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第8章 彼女と空
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「廉くん、どうする?このままここにいる?ベッドに戻る?」
「・・・。ロビーでスマホ。」
「今時だね」
そう言って笑う直人さん。
年越しそばおいしかったな。って思いながらナースステーションの前にあるソファーに普段はお行儀悪くてできないけど、ゴロンと寝転がる。
「廉く~ん、寒いから毛布ね~」
そう言ってナースが毛布をかけてくれた。
「それと、湯たんぽ。これは翔くんが渡してって。」
あ、これ隣のおじいちゃんにもらったやつ。
「風邪ひかないようにね!」
そう言ってナースはステーションへ戻っていった。
毛布にくるまり湯たんぽをお腹の下にしてあったまりながらスマホをいじる。
しばらくしていると百々から電話がかかった。
『もしもし・・・。』
「もしもし。」
『寝てたの?』
「スマホ・・・。」
『そ。もう今年も終わるね。』
「うん。」
『初めてだね。一緒にいない大晦日。』
「うん。」
『今日も勝手に廉ちゃんの部屋で寝るね。』
「うん。」
『でも、来年からは別で寝るよ。』
「うん。」
いや・・・なんか重たい彼女みたいな言い方するけど、20歳と17歳が一緒の部屋で寝てるって変だからね?
『ママに代ろうか?』
「うん。」
『もしもし?廉ちゃん?年越しそばお呼ばれした?』
「うん・・・なんで知ってるの?」
『だってママの分だもんそれ』
そう言って笑う。
『ママが直人さんにお願いして作ってもらってたの。毎年病院のそば食べないと1年終われなくて。』
「・・・俺が食べちゃったけど・・・」
『今年は百々ちゃんとインスタントの年越しそば食べたわ。これはこれでいいわね。』
「そっか・・・。おいしかったよ、おそば。」
『当り前でしょ~!!』
「ん。」
『じゃあちゃんとあったかくしてみんなのいう事聞いて寝るのよ?まさかとは思うけど今ロビーで寝っ転がってないでしょうね!』
ぎく・・・。
『もしそうなら今すぐベッドに戻りなさい。病院はお家じゃないのよ?大晦日だから人はほぼ来ないでしょうけど、救急外来もあるんだからね?』
まあここは1階のナースステーション兼受付のとこじゃないので絶対来ないとは思うけど。
「はい・・・。」
『じゃ、来年もよろしくね。』
「うん。」
『良いお年を。』
「良いお年を。」
電話を切った後は言われた通りに病室へ戻る。
「あれ?廉くん戻るの?」
気づいたナースに声をかけられて頷く。
「ママに怒られちゃった?」
「・・・・。」
「寂しかったらまたおいで。院長は許可してるからさ。」
「・・・ん。」
「お休み~!!」
と手を振られて、トボトボ部屋に戻った。
「・・・。ロビーでスマホ。」
「今時だね」
そう言って笑う直人さん。
年越しそばおいしかったな。って思いながらナースステーションの前にあるソファーに普段はお行儀悪くてできないけど、ゴロンと寝転がる。
「廉く~ん、寒いから毛布ね~」
そう言ってナースが毛布をかけてくれた。
「それと、湯たんぽ。これは翔くんが渡してって。」
あ、これ隣のおじいちゃんにもらったやつ。
「風邪ひかないようにね!」
そう言ってナースはステーションへ戻っていった。
毛布にくるまり湯たんぽをお腹の下にしてあったまりながらスマホをいじる。
しばらくしていると百々から電話がかかった。
『もしもし・・・。』
「もしもし。」
『寝てたの?』
「スマホ・・・。」
『そ。もう今年も終わるね。』
「うん。」
『初めてだね。一緒にいない大晦日。』
「うん。」
『今日も勝手に廉ちゃんの部屋で寝るね。』
「うん。」
『でも、来年からは別で寝るよ。』
「うん。」
いや・・・なんか重たい彼女みたいな言い方するけど、20歳と17歳が一緒の部屋で寝てるって変だからね?
『ママに代ろうか?』
「うん。」
『もしもし?廉ちゃん?年越しそばお呼ばれした?』
「うん・・・なんで知ってるの?」
『だってママの分だもんそれ』
そう言って笑う。
『ママが直人さんにお願いして作ってもらってたの。毎年病院のそば食べないと1年終われなくて。』
「・・・俺が食べちゃったけど・・・」
『今年は百々ちゃんとインスタントの年越しそば食べたわ。これはこれでいいわね。』
「そっか・・・。おいしかったよ、おそば。」
『当り前でしょ~!!』
「ん。」
『じゃあちゃんとあったかくしてみんなのいう事聞いて寝るのよ?まさかとは思うけど今ロビーで寝っ転がってないでしょうね!』
ぎく・・・。
『もしそうなら今すぐベッドに戻りなさい。病院はお家じゃないのよ?大晦日だから人はほぼ来ないでしょうけど、救急外来もあるんだからね?』
まあここは1階のナースステーション兼受付のとこじゃないので絶対来ないとは思うけど。
「はい・・・。」
『じゃ、来年もよろしくね。』
「うん。」
『良いお年を。』
「良いお年を。」
電話を切った後は言われた通りに病室へ戻る。
「あれ?廉くん戻るの?」
気づいたナースに声をかけられて頷く。
「ママに怒られちゃった?」
「・・・・。」
「寂しかったらまたおいで。院長は許可してるからさ。」
「・・・ん。」
「お休み~!!」
と手を振られて、トボトボ部屋に戻った。
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