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聖人様になる練習
お試し!ラブパワー
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練兵場は部屋がある建物に比較的近かった。
これなら不安になったときいつでも来られそうだ。
「何か薄暗くね?」
「この時間は大体このくらいの明るさですが…」
「そうなんですか?」
案内してくれたトライデントさんによると、ここ2~3年はこんな感じらしい。
太陽っぽいのはまだ結構高い位置なのに…
これも闇の力の影響なのかな。
俺とトモアキは練兵場の中をキョロキョロ見る。
練兵場は、ぐるりを壁に囲まれた丸い運動場みたいな場所だ。
結構…いや、かなり広い。
そんな俺たちにトライデントさんが声をかける。
「場所のご希望はございますか?」
「あ、えっと…じゃあ、あそこで」
他の人の邪魔にならないように、俺とトモアキは端っこで練習することにした。
トライデントさんも見守ってくれるらしく、俺たちから少し離れた場所に立った。
「んじゃ、早速レベル1からな」
「よっしゃ…えっとお、手で水を掬う感じ…」
光の力、だけどイメージは水…
「すぅ…ふぅ…すぅ…」
肩の力を抜いて、深呼吸して…
手のひらにパワーをためる…
「集中…てのひら集中…」
指の間から零れるんじゃなくて、手のひらから湧いて出てくるイメージ…
「む…むむ…」
それを溢れるくらい溜めて…………
「撒く!!」
プールで人に水をかけるみたいにする。
キラキラと、俺の手から光がまき散らされる。
「おおおおお!?」
急にブワッと風が吹き、同時に光が広がる。
地面の色が明るい色に変化していく…
「何ださっきの光は…?」
「そんなことより、見ろ、この土の色!」
「ああっ、元に、戻ってる…!?」
「これが光の力…!」
俺たちに近い場所で剣で戦う練習をしていた人たちが騒いでいる。
どうやらここにも闇の影響があったらしい…
王様のいるとこも安全地帯じゃないんだな。
「すっげえ!できたじゃんシゲ!」
「お、おお…できた…」
なんと一発成功!
俺の才能ってこんなとこにあったんだな…。
元の世界じゃぱっとしないはずだぜ。
「んじゃレベル2、いってみようぜ!」
「うん…今度はあっちでやってみるか」
「おう!今度はどんくらいくすみが取れるかな~」
俺たちは壁沿いに移動し、やや暗い土の場所でレベル2を試してみる事にした。
***
レベル2、レベル3…とやってきて、何とかレベル5まで達成できた。
練兵場は壁まで本来の色を取り戻した…っぽい。
元の色を知らないから分かんないけど。
何にせよやりきってやったぜ…疲れた。
「レベルによって広さが違うんだな」
練習して分かった事は、
・レベル1…半径5mを浄化
・レベル2…半径10mを浄化
・レベル3…半径20mを浄化
・レベル4…半径40mを浄化
・レベル5…半径80mを浄化
…と、レベルが上がるたびに範囲が広がる感じ。
ただこれだと「一生浄化しまくれば、いつかは完了するでしょう」的な…
めっちゃ時間かかりそう。
ちなみにレベルは99まである。
ただここまで行くには、どっかでラブパワーを充填しないといけないみたいだ。
だが今のところ好みのお尻はいない…
というか、クリスチーヌさん以外の女の人が周りにいない。
「ふーむ、この範囲にあるものを浄化するって感じみたいだな…」
「ここ来るときに通った庭でもやってみるか…石像とか木とかあったし」
練兵場にも闇の力が来てるとすれば、この城も汚染されていると考えた方が良いだろう。
「しかし、結構疲れたな…」
「『MP切れた』みたいな感じか?」
「さあ…魔法使った事が無いから分からん。
神様に聞いてみるしかないな」
ラブラヴ神様とは、一日一回だけ夢の中で話ができるらしい…と「知識」にある。
寝る前に
「ねえラブラヴ神様~ぁ、お話があるのぉ♡」
と唱えるだけで良いそうだが、なかなかハードルが高い。
「あとは封印の儀式か…」
「トモまで巻き込んですまんな」
「良いってことよ!でも途中からは俺じゃ無理だろ。
それまでに何とか相手探せよ」
「おう…頑張る」
練習時間が終わったのか、いつの間にか練兵場には人がいなくなった。
そろそろ俺たちも帰ったほうが良さそうだ…
ん?
んん……?
「なあトモ…俺らあっちから来たんだっけ」
「んと、ゲート出て左じゃなかったっけ…あっ!」
なんと練兵場にはゲートが6つあった。
ゲートごとに装飾が違うものの、入ってきたゲートの装飾を覚えておかなかった俺たちには見分けがつかない。
「こんなにすぐ困難が待ち受けているとは…
さすが異世界だぜ」
「ただの迷子だけどな」
だけどこんなにあっさり置いていかれるなんて…
俺らほんのり嫌われてるんじゃ…?
