嵐は突然やってくる

白うさぎ

文字の大きさ
131 / 530
第五章 ハタチ

しおりを挟む
「廉ちゃーん!!」っとダイブしてくる百々。
百々のDNAって90%母親な気がするときがある。
「・・・・。なに」
「廉ちゃん、いちごあめ食べる?」
「・・・・。」
「はい。」
百々、それ尖ってるよね先端。そんな凶器持って俺の胸にダイブしてきたの?怖いんだけどこの子。
唇にいちごあめを当てられ、ぱくりと食べるとニヤリと百々が笑う。
「おいしいでしょ!?」
「うん・・・。」
「テンション低いなぁ!」
百々よ、後ろの大荷物はなんだ?
確かに京都の有名化粧ブランドの袋も見えるが、東京でも買えるものもある・・。
無駄遣いの四文字が頭をめぐってる。
「廉ちゃん、怒らないの。百々ちゃんちゃんと自分のバイト代で買ってるわ。まぁママが少し出してあげたけど。」
無言で百々にゲンコツを落とす。
「いったーい!!ママ!廉ちゃんが殴った!」
「廉ちゃん?暴力はダメよ?」
「廉くん、百々ちゃんも旅行だから。たまにはね。」
そうやって甘やかすと百々がこれ以上わがままになる!!
俺は親が離婚してから百々の兄であり父親のつもりだったんだぞ!と鼻息を鳴らす。
「廉くん?ドウドウ。」
翔さんが頭を撫でてくる。
「廉ちゃんのバカ!!」
「こら、百々ちゃん京都に着てまで喧嘩するようなこと言わない」
母親が百々を軽く叱るが最近の俺は涙腺が弱い。
「・・・っ・・・」
もうどっちが怒られてるかわからない状況になってしまい、見かねた直人さんが百々と母親にお風呂を勧めた。
「廉くん、あったかいお茶どうぞ。」
「京都のお茶上手いよ!」
直人さんと翔さんが必死に俺を泣き止まそうとする。
あー・・・幼児扱いで19歳終わりそう・・・。
「百合さんがたこ焼き買ってきてくれたけど、食べる?」
「食べてみなよ。大阪のお店のだから本場の味だよ!」
「ほら、一つなら夕飯食べれるでしょ?」
「・・・」
二人の優しさはありがたいけど、今の俺は百々の言葉じゃなくて弱くなってしまった自分の心にしょんぼりしてる。
だから少しほっといてほしい。
ベッドに静かに向かい、布団にもぐる。
「あらら・・・」
「少しそっとしておこう。廉くんも落ち着こうとしてるんだよ。」
「うん。俺もたこ焼き食べよ。」
「うん、食べながら待ってよう。」
耳をふさいで二人の会話が聞こえないようにしながら目を瞑った。
妹にバカとか言われたくらいで泣いて、周り困らせてる自分が嫌いだ・・・。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

医者兄と病院脱出の妹(フリー台本)

ライト文芸
生まれて初めて大病を患い入院中の妹 退院が決まり、試しの外出と称して病院を抜け出し友達と脱走 行きたかったカフェへ それが、主治医の兄に見つかり、その後体調急変

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

たとえば、俺が幸せになってもいいのなら

夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語――― 父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。 弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。 助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。

診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。 そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。 「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。 時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。 多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。 この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。 ※医学描写はすべて架空です。

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

処理中です...