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第二章 翔の仕事
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朝8時に出かけた翔さんは14時に帰って来た。
お昼ごはんにチェーン店の握りずしを買ってきてくれたようで、丁寧にお皿に盛りつけて部屋に持ってきてくれた。
「ただいま。」
「おかえりなさい」
「ちゃんと待っててくれたんだね。途中来ちゃうかと思って心配したよ」
「行こうかと思ったけど、怒られちゃうから辞めといた。」
「賢明な判断だね。来たら本当に怒ってたかもしれないよ」
真顔で言われたら怖いんだが。
「廉くん、警察がねやっぱり廉くんにもお話し聞きたいみたいなんだ。明日は一緒に会社に行けるかな?」
「今日も行けたのに・・・」
「今日はさすがに店も片付けなきゃだったしさ。」
「ところで犯人の目的はなんだったんですかね?」
「うーん、警察いわくやっぱり通り魔だろうって」
「そうなんだ・・・。あの人、何がしたいのかよくわからなかった。だってお金を取るわけでもなく、無差別に傷つけるわけでもなく・・・」
「そうなんだよね~。何がしたかったんだろうね。警察に悪態はついていたけどよくわからない奴だった。」
「謎だなぁ~」
「あ、そういえば風太が心配してこれくれたよ。廉くんに渡してって。」
翔さんが部屋から出てから持ってきた結構大きなラッピングされた袋をもらう。
「わんちゃんのぬいぐるみだ・・・。」
手紙も一緒に入ってて『廉くん、ぬいぐるみって不安な時に良いらしいっすよ!!僕からのプレゼントっす!! 』
そう書かれていた。
大きくて抱き心地もいい。
「気に入った?」
「・・・・子どもじゃない・・・」
あははと笑われたが、まぁかわいいし使おうかな。
翔さんとお昼ごはんの握りずしを食べているときにさっき考えていたことを聞いてみた。
「翔さんはいつ洋服屋さんになろうって決めたんですか」
「うーん、大学生の時かな。」
「なんで・・・?」
「気になる?」
「うん。」
「服が好きだったから」
ニカっと笑う翔さんに正直ドンびいてる。
「いいんだよ。深く考えなくて。廉くんは廉くんが好きなことを仕事にしたらいいんだよ。」
「好きなことがない・・・。」
「じゃぁ、しばらくは俺の元で働けばいいじゃん。」
「それって甘えにならない・・・?」
「いいんだよ、別に。それに廉くんこないだのカメラマンがいいモデル見つけたねって言ってきたよ」
「別にそんな大したモデル仕事してないけど・・・」
「言っとくけどあの人めっちゃすごいカメラマンだよ!?その人が褒めてくれてたんだから廉くん原石なんだよ」
「俺目立つの苦手・・・。」
「いずれ慣れるよ」
「はぁ・・・」
「環境的には医者だったり、撮影現場だったり廉くん結構レアな職業が身近にあるんだしいつか見つかるよ。」
「そうなのかな・・・」
「ほら、お味噌汁冷めちゃうから手止めないで食べな?」
「うん・・・。」
冷蔵庫に今日は何も用意されてなかったのは翔さん昨日から外食のつもりだったのかな?
母親のお弁当もいいけど、こうやって家でテイクアウト食べるのもいいなと思いながら用意されたお寿司を食べ進めた。
「あ、廉くん明後日撮影5社入ってるから頑張ろうね」
「え・・・?」
うちの母親も突然物事が進む人だが、翔さんもその傾向がある気がする・・・。
お昼ごはんにチェーン店の握りずしを買ってきてくれたようで、丁寧にお皿に盛りつけて部屋に持ってきてくれた。
「ただいま。」
「おかえりなさい」
「ちゃんと待っててくれたんだね。途中来ちゃうかと思って心配したよ」
「行こうかと思ったけど、怒られちゃうから辞めといた。」
「賢明な判断だね。来たら本当に怒ってたかもしれないよ」
真顔で言われたら怖いんだが。
「廉くん、警察がねやっぱり廉くんにもお話し聞きたいみたいなんだ。明日は一緒に会社に行けるかな?」
「今日も行けたのに・・・」
「今日はさすがに店も片付けなきゃだったしさ。」
「ところで犯人の目的はなんだったんですかね?」
「うーん、警察いわくやっぱり通り魔だろうって」
「そうなんだ・・・。あの人、何がしたいのかよくわからなかった。だってお金を取るわけでもなく、無差別に傷つけるわけでもなく・・・」
「そうなんだよね~。何がしたかったんだろうね。警察に悪態はついていたけどよくわからない奴だった。」
「謎だなぁ~」
「あ、そういえば風太が心配してこれくれたよ。廉くんに渡してって。」
翔さんが部屋から出てから持ってきた結構大きなラッピングされた袋をもらう。
「わんちゃんのぬいぐるみだ・・・。」
手紙も一緒に入ってて『廉くん、ぬいぐるみって不安な時に良いらしいっすよ!!僕からのプレゼントっす!! 』
そう書かれていた。
大きくて抱き心地もいい。
「気に入った?」
「・・・・子どもじゃない・・・」
あははと笑われたが、まぁかわいいし使おうかな。
翔さんとお昼ごはんの握りずしを食べているときにさっき考えていたことを聞いてみた。
「翔さんはいつ洋服屋さんになろうって決めたんですか」
「うーん、大学生の時かな。」
「なんで・・・?」
「気になる?」
「うん。」
「服が好きだったから」
ニカっと笑う翔さんに正直ドンびいてる。
「いいんだよ。深く考えなくて。廉くんは廉くんが好きなことを仕事にしたらいいんだよ。」
「好きなことがない・・・。」
「じゃぁ、しばらくは俺の元で働けばいいじゃん。」
「それって甘えにならない・・・?」
「いいんだよ、別に。それに廉くんこないだのカメラマンがいいモデル見つけたねって言ってきたよ」
「別にそんな大したモデル仕事してないけど・・・」
「言っとくけどあの人めっちゃすごいカメラマンだよ!?その人が褒めてくれてたんだから廉くん原石なんだよ」
「俺目立つの苦手・・・。」
「いずれ慣れるよ」
「はぁ・・・」
「環境的には医者だったり、撮影現場だったり廉くん結構レアな職業が身近にあるんだしいつか見つかるよ。」
「そうなのかな・・・」
「ほら、お味噌汁冷めちゃうから手止めないで食べな?」
「うん・・・。」
冷蔵庫に今日は何も用意されてなかったのは翔さん昨日から外食のつもりだったのかな?
母親のお弁当もいいけど、こうやって家でテイクアウト食べるのもいいなと思いながら用意されたお寿司を食べ進めた。
「あ、廉くん明後日撮影5社入ってるから頑張ろうね」
「え・・・?」
うちの母親も突然物事が進む人だが、翔さんもその傾向がある気がする・・・。
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