21 / 73
Capitolo3…Perdita di perdita
21
しおりを挟むその後は姉と待ち合わせて帰り、しかし様子がおかしいので話を聞けば「今夜ホテルに行く」とのことでセックスについてのアドバイスを求められた。
そんなの男に任せれば良いじゃんと思いきや、姉はクマさんに「経験豊富な女だ」と吹いているらしい。
僕は出来る限りの提案をして彼女の幸運を祈り、門限前に帰宅したその様子を見るにおそらく成功したのだと想像する。
さてそっちは後々深掘りするとして僕の方はどうしようか。
トレジャーハントみたいな感覚でシラトリさんを見つけて糾弾したい、あわよくばセックスでヒィヒィ言わせて溜飲を下げたい。
だいたい彼女のスケッチブックには僕の裸体や顔のアップなどの著しく卑猥な個人情報が詰まっているのだ。
あれを作品に落とし込むならモデルの僕に許可のひとつも取るのが礼儀だろう。
さしずめあのスケッチブックは人質みたいなもの、彼女自身が「お灸」と言っていたんだからそれを公開されるのはリベンジポルノに近しいものがある。
そうだ僕はあのスケッチを破棄させるために彼女を探そう。
そして交換条件にセックスさせてもらおうかな、馬鹿なガキの僕はそれを大義名分としてシラトリさんを捜索する理由とした。
さて、どうやってシラトリさんを探すか。
人間の記憶力は本当に当てにならないもので、元々他人に興味の薄い僕の脳みそは日を追うごとに彼女の顔や服装なんかの記録をぽいぽいと棄ててしまっていてあれから1週間経った今、もうそのシルエットも朧げだ。
大学の敷地に入れないことはないが一番遭遇率の高い事務棟は人目があって下手な行動は取れない。
徒歩で通勤する職員もいるようだがほとんどは自家用車だろうから門で張るのも難しい。
ちなみに姉はクマさんを探しに来た時は守衛所で入校証を貰って正攻法を使ったそうで僕もそうするつもりだが、僕のビジュアルではどうしても目立つから短日で決めねば怪しまれるかもしれない。
留学生ぶるのもありだけど少ないと聞いているし秋から突然金髪外国人が通い出したら不自然だ。
身分証の提示を求められたら最悪高校にチクられて大ごとになるかも…さすがにこんなことで親を呼び出されたりはしたくないのだ。
つづく
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説


【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる