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第二章 翔の仕事
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うーん、確か翔さんの社長室のある地下非常扉あった・・・。
あそこ空けたら警察はいれるよね?
先ほど警察の人達の後ろに特殊部隊の特集でよく見る警察の部隊が見えた。
カーテンの中から外を見るとその特殊部隊の一人と目があった。
その隊員は他の隊員に声をかけて他の警察で犯人から自分の姿が見えないようにすると、ジェスチャーで1と指を立てた。
「ひ・・・ひとり」コクリと頷く。
今度は電話の形を指で作り耳に当てる。そして、数字を指で表している。
「で・・・でんわ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
何とかポッケのスマホを出し、指の数字通り番号を打つ。
電話がなると同時にカメラを見る。
まださっきと変わらない状態だ。
「もしもし・・・。」
「もしもし?大丈夫ですか?今一人?」
「ひ・・ひとり・・・」
「落ち着いて。どこか我々が入れそうな場所はありますか?」
「・・・ちか・・・ひじょう・・ぐちっ」
「鍵、開けれますか?」
「・・・」
「怖いですよね。まずこの道路側じゃない方の窓の鍵開けられますか?」
あ・・・でも階段ないけど・・・言われた通り鍵を開ける。
音がしないように。
「ちか・・・いま・・からあけに・・いきます」
正直過呼吸もピークでパニックにもなってるし、さっきからずっと足先は冷たい。
「電話そのままつないでおきましょうね」
何人かの特殊部隊が動いたのが見えた。
犯人と翔さんは以前硬直状態。
犯人は出入り口を向いている。
裏口の扉の前には翔さんたちがいる。
大丈夫・・・できる。
足音を立てないように靴下になって部屋をそっと出る。
扉の音も気を付ける。
息も止めてしまうような状況で、1階まで降りてきた。
『くそ警察が!!』
「翔さんの弟さんって・・・まだ」
『あ?まだいるのか人が!!』
「羽間!!」
透矢さんが慌てる声がした。
『どけっ!!』
あ!やばい!!急いで物陰に隠れて犯人に備える。
「翔!!」
文さんの慌てる声。
「だ、大丈夫。」
足音がこちらへ来る。
やばい、防犯カメラ見られたらここもばれちゃう!!
『おいこらぁ!!!出て来い!!』
こちらの扉が開く寸前に下に向かう階段へ忍び足でかけ下りた。
そして非常口まで来ると、鍵を開けた。
3人の隊員が入るのを見送ると、後ろにいた隊員がおんぶで外に連れ出してくれた。
「ありがとう、手当してもらってください。」
そういうと、その人も中へ入って行った。
救急車もきていて、救急隊が駆け寄ってくる。
「お・・・おれは・・・いつものこと・・なんで・・・かける・・さん・・・」
非常事態から解放されて安心で息が乱れる。
これはさすがに薬飲まなきゃだろうなと救急隊から距離を取ろうと体を引きづりながら足で壁の方へジリジリ下がる。
「酸素マスクだけでもしませんか?チアノーゼ出てますから」
フルフル首を振る。
だって俺がこれしたら、他の怪我した人困る。
「スマホ見せてくれる?」
ホーム画面にしてスマホを渡す。
「白山廉さん。12月13日生まれの19歳。」
「病院手配して!!」
え・・・病院!?大げさ!!いいよ!いつもの発作だし!時間たてば落ち着くから!!と思っていると
「あ、その子白山総合病院へ搬送お願いします。」
翔さんの声が聞こえた。
そっちを見ると翔さんが腕を押さえてこちらへ来た。
「廉くん、すごいじゃん!よく地下まで行けたね!怖かったでしょ?」
「はぁはぁ・・・かけるさん・・・いたい・・・?」
「そうだね、痛いけど今は廉くんの心配で痛さを感じないよ」
「かける・・・さん・・・病院・・・いかなきゃ」
「うん、俺も父さんの病院に行くよ。廉くんも行こうね。ほら、酸素マスク付けよう」
一緒に側にいる隊員がマスクを着けてきた。
あそこ空けたら警察はいれるよね?
