16 / 530
第1章 はじめまして。家族になった日
トラウマ
しおりを挟む
バタンとドアが閉まる。
「許可も取らず、誰にも言わないで深夜に二人でコソコソ出かけていいと思ってんの?」
いつものヘラヘラした翔さんじゃない。
どんな態度をとってもこんな怖いオーラ見た事なかった。
「なあ、なんとか言ったら?もうすぐ20歳つってもお前じゃ妹守れないだろ?」
低い声で『お前』と聞いた途端に自分の異変に気づく。
冷や汗が止まらない。
「なあ、聞いてんのか?」
そう言って胸ぐらを掴まれた。
「ちょっと!!離れてよ!!」
その声が聞こえたのか、母親と直人さんが部屋に急いで上がってきた。
「なにしてるの!?」
「翔!!離しなさい!!」
「廉ちゃん!?ママ!廉ちゃんフラッシュバックしてるかもしれない!呼吸変だよ!」
「廉ちゃん?ママよ?大丈夫よ?怖くない。汗かいてるわね...」
「翔は部屋にいなさい。百合さん、白衣着てくるから廉くんベッドに運んでもいいかな。」
「えぇ。」
「廉ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫よ、百々ちゃん。百々ちゃんも看護師目指すなら慣れないとね、非常事態に。」
「うん...」
「お待たせ。廉くん、聴診させてね。」
ひんやりしたものが心臓付近に当たる。
「心拍早いね~。まだ落ち着けないね。怖かったね。でも、もう大丈夫だからね」
「いつもゆっくり休ませたら治るから、そっとしておきましょう」
「もし、長引きそうなら病院へ。お薬出すよ。」
「ありがとう。」
「百々ちゃんは、廉ちゃんのそばにいる?」
「いる!!見張っておく!!」
「廉くんをよろしくね。僕は翔と話さなきゃな。百々ちゃんもびっくりさせて悪かった。」
「いえ...私は廉ちゃんより強いから」
「じゃあ、ごめんけど廉くんをよろしく。」
「はい...」
2時間くらい経ってようやく落ち着いた。
「ふぅ...」
「どぉ?しんどい?」
「うん」
体は重くて、血の気が引いてる感覚。
「映画みよ!いつも通りの方が安心するでしょ?」
「かもしれないね」
「今日は...ファンタジー系にする?」
「いいよ、百々が好きなやつで。」
「じゃあ、これ!」
「パソコン立ち上げて、入れてくれる?」
「うん!」
百々がお水を持ってきてくれて、でも手が震えてもてなくて介助してもらいながら、コップ一杯分飲めた。
「百々ありがと」
「いーえ!廉ちゃんゴロンのまんま見た方がいいよ!」
「そうする。」
百々はプリンを持ってきて食べ始めた。
映画も中盤に差し掛かったあたりで、カチャリと扉が開いた。
直人さんと母親だった。
「廉くんどう?病院行く?」
黙って首を振る。
「ごめんね、翔が。ちょっともう一度聴診させてね」
白衣を着た直人さんは俺には医者にしか見えないから抵抗感はない。
布団の中で聴診を受ける
「うーん、さっきよりはマシって感じだね」
「廉ちゃんコップ今持てない」
「自律神経も乱れてるから、落ち着いたら持てるようになるよ」
「廉ちゃん、やっぱり一度薬もらいに行かない?」
母親はそう諭してくるが、元々薬は嫌いなので行く気はない。
「廉ちゃんが嫌って言ってるから、行かなくていいの!!」
「百々ちゃん...」
「許可も取らず、誰にも言わないで深夜に二人でコソコソ出かけていいと思ってんの?」
いつものヘラヘラした翔さんじゃない。
どんな態度をとってもこんな怖いオーラ見た事なかった。
「なあ、なんとか言ったら?もうすぐ20歳つってもお前じゃ妹守れないだろ?」
低い声で『お前』と聞いた途端に自分の異変に気づく。
冷や汗が止まらない。
「なあ、聞いてんのか?」
そう言って胸ぐらを掴まれた。
「ちょっと!!離れてよ!!」
その声が聞こえたのか、母親と直人さんが部屋に急いで上がってきた。
「なにしてるの!?」
「翔!!離しなさい!!」
「廉ちゃん!?ママ!廉ちゃんフラッシュバックしてるかもしれない!呼吸変だよ!」
「廉ちゃん?ママよ?大丈夫よ?怖くない。汗かいてるわね...」
「翔は部屋にいなさい。百合さん、白衣着てくるから廉くんベッドに運んでもいいかな。」
「えぇ。」
「廉ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫よ、百々ちゃん。百々ちゃんも看護師目指すなら慣れないとね、非常事態に。」
「うん...」
「お待たせ。廉くん、聴診させてね。」
ひんやりしたものが心臓付近に当たる。
「心拍早いね~。まだ落ち着けないね。怖かったね。でも、もう大丈夫だからね」
「いつもゆっくり休ませたら治るから、そっとしておきましょう」
「もし、長引きそうなら病院へ。お薬出すよ。」
「ありがとう。」
「百々ちゃんは、廉ちゃんのそばにいる?」
「いる!!見張っておく!!」
「廉くんをよろしくね。僕は翔と話さなきゃな。百々ちゃんもびっくりさせて悪かった。」
「いえ...私は廉ちゃんより強いから」
「じゃあ、ごめんけど廉くんをよろしく。」
「はい...」
2時間くらい経ってようやく落ち着いた。
「ふぅ...」
「どぉ?しんどい?」
「うん」
体は重くて、血の気が引いてる感覚。
「映画みよ!いつも通りの方が安心するでしょ?」
「かもしれないね」
「今日は...ファンタジー系にする?」
「いいよ、百々が好きなやつで。」
「じゃあ、これ!」
「パソコン立ち上げて、入れてくれる?」
「うん!」
百々がお水を持ってきてくれて、でも手が震えてもてなくて介助してもらいながら、コップ一杯分飲めた。
「百々ありがと」
「いーえ!廉ちゃんゴロンのまんま見た方がいいよ!」
「そうする。」
百々はプリンを持ってきて食べ始めた。
映画も中盤に差し掛かったあたりで、カチャリと扉が開いた。
直人さんと母親だった。
「廉くんどう?病院行く?」
黙って首を振る。
「ごめんね、翔が。ちょっともう一度聴診させてね」
白衣を着た直人さんは俺には医者にしか見えないから抵抗感はない。
布団の中で聴診を受ける
「うーん、さっきよりはマシって感じだね」
「廉ちゃんコップ今持てない」
「自律神経も乱れてるから、落ち着いたら持てるようになるよ」
「廉ちゃん、やっぱり一度薬もらいに行かない?」
母親はそう諭してくるが、元々薬は嫌いなので行く気はない。
「廉ちゃんが嫌って言ってるから、行かなくていいの!!」
「百々ちゃん...」
11
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
医者兄と病院脱出の妹(フリー台本)
在
ライト文芸
生まれて初めて大病を患い入院中の妹
退院が決まり、試しの外出と称して病院を抜け出し友達と脱走
行きたかったカフェへ
それが、主治医の兄に見つかり、その後体調急変
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
たとえば、俺が幸せになってもいいのなら
夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語―――
父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。
弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。
助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる