嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第五章 ハタチ

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「廉ちゃん、プレゼントはお財布にしてみたんだけどどう?」
そう言って高級ブランドの紙袋を渡された。
「これはママから。直人さんは別で準備してくれたからね。開けてみて。」
言われるがまま開けてみると使いやすそうなサイズのお財布が。
「気に入ってくれた?」
「うん・・・ありがと。」
ブランドにそこまで興味ないけど、大人になったんだからこういうの使ったほうがいいんだろうな。
「次は僕からだよ。」
そう言って小さな箱を渡された。
「時計・・・?」
「うん。こういう時計、1つは持っておいた方がいいからね。」
これまた高いブランドのものだ・・・。
「ありがと・・・。」
高すぎてつけれない・・・。飾っておこう部屋に。
「はい。これは俺から。」
「スーツ・・・?」
「成人式。まだ着るスーツなかったなと思って。ネクタイはうちのブランドじゃなくてヴィ○ンの。スーツはこっちで作ったからぴったりのはずだよ。」
「・・・ありがと。」
モデルの時に色々採寸してるからそりゃばっちりだろうな・・・。
「百々はこれ~!!」
「マッサージグッズ・・・?」
「廉ちゃん、勉強好きだから肩凝るでしょ?だからいろんなマッサージグッズにしてみた!!大人としてって感じのものはママたちが買ってるだろうから百々は廉ちゃんに癒しを提供しようと思って!」
この肩にブルブルする奴、絶対高い奴じゃん・・・。
「百々・・・ありがと。」
「いーえ!!たまに百々にも貸してね!」
「うん」
「さ、ケーキ食べましょ!」
「廉ちゃんフーして!」
ローテーブルの前に座り、ケーキのろうそくをフーと消した。
「「「おめでとう」」」
「さぁ、切り分けるから飲み物準備して頂戴。」
「廉くんお酒今日辞めとこうね。夜発作が心配だから。」
今日の出来事で発作が出る可能性は否めない。
俺もお酒飲みたいわけではないので百々と一緒にリンゴジュースにした。
ケーキはおいしいと有名だけど若干お高いお店の箱だ。
「廉ちゃん今日は少なめに切ってるから残りはまた明日おやつに食べて。」
「うん」
この間買ってきた切子のグラスに各々の飲み物が注がれ乾杯をする。
「じゃぁ、廉くんの20歳がいい歳でありますように!!かんぱーい!!」
「「「かんぱーい」」」「・・・」
入るかな?って思ったけど俺の胃袋は女子と同じでスイーツは別腹と今日は決めていたのかすんなり入った。
「廉ちゃん、大学2ヶ月休んだからどうせ半年卒業遅れるわけだけど、すぐに再開する?それとも半年は休む?ママ今廉ちゃん大学に行かせていいか今日のこともあるから怖くなってね?」
「休んでいいなら、、、半年休みたいかも、、、人が怖いから、、、」
「うん、わかったよ。廉くん焦らなくていいんだからね?」
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