先ほど警察の人達の後ろに特殊部隊の特集でよく見る警察の部隊が見えた。
カーテンの中から外を見るとその特殊部隊の一人と目があった。
その隊員は他の隊員に声をかけて他の警察で犯人から自分の姿が見えないようにすると、ジェスチャーで1と指を立てた。
「ひ・・・ひとり」コクリと頷く。
今度は電話の形を指で作り耳に当てる。そして、数字を指で表している。
「で・・・でんわ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
何とかポッケのスマホを出し、指の数字通り番号を打つ。
電話がなると同時にカメラを見る。
まださっきと変わらない状態だ。
「もしもし・・・。」
「もしもし?大丈夫ですか?今一人?」
「ひ・・ひとり・・・」
「落ち着いて。どこか我々が入れそうな場所はありますか?」
「・・・ちか・・・ひじょう・・ぐちっ」
「鍵、開けれますか?」
「・・・」
「怖いですよね。まずこの道路側じゃない方の窓の鍵開けられますか?」
あ・・・でも階段ないけど・・・言われた通り鍵を開ける。
音がしないように。
「ちか・・・いま・・からあけに・・いきます」
正直過呼吸もピークでパニックにもなってるし、さっきからずっと足先は冷たい。
「電話そのままつないでおきましょうね」
何人かの特殊部隊が動いたのが見えた。
犯人と翔さんは以前硬直状態。
犯人は出入り口を向いている。
裏口の扉の前には翔さんたちがいる。
大丈夫・・・できる。
足音を立てないように靴下になって部屋をそっと出る。
扉の音も気を付ける。
息も止めてしまうような状況で、1階まで降りてきた。
『くそ警察が!!』
「翔さんの弟さんって・・・まだ」
『あ?まだいるのか人が!!』
「羽間!!」
透矢さんが慌てる声がした。
『どけっ!!』
あ!やばい!!急いで物陰に隠れて犯人に備える。
「翔!!」
文さんの慌てる声。
「だ、大丈夫。」
足音がこちらへ来る。
やばい、防犯カメラ見られたらここもばれちゃう!!
『おいこらぁ!!!出て来い!!』
こちらの扉が開く寸前に下に向かう階段へ忍び足でかけ下りた。
そして非常口まで来ると、鍵を開けた。
3人の隊員が入るのを見送ると、後ろにいた隊員がおんぶで外に連れ出してくれた。
「ありがとう、手当してもらってください。」
そういうと、その人も中へ入って行った。
救急車もきていて、救急隊が駆け寄ってくる。
「お・・・おれは・・・いつものこと・・なんで・・・かける・・さん・・・」
非常事態から解放されて安心で息が乱れる。
これはさすがに薬飲まなきゃだろうなと救急隊から距離を取ろうと体を引きづりながら足で壁の方へジリジリ下がる。
「酸素マスクだけでもしませんか?チアノーゼ出てますから」
フルフル首を振る。
だって俺がこれしたら、他の怪我した人困る。
「スマホ見せてくれる?」
ホーム画面にしてスマホを渡す。
「白山廉さん。12月13日生まれの19歳。」
「病院手配して!!」
え・・・病院!?大げさ!!いいよ!いつもの発作だし!時間たてば落ち着くから!!と思っていると
「あ、その子白山総合病院へ搬送お願いします。」
翔さんの声が聞こえた。
そっちを見ると翔さんが腕を押さえてこちらへ来た。
「廉くん、すごいじゃん!よく地下まで行けたね!怖かったでしょ?」
「はぁはぁ・・・かけるさん・・・いたい・・・?」
「そうだね、痛いけど今は廉くんの心配で痛さを感じないよ」
「かける・・・さん・・・病院・・・いかなきゃ」
「うん、俺も父さんの病院に行くよ。廉くんも行こうね。ほら、酸素マスク付けよう」
一緒に側にいる隊員がマスクを着けてきた。
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