嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第六章 ぼくは君を許さない。

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ガラガラと扉が開くと70代後半と思われる老夫婦が顔を出した。
「おー翔くん!久々じゃの!!」
「相変わらず美男ね!」
「ありがとうございます。あ、これケーキ。飾りつけはこの子が・・・あれ?」
「廉ちゃん。」
百々が袖を引っ張ってきて、翔さんの後ろに隠れていたのに引っ張り出された。
「おー!べっぴんさんな子じゃの!」
「女の子みたいにきれいな子ね!」
「挨拶してごらん?」
「・・・・こんにちは・・・。」
「こんにちは!」
「お名前はなんていうの?」
「・・・廉・・・。」
「廉くんっていうのか!素敵な名前じゃの!」
「・・・ん。ありがとうございます・・・。」
「この子は人見知りで・・・。で、この子が妹の・・・
「百々です。いつも色々助けていただいてありがとうございます!」
「しっかりしてるのね!」
「よく言われます!」
いや。百々お前謙遜ってできないの?
「これはまた美人な子だね~!!」
「奥さんに似てるのかしら?」
「ママに似てるってよく言われます!」
「そうよね!お母さんも美人だもの。パーツがそっくり!」
「えへへ。」
百々ってこういうときすごいコミュ力発揮するんだよね。
俺は直人さんにもう帰っていいか、アイコンタクトをずっと送ってるんだけど中々OKが出ない。
「そうだ、三人にプレゼントよ。」
そう言ってプレゼントを三つ出してくれた。
一人ずつ手渡ししてくれるから翔さんが俺の肩をスっと押して俺は前に出た。
「ははは。そんな怯えなくても大丈夫じゃよ。」
「廉くんはちょっと人に恐怖心がある子で。懐くととってもかわいいんですけどね!」
「そうなのか、早くなついてもらえるように頑張らなくちゃね」
「廉くん、プレゼントもらったら?」
「・・・ありがとうございます」
翔さんがよくできましたと頭を撫でてくれた。
「本当にかわいい子ね!翔くんよかったわね、こんなに美人でかわいい弟と妹が増えて。」
「はい!とっても嬉しいですし、毎日楽しいですよ!」
「幸せオーラがあふれ出てるわ!」
「変な奴がまた出たら、私たちが追い返してあげるからね!」
「そうじゃぞ!」
「おじいさんより、私のほうが強いから私の方を頼ってね」
「そんなこたーない!わしだって強いぞ。あははは!」
「寒いからまた時間ある時に遊びにおいで。」
「おー待っとるぞ!」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございました!」「ありがと・・・ございました」
「すみません!プレゼントまでいただいちゃって!」
と直人さんが叫ぶと「いいんじゃよ、わしらの孫みたいなもんじゃ。」
本当に直人さんたちと隣のおじいさんとおばあさんは仲良しなんだろうな・・・。
もらったプレゼントを大切に抱えて家の中に入った。
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