嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第二章 翔の仕事

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「おはよ~廉くん」
「おはようございますっす!」
「おはようございます。」
「おい、文。お前あとで社長室来い」
「こっわ!翔もおはよう」
「今更遅いわ!!」
「廉くん、今日でみんなに会えましたね」
「はい!明日香さんも透矢さんもいい人そうです!」
「あ、明日香は風太の彼女らしいよ」
「「え!!!!?」」
「さっき聞いたんだけどね~」
「口軽いっすよ、文さん」
「ごめんごめん」
「さ、やるぞ。」
そう言って、いつも通り仕事を始める。
まだ何回かしか来たことないけど翔さんってずっとここにいない?
社長室意味ない。

今日は手がはかどっていまって、午前中には午後の検品も一段落ついてしまった。
「あ・・・」
「集中力すごいね。はい、一杯どうぞ。」
「あ、まって汗かいてるからこっち飲ませて。」
「翔さん、廉くんのママみたいっすね!」
「あ、このキャラクター姪っ子が好きなんだよ」
「文さん姪っ子さんいるんですね。」
「うん、姉が一人いるからね。はい」
そう言ってキャップを開けて渡される。
ごくごく飲むと笑われた。
「ギャップがなんか面白いっすね」
「廉くん絶対こういうの興味ないもんね」
「・・・・」
「ほら、文がついでくれたメロンソーダ飲んでいいよ。」
「・・・・」
「うわー廉くんに対するあからさまな機嫌取りっすね」
「風太、黙れ。」
「はいっす・・・」

「お腹ちゃぽんちゃぽん。」
「大体350mlくらい飲んでますからね」
「さ、後少ししたら遅いけど焼肉だ!」
「おごりっすか!!」
「俺、お前ら連れていくとき金取ってねーだろうが」
「確かにそうっすね!」
あんまり食べれそうにない状況で焼肉といわれてもテンションが下がる。
いや俺は朝言われたけど、喉乾いてたんだもん。
検品作業って上下運動もするからさ。

1時間して13時30、焼肉に行くことに。
一時休業にして明日香さんと透矢さんも一緒に行くらしい。
oliveより1個隣の筋の奥にこじんまりした焼肉屋さんがあった。
「ここの店、高いところっすよね!!」
「ですよね!えー楽しみぃ!!」
「バカップルだな、お前ら」
「いいんです!ラブラブなんだから」
「ラブラブいいなぁ~」
「廉くんは彼女いないの?」
「いないです。あんまりほしいと思う事もないですけど、二人みるとほしくなります」
「ダメ!!」
「廉くんは大変だねぇ~、翔みたいな兄はいるし、妹さんも廉くんラブでしょ?」
「あれ百々のこと言いましたっけ?」
「廉くんが福岡に家出してるときに翔から聞いたよ。」
「百々はラブというか・・・ブラコンですね」
「それをラブって言うんですよ」
透矢さんにも笑われた。
百々も翔さんも重たいんだよ。


個室に通され、俺は文さんと翔さんにサンドイッチされて座った。
「白ごはん食べる人」
手が上がったのは俺以外の人。
「廉くんは水分たくさん取って食べれないか」
「いいよ、食べたくなったら俺の少しあげるから」
俺を一体何歳だと思ってるんだこの人達は・・・。と思いながら若者らしくカルビを口にした。
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