嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第1章 はじめまして。家族になった日

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「廉ちゃん、あのさ、百々は廉ちゃんが誰よりも大切。それは絶対変わらない。あの日百々が言ったことで廉ちゃん傷ついたんでしょ?寂しくなったんだよね?ごめん。コンビニのことも百々がわがまま言わなかったら良かった。」
「どうしたの、急に。もういいよ。俺が気にしすぎたりするのも、過去を乗り越えれてないのも悪いし。」
「廉ちゃんは悪くない!でも、翔さんも悪くない。翔さん、廉ちゃんが怖がるから今日も我慢して来なかったし、発作が出た日、責任感じてたらしいけど、廉ちゃんが自分見てまた苦しくなるの嫌で寝てる時に様子見に来たり、あのクソパパとは違うから...。そこだけは百々が保証する。」
「わかった。百々を信じるよ。」
「帰って来てくれる?」
「うん。」
「廉ちゃんと仲直りできてよかった!」
「そう?」
「うん!ずっと仲直りできないかと思ってたもん。もう会えないかとも思った。スマホ置いて行っちゃうし。」
「最初は2度と帰らない気だったよ。」
「もう廉ちゃんに辛い思いさせない!」
「ありがとう。」
「あ、これ、翔さんから手紙預かったの。」
「手紙?」
「うん。読んであげて。」
「あ、うん。ありがと。」
水色の便箋。
綺麗な字が並んでいた。


『廉くんへ

元気にしてましたか?
廉くんが出て行ってしまったと知った日、気が狂いそうでした。
俺は人を失う、目の前から消えるというのが大の苦手です。
それは空が突然消えてしまった日から。
たくさん廉くんを毎日探しました。
でも、いなかった。
もう2度と会えなくなるかと毎日考えては泣きました。
廉くんはもう俺にとって大切な家族で弟で宝物です。
ずっと見えるところにいてほしい。
廉くんは俺が怖いかもしれません。
あんなに一方的に怒鳴った俺が悪いので仕方ありません。
でも、いつかまた俺と話してくれたら嬉しいです。
帰っても俺からは部屋に行ったりしません。
廉くんが発作で苦しむ姿は見たくないから。
もし、いつか俺に会っても大丈夫と思ったら部屋に会いにきてくれたら嬉しいです。
この間は辛い記憶を思い出させてしまい、怒ってしまいごめんなさい。

翔より』


丁寧に書かれた手紙を畳む。

「廉ちゃん、ごめんね?」
「ん?もういいよ。」
「廉ちゃん、百々の前からも消えないで。」
「わかった、消えない。」
「大好き。」
「ありがとう。」
「そろそろ廉ちゃんのアパートに戻ろ?」
「だな。」
「ママと直人さん何してるかな?」
「水炊きでも食べてるんじゃない?」
「あ、水炊きは夜みんなで食べに行くはずだよ!」
「水炊き確定なんだ。」
「ママが食べたいからね!」
「そっか。あ、お土産とコスメはいいのか?」
「お土産だけ買う!」
「明太子、翔さん好きかな?」
「好きそうだけど。」
「じゃあ、家族用に買うか。」
「家族...うん!!」
「あとはお菓子だな。」
「いっぱい買う!」
「家用?」
「友達にも。」
「1時間以内に買って帰るぞ!」
「はーい!」

俺も過去を乗り越えられるように頑張ろう。
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