親指姫のアイデンティティ

茜琉ぴーたん

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Past me, present me

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 翌日、清里所長に朝の挨拶をしてまた少し雑談を交わした。
「あの…仲良くさせてもらってる人とね、その…付き合うことになりました」
「そうなんだ、おめでとう!」
 まるで自分のことのように所長は手を叩いて喜んでくれた。けれど報告内容にそぐわない私の表情を見ては「ん?」とゆっくり手を膝へ下ろす。
「え、おめでたく…ない?」
「おめでたいんですけど…あんまりドキドキしなくて」
「え、あんなに語ってくれたのに?すごく褒めてたじゃない」
「そうなんですけど…告白されても案外平気で、自分でも驚いてるんです」
「ほー……?まぁ変な人じゃないんだし、お付き合いしてみて『違う』ってことがあれば…お友達に戻ろうって手も…あるし?」
所長はあたふたと、それでも古湊さんのことを悪く言わないように言葉を選んでは手を動かして考えを伝えてくれた。
 既にセックスの予定を入れたなんて言ったら所長は引くだろう、「大好きか分かんないのにエッチしちゃうの⁉︎」なんて怒るんだろう。
 私はふふと笑い
「これから、良い所をたくさん見つけていけると良いなと思ってます」
と前向きな言葉で締める。
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