これなら不安になったときいつでも来られそうだ。
「何か薄暗くね?」
「この時間は大体このくらいの明るさですが…」
「そうなんですか?」
案内してくれたトライデントさんによると、ここ2~3年はこんな感じらしい。
太陽っぽいのはまだ結構高い位置なのに…
これも闇の力の影響なのかな。
俺とトモアキは練兵場の中をキョロキョロ見る。
練兵場は、ぐるりを壁に囲まれた丸い運動場みたいな場所だ。
結構…いや、かなり広い。
そんな俺たちにトライデントさんが声をかける。
「場所のご希望はございますか?」
「あ、えっと…じゃあ、あそこで」
他の人の邪魔にならないように、俺とトモアキは端っこで練習することにした。
トライデントさんも見守ってくれるらしく、俺たちから少し離れた場所に立った。
「んじゃ、早速レベル1からな」
「よっしゃ…えっとお、手で水を掬う感じ…」
光の力、だけどイメージは水…
「すぅ…ふぅ…すぅ…」
肩の力を抜いて、深呼吸して…
手のひらにパワーをためる…
「集中…てのひら集中…」
指の間から零れるんじゃなくて、手のひらから湧いて出てくるイメージ…
「む…むむ…」
それを溢れるくらい溜めて…………
「撒く!!」
プールで人に水をかけるみたいにする。
キラキラと、俺の手から光がまき散らされる。
「おおおおお!?」
急にブワッと風が吹き、同時に光が広がる。
地面の色が明るい色に変化していく…
「何ださっきの光は…?」
「そんなことより、見ろ、この土の色!」
「ああっ、元に、戻ってる…!?」
「これが光の力…!」
俺たちに近い場所で剣で戦う練習をしていた人たちが騒いでいる。
どうやらここにも闇の影響があったらしい…
王様のいるとこも安全地帯じゃないんだな。
「すっげえ!できたじゃんシゲ!」
「お、おお…できた…」
なんと一発成功!
俺の才能ってこんなとこにあったんだな…。
元の世界じゃぱっとしないはずだぜ。
「んじゃレベル2、いってみようぜ!」
「うん…今度はあっちでやってみるか」
「おう!今度はどんくらいくすみが取れるかな~」
俺たちは壁沿いに移動し、やや暗い土の場所でレベル2を試してみる事にした。
***
レベル2、レベル3…とやってきて、何とかレベル5まで達成できた。
練兵場は壁まで本来の色を取り戻した…っぽい。
元の色を知らないから分かんないけど。
何にせよやりきってやったぜ…疲れた。
「レベルによって広さが違うんだな」
練習して分かった事は、
・レベル1…半径5mを浄化
・レベル2…半径10mを浄化
・レベル3…半径20mを浄化
・レベル4…半径40mを浄化
・レベル5…半径80mを浄化
…と、レベルが上がるたびに範囲が広がる感じ。
ただこれだと「一生浄化しまくれば、いつかは完了するでしょう」的な…
めっちゃ時間かかりそう。
ちなみにレベルは99まである。
ただここまで行くには、どっかでラブパワーを充填しないといけないみたいだ。
だが今のところ好みのお尻はいない…
というか、クリスチーヌさん以外の女の人が周りにいない。
「ふーむ、この範囲にあるものを浄化するって感じみたいだな…」
「ここ来るときに通った庭でもやってみるか…石像とか木とかあったし」
練兵場にも闇の力が来てるとすれば、この城も汚染されていると考えた方が良いだろう。
「しかし、結構疲れたな…」
「『MP切れた』みたいな感じか?」
「さあ…魔法使った事が無いから分からん。
神様に聞いてみるしかないな」
ラブラヴ神様とは、一日一回だけ夢の中で話ができるらしい…と「知識」にある。
寝る前に
「ねえラブラヴ神様~ぁ、お話があるのぉ♡」
と唱えるだけで良いそうだが、なかなかハードルが高い。
「あとは封印の儀式か…」
「トモまで巻き込んですまんな」
「良いってことよ!でも途中からは俺じゃ無理だろ。
それまでに何とか相手探せよ」
「おう…頑張る」
練習時間が終わったのか、いつの間にか練兵場には人がいなくなった。
そろそろ俺たちも帰ったほうが良さそうだ…
ん?
んん……?
「なあトモ…俺らあっちから来たんだっけ」
「んと、ゲート出て左じゃなかったっけ…あっ!」
なんと練兵場にはゲートが6つあった。
ゲートごとに装飾が違うものの、入ってきたゲートの装飾を覚えておかなかった俺たちには見分けがつかない。
「こんなにすぐ困難が待ち受けているとは…
さすが異世界だぜ」
「ただの迷子だけどな」
だけどこんなにあっさり置いていかれるなんて…
俺らほんのり嫌われてるんじゃ…?
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