嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第8章 彼女と空

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「あの・・さ、明日・・・oliveのお手伝い行ってみたい・・・。ダメかな・・・。」
母親と直人さん、百々も俺の発言に驚く。
「廉ちゃん?どうしたの?急に。」
「このままじゃ駄目だから・・・ずっと人怖いままになっちゃう・・。だから!!・・・」
直人さんに突然前から抱きしめられた。
「廉くん、頑張ってみたくなったのかな?」
「うん。」
「そっか。偉いね。」
「・・・。このままだとみんなに迷惑かける・・・。だから・・・」
「そっか、そっか。今お店のこと考えて苦しくないかい?」
「うん・・・。」
「深呼吸してごらん?」
「すぅ~・・・・はぁ~・・・」
「なんだかこの様子なら頑張れそうだね」
そう言って背中をトントンされた。
まるで大丈夫。っておまじないをかけられた気持ちになった。
「廉ちゃん行くなら百々も行く!」
「百々ちゃん邪魔になるだけじゃない?」
「ママ酷い!百々もお手伝いできるもん!」
「はいはい。まず二人とも翔君に許可を取ってからね。」
「翔ならいいよって言いそうだけどね。」
「なんかあったらママにすぐ連絡頂戴。お迎えに行くから。」
「その前に僕の病院に連れてきてもらったほうが早いかもしれないよ。」
「それもそうね・・・。じゃあすぐに病院ね!」
「・・・・。」
もう倒れるの前提で話されてる気がする・・・。
「廉くんじゃあ明日頑張れるように今日はたくさん食べてたくさん寝とかないとね。」
「ごはんはあんまりほしくない。」
「食欲ないのかな?」
「いや、ただお腹空いてない・・・。」
「廉ちゃん、プリン食べない?」
「プリン?」
「百々、こないだコンビニで買っておいたの!」
「食べれるかな?」
直人さんに改めて聞かれ、少し考えたが大丈夫だろうと判断した。
百々がすぐに持ってきたんだけど・・・
「プリンアラモードじゃん。」
「え?プリンアラモードはプリンでしょ。」
直人さんはなんで俺がプリンアラモードで怒っているかわかってない。
「直人さん、廉ちゃんの気持ちを通訳してあげようか?」
「え?百合さんはわかるのかい?」
「バナナと苺とキウイ。」
「もしかして、その分食べる量が増えるから・・・」
「うん。そういう事。」
「廉ちゃん、ダイエット中の女子か!!」
「違うもん、ただ俺は食べ物無駄にしたくないから事前に食べれないの伝えてるだけだもん。」
「あらら、新年早々小競り合い勃発かな?」
「百々ちゃんも廉ちゃんも、ちょっとしたことですぐ喧嘩するならお年玉あげないわよ~?」
「お年玉!!?」
百々の反応の早い事・・・。


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