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第1章.俺が社長の相談役に!?
1.もう戻れない【♡】
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人生には、何回か決定的なターニングポイントがある。
あそこで成功していれば、あそこで言動を間違えなければ、あそこであの選択をしていなければ、もっと輝かしい未来が待っていたかもしれないのに——なんて、大抵は通り過ぎてから気付くものだ。
俺もまたその例に漏れなかった。
「神河さん……ずっと貴方とこうしたいと思ってました」
「ちょっと待って下さい、ねぇ社長……ッ、あ……!」
グチュッ……ヌチュッ、ヌチョッ……!
彼の指が弱った俺の尻穴に潜り込んでゆっくりと蠢く。異物感や不快感しかない筈なのに、俺の下半身はビクビクと痙攣して半勃ちの竿の先からは涎を垂らしている。
目の前にあるのは男も羨む美貌、しかもその眼差しは興奮に上気して獣じみている。女なら濡れに濡れた股を自分から開くところだろうが、残念ながら俺は男だ。
……いや、でも孔をほじくられて思わず上げそうになる嬌声を必死に抑え込んでいる辺り、そう変わらないのかもしれない。
グチュッ! グチグチ……ッ!
「……ッ、ひぅ……ッ!」
「ココ? ココがイイんですか?」
「違っ……も、やめて……」
「でも神河さん、とっても気持ち良さそうですよ。前立腺ちょっと撫でただけでこうなるなんて……経験者ですか?」
「ち、違うっ!」
「じゃあ自分で弄ってたんですね。……可愛い♡」
「……~~ッ!」
耳元で笑み混じりの低い囁きが直接吹き込まれる。ああ、バレてしまった。さっきから死にそうなぐらい恥ずかしいのに、それもまた快楽に書き換えられてしまったようで全身が恍惚に震える。
本当ならばこんなこと許されるはずがない、というかあり得ない筈なのだ。
俺達は男同士で、ごく普通の会社員とその会社の社長で、初めてまともに会話してから一月程しか経っておらず、それにしては話が弾んで、まるで旧来の親友のように意気投合して酒を飲んで……なのに今、ホテルの一室のベッドではなくトイレで、人に言えないことをしている。
しかも俺は彼の目の前で下痢をした後で、だ。
尻の中まで洗われたなんて現実は直視したくないし、あまりの展開の速さと気持ち良さに頭がぼーっとして抵抗らしい抵抗が出来ない。
「……神河さん、僕もう我慢出来ないです。此処でさせて下さい」
「やっ……ひあああああっ♡」
ズチュッ……ドチュッ!
散々俺を惑わせた指が抜け、手や身体を引かれるまま便座に座っていたところから床に四つん這いの体勢になる。初めては愛しい人と柔らかなベッドでキスをしながら、なんてのは幻想だった。そもそもイメージしていた相手の性別も挿入する側も、何もかも全て違うのだが。
下半身に指と比べて遥かに太く熱い杭が捩じ込まれる。それが何なのかは考えるまでもなかった。
これまでユニットバスの片隅で綺麗に整えられたタオルやシャワーしか映らなかった暈けた視界が白に明滅する。あまりの圧迫感に下から押されるがままに口から声が勝手に漏れ、パタタッ、と身体の下に水滴が落ちる音は耳を通り過ぎていった。
「……あれ? 神河さん、もしかしてもう出ちゃいました?」
「ひぅっ、抜いてっ……♡ こんなん無理っ、壊れる……ッ!」
「いいですね、一度徹底的に壊しちゃいましょう。お腹もお尻も」
「あっ……ああっ♡ ひあっ♡」
バチュッバチュッ!
彼が俺のぬめった竿の先端に軽く触れるだけで全身に電流のような感覚が疾る。挿れられただけで達してしまったという事実に既にボロボロだった男のプライドは完全に砕け散り、抵抗ではなくただ与えられ続ける快感を何処かに逃したくて堪らない。
だってそうでもしなければ、頭がおかしくなってしまいそうだった。——否、もう手遅れだ。
彼がピストン運動を始めれば女のような発情した声しか出て来ない。本来外から物が入る筈の無い後孔で彼を迎え入れ、擦られ、突かれる度に快感を得てしまっている。気持ち良い。セックスってこんなに気持ち良かったのか。
俺はもう駄目だ。着実に溶け落ちていく理性の残滓がそう嘆く。
こんなの駄目なのに、もっと欲しいと俺の腰が勝手に揺れる。イイ所ゴリゴリ抉ってほしい、奥掘られるのが苦しいのに気持ち良い、腹がまたキュルキュルと音を立て始め尻穴は熱く溶けそうだがそれすらもいい、気持ち良い気持ちいいきもちイイ……!
「あ゛ーっ♡ ひぁぁっ♡ イく、もうイく……ッ♡」
「っく……! 神河さん……っ!」
ビクビクビクッ! ビュルルルルッ!
