰もいない。
(イーサンさんは、こっそり一人で踊りたかった?……んなわけないか。なら一体全体、なんなの?宮廷夜会って、こういうもんなの??)
もういっそ”これが宮廷夜会”というくくりにすれば、全てが納得できるという状況の中、アシェルがポツリと呟いた。
「……よし、これで役者は揃った」
彼の声は聞き取れたが、意味が分からなかった。
ノアが、もういっそ頭の中で暴れる全ての謎を放棄しようとした瞬間、ものすごい爆発音と共に会場全体が揺れた。
しかも揺れは収まるどころか、どんどん激しくなっていく。
「なっ、なっ、なにーー」
「ノア危ない。動かないで」
履きなれないヒールのおかげでバランスを崩したノアを支えるように、太い腕が絡みつく。
目をぐるぐる回してパニックになるノアとは対照的に、己の胸にノアを引き寄せたアシェルはとても冷静だった。
そう。彼だけが、ただ一人冷静だった。まるでこうなることを知っていたかのように。
その証拠にダンスホールから、ゆうにノアの身体の5倍はある魔獣が姿を現したって、アシェルは顔色一つ変えることはなかった。
しかしノアは気付かない。だって足並みそろえて歩くのと、瞳を開けたアシェルを想像するのに忙しいから。
そんなふうに背後で誕生祭そっちのけでいる王族の婚約者に気付かない国王陛下は、会場中央まで移動するとやっと足を止めた。
「諸君、今日は余の誕生祭にーー……げ」
張りのある声で会場にいる下々の人間に声を掛けようとした国王陛下であるが、何かに気付いたようで急に言葉を止めた後、たった一言を絞り出した。
さすがに招待客も礼の姿勢を取ったまま「え?」っとなる。
ノアも心の中で首を傾げつつ、どうしたんだとキョロキョロ辺りを伺う。
ーー数秒後、理由が分かった。
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ただ美しいロキに目を奪われているわけではなさそうだ。だって陛下の背中から怯えのオーラが出ている。錫杖を持っている手も、心なしか震えている。
ノアはロキが宮廷魔術師だったことも、国王陛下の右腕だったことも知らない。ましてロキが国王陛下の胸倉を掴んだ過去があるなんて知る由もない。
だから現状把握できるどころか、謎は深まるばかり。
あとアシェルはこの状況に訝しむ様子は無いし、ローガンとクリスティーナに至っては無の表情を決め込んでいる。これまた謎だ。
などとノアが頭の中ではてなマークを量産していれば、視界の隅に側近その1のイーサンがチラッと入った。彼は慌てた様子でダンスホールへ小走りに向かっていった。ちなみにダンスホールには誰もいない。
(イーサンさんは、こっそり一人で踊りたかった?……んなわけないか。なら一体全体、なんなの?宮廷夜会って、こういうもんなの??)
もういっそ”これが宮廷夜会”というくくりにすれば、全てが納得できるという状況の中、アシェルがポツリと呟いた。
「……よし、これで役者は揃った」
彼の声は聞き取れたが、意味が分からなかった。
ノアが、もういっそ頭の中で暴れる全ての謎を放棄しようとした瞬間、ものすごい爆発音と共に会場全体が揺れた。
しかも揺れは収まるどころか、どんどん激しくなっていく。
「なっ、なっ、なにーー」
「ノア危ない。動かないで」
履きなれないヒールのおかげでバランスを崩したノアを支えるように、太い腕が絡みつく。
目をぐるぐる回してパニックになるノアとは対照的に、己の胸にノアを引き寄せたアシェルはとても冷静だった。
そう。彼だけが、ただ一人冷静だった。まるでこうなることを知っていたかのように。
その証拠にダンスホールから、ゆうにノアの身体の5倍はある魔獣が姿を現したって、アシェルは顔色一つ変えることはなかった。
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