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過去のお話 -妊活編-
2ヶ月目
しおりを挟む夏頃から避妊をあまりしてくれなくなった秀一さんに対して私は心配していた妊娠もせず、いつもと変わらない日々を過ごしている。
今となっては妊娠の心配もしていない。
新たな年を越しお正月も終えた。
仕事も相変わらず。
秀一さんとも相変わらずだ。
そしてこの頃の私はこう思っていた。
私と秀一さんの相性が良くないのだろう。
事実、今まで避妊を怠っていても妊娠した気配すら無いし、もしかしたら私は妊娠出来ない身体なのかもしれない。
だったら大丈夫なのかな?
そんな考えから、あまり避妊に対して気負わなくなり'妊娠するかも'なんて全く思わなくなったのだった。
そしてその日はやってきた。
食べる事が大好きなのだが、この間ランチに行った'とんかつ屋さん'の脂の香りに胸がモヤモヤした。
あまり食欲が出ず、勿体無いが残してしまったのだった。
その日から、食べ物にはよるが香りが気持ち悪いと感じる様なった。
昔から早起きは得意ではないが、目覚めは良い方で一度起きると目が醒めるタイプだった。
しかしここ最近、かなり眠い。
寝不足かと思うくらい眠く、そして怠いのだ。
まるで生理痛にの様に身体が怠いのだ。
そこで、はっとなる。
あれ?生理って来たっけ?
慌ててカレンダーを確認する。
先月、そして中旬になった今月にも生理は来ていない。
いくら生理不順とはいえ、こんなに来なかった事が無く…もしかして、と思う。
まさか妊娠、している?
いやいやいや。今更?
でも生理は来ていない。
身体は怠い。吐き気を感じるこの頃。
どれも'妊娠'によく聞く症状だ。
「…買ってしまった。」
私の手には市販の妊娠検査薬があり、初めて購入したそれを今から使用するべく、心臓はドキドキだ。
説明書の記載通りに沿って検査薬を使用し待つ事1時間。
ドキドキして、なかなか結果を見る事が出来ない。
しかし、うだうだしても仕方ない!
ええいっ!と勢いよく取り出す。
「…陽性。」
妊娠検査薬はほぼ100%の確率性ではあるが、妊娠確定な訳ではない、と調べた際にインターネットに記載されていた。
しかし、こうなると産婦人科へ受診しなければならないのでは…。
もし…これで妊娠していると言われたら?
私は産むのだろうか?
秀一さんと'家族'になるのだろうか?
現実離れしている。
今の私では全てを受け止めきれず、どうする事も出来ず…結果を見たあの日から1週間いつも通りの日々をただ過ごす。
今日も変わらずお仕事で、かほりと一緒にお昼を。
「粉もんが食べたくてお好み焼きの出前取っちゃったんだ。」
かほりが出前で頼んだお好み焼きの香りが漂ってきた瞬間、気持ちが悪くてお手洗いに駆け込んだ。
美味しそうなお好み焼きの匂いが今はとても気持ちが悪く、吐いてしまった。
多分、これが'つわり'なのだ。
かほりに、もしかして…と突っ込まれ、私は曖昧に頷いた。
こうなっては受診しに行こう。
成るように成る!
かくして私は受診を受け、自分の妊娠確定が発覚する。
なんだか気分のスッキリした私は、シングルマザーにでもなろうか、と呑気に構えられた。
まさか秀一さんと同じ性を名乗り、秀一さんとの間に子どもを他3人授かる事になるとは思ってもいなかった。
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