——俺は何処で選択を間違えたのか。それともどう足掻いてもこうなったのか。
快楽に塗り潰されていく意識の中、朧げにその記憶を辿った。
あそこで成功していれば、あそこで言動を間違えなければ、あそこであの選択をしていなければ、もっと輝かしい未来が待っていたかもしれないのに——なんて、大抵は通り過ぎてから気付くものだ。
俺もまたその例に漏れなかった。
「神河さん……ずっと貴方とこうしたいと思ってました」
「ちょっと待って下さい、ねぇ社長……ッ、あ……!」
グチュッ……ヌチュッ、ヌチョッ……!
彼の指が弱った俺の尻穴に潜り込んでゆっくりと蠢く。異物感や不快感しかない筈なのに、俺の下半身はビクビクと痙攣して半勃ちの竿の先からは涎を垂らしている。
目の前にあるのは男も羨む美貌、しかもその眼差しは興奮に上気して獣じみている。女なら濡れに濡れた股を自分から開くところだろうが、残念ながら俺は男だ。
……いや、でも孔をほじくられて思わず上げそうになる嬌声を必死に抑え込んでいる辺り、そう変わらないのかもしれない。
グチュッ! グチグチ……ッ!
「……ッ、ひぅ……ッ!」
「ココ? ココがイイんですか?」
「違っ……も、やめて……」
「でも神河さん、とっても気持ち良さそうですよ。前立腺ちょっと撫でただけでこうなるなんて……経験者ですか?」
「ち、違うっ!」
「じゃあ自分で弄ってたんですね。……可愛い♡」
「……~~ッ!」
耳元で笑み混じりの低い囁きが直接吹き込まれる。ああ、バレてしまった。さっきから死にそうなぐらい恥ずかしいのに、それもまた快楽に書き換えられてしまったようで全身が恍惚に震える。
本当ならばこんなこと許されるはずがない、というかあり得ない筈なのだ。
俺達は男同士で、ごく普通の会社員とその会社の社長で、初めてまともに会話してから一月程しか経っておらず、それにしては話が弾んで、まるで旧来の親友のように意気投合して酒を飲んで……なのに今、ホテルの一室のベッドではなくトイレで、人に言えないことをしている。
しかも俺は彼の目の前で下痢をした後で、だ。
尻の中まで洗われたなんて現実は直視したくないし、あまりの展開の速さと気持ち良さに頭がぼーっとして抵抗らしい抵抗が出来ない。
「……神河さん、僕もう我慢出来ないです。此処でさせて下さい」
「やっ……ひあああああっ♡」
ズチュッ……ドチュッ!
散々俺を惑わせた指が抜け、手や身体を引かれるまま便座に座っていたところから床に四つん這いの体勢になる。初めては愛しい人と柔らかなベッドでキスをしながら、なんてのは幻想だった。そもそもイメージしていた相手の性別も挿入する側も、何もかも全て違うのだが。
下半身に指と比べて遥かに太く熱い杭が捩じ込まれる。それが何なのかは考えるまでもなかった。
これまでユニットバスの片隅で綺麗に整えられたタオルやシャワーしか映らなかった暈けた視界が白に明滅する。あまりの圧迫感に下から押されるがままに口から声が勝手に漏れ、パタタッ、と身体の下に水滴が落ちる音は耳を通り過ぎていった。
「……あれ? 神河さん、もしかしてもう出ちゃいました?」
「ひぅっ、抜いてっ……♡ こんなん無理っ、壊れる……ッ!」
「いいですね、一度徹底的に壊しちゃいましょう。お腹もお尻も」
「あっ……ああっ♡ ひあっ♡」
バチュッバチュッ!
彼が俺のぬめった竿の先端に軽く触れるだけで全身に電流のような感覚が疾る。挿れられただけで達してしまったという事実に既にボロボロだった男のプライドは完全に砕け散り、抵抗ではなくただ与えられ続ける快感を何処かに逃したくて堪らない。
だってそうでもしなければ、頭がおかしくなってしまいそうだった。——否、もう手遅れだ。
彼がピストン運動を始めれば女のような発情した声しか出て来ない。本来外から物が入る筈の無い後孔で彼を迎え入れ、擦られ、突かれる度に快感を得てしまっている。気持ち良い。セックスってこんなに気持ち良かったのか。
俺はもう駄目だ。着実に溶け落ちていく理性の残滓がそう嘆く。
こんなの駄目なのに、もっと欲しいと俺の腰が勝手に揺れる。イイ所ゴリゴリ抉ってほしい、奥掘られるのが苦しいのに気持ち良い、腹がまたキュルキュルと音を立て始め尻穴は熱く溶けそうだがそれすらもいい、気持ち良い気持ちいいきもちイイ……!
「あ゛ーっ♡ ひぁぁっ♡ イく、もうイく……ッ♡」
「っく……! 神河さん……っ!」
ビクビクビクッ! ビュルルルルッ!
——俺は何処で選択を間違えたのか。それともどう足掻いてもこうなったのか。
快楽に塗り潰されていく意識の中、朧げにその記憶を辿った。
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