22 / 50
過去のお話 -日常編-
8ヶ月
しおりを挟む明日はバレンタインなんだからチョコ作ろう!
秀一さんにもし、もし…催促されれば渡せるし、丁度良いかなと思い、提案にのった。
言い出しっぺの割に愛歌は手先が不器用なのでほぼ私が作ることになっだが、甘い物が好きなので、まぁいいかとそこは納得。
チョコたっぷりの濃厚ブラウニー。
ナッツやドライフルーツを飾る事で可愛く、食感も楽しめる。
チョコが中から溢れるフォンダンショコラ。
出来上がりを食べなくても、再び温める事でチョコが溶け出して美味しく頂ける。
個人的に一番好きなチョコレートお菓子で、完全に自分用だ。
「おいひぃ。」
私が作ったブラウニーとフォンダンショコラをもぐもぐ食べる愛歌に褒められ悪い気はしない。
自分でも食べてみるが、結構美味しく出来たと思う。
「湊音も一緒に作れば良かったのにねぇ。歩の出来立て食べないなんて、勿体無いわ。」
「うん。でも明日渡す予定だし。」
湊音にも連絡を入れたが。
明日頂戴、と電話口で一言われた。
湊音は昔から貰う専門で作らない、と豪語していたので予想通りではあった。
バレンタイン当日の今日、学校の都合で私はお休み。
そして彼もお休みらしく、お昼に我が家へやって来た。
お昼時で甘いかもしれないが、丁度良いので昨日作ったモノを秀一さんに渡す。
「サンキュ。」
要らなくは無いようで受け取って頂いた。
一緒に食べようと言って頂けたので、私も口にする。
うん。出来立てには敵わないが、美味しい。
秀一さんのお口にも合ったようで、美味しいと褒めて頂けた。
やったね。気分が良くなる。
「歩。それは?」
彼の指差す方向に目を向けると、湊音にあげる為にラッピングしておいたブラウニーだ。
「友人に渡すチョコですよ。」
「誰だ?」
間髪入れず返された、誰だ発言。
…友人に、と言ったのが聞こえなかったのだろうか?
再び友人ですよ、と伝えるがまた、誰だと聞かれる。
あ、もしかして、と思う。
「高校からの友人で湊音って子に渡し…え?」
説明の途中だというのに何故かソファに押し倒された。
「ミナト…。そいつに渡さなくていい。」
「え。でも…渡すと、約束しました、し。」
「渡さなくていい。」
突然機嫌が悪くなる秀一さんに戸惑う。
友人にチョコを渡すのが気に食わないようで…そんなにチョコが食べたいのだろうかと思う。
「他の奴にやらなくていい。」
「あの、でも。」
「いい。」
話の途中だというのに服を脱がさながら、苦しい程のキスをされる。
何故いきなり?何のスイッチが入ったの?
今までのやり取りを思い返して、あれ?
もしかして…湊音を男の子だと勘違いしているのでは、と。
友人の女の子にチョコをあげるのを気に食わないなんて事はあり得ない筈だ。
「…俺に集中しろ。」
「あの、みな、んんっ。」
口を塞がれて話せないので、離れてほしいのに中々離してくれない。
しかしこのままでは良くないので、秀一さんの胸を押しやる。
抵抗された事で秀一さんは不満顔で、私に再びキスしようとした所で、声を発した。
「女の子なんです!」
「…は?」
「だから、湊音は女の子なんです。」
秀一さんも言葉の意味を理解したようで、口元をもごもごさせている。
女…。
何を言っているのかはっきり聞こえなかったが、一言。
女の子ならやってもいい、と許可?を頂いた。
そして約束していた今日では無く、翌日無事に湊音の手にブラウニーが渡った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる