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しおりを挟むその後二人はスーパーで食材と惣菜を買って長岡のアパートへ帰り、遥は鍋に水を入れて火にかける。
「あ」
台所に立つ遥の後ろ姿を眺めていた長岡はある事に気付き、スマートフォンのカメラを起動させて静かに彼女へと近付いた。
「ハルカ、」
「わ、な、なに…何してんの⁉︎カメラ?」
「お前ここ…破れてる」
長岡は痴漢の様に遥の脚へスマートフォンを構え、上下に伝線したストッキングの十円玉大の穴を撮影する。
「げっ‼︎そうだった‼︎やだ、やめてよ、」
「お前、これで買い物しちまったな」
「…………やだ…変な子じゃん、てか撮らないでよ、もう……直樹、脚…好きなの?」
「破れてんのが萌える…穴、もっと拡げていい?」
細く骨張った指をクイクイと振れば遥は唇をぴくんと震わせて固まり、
「へんたい…」
とそれでも脹脛を男へ向けてまな板へ向き直った。
「……」
「…ぁ」
小さな穴に長岡の指が入ってその爪が遥の柔らかい肌に刺さる。指は第二関節まで潜り込み曲がり…薄いベージュの膜をテントのように引っ張り持ち上げる。そしてぐりぐりと円周に沿って拡げて縦に裂いて、足首まで簡単に開いてしまった。
「ハルカの開き…」
「もう、いいでしょ…」
玉ねぎを切って鍋に入れたらひと安心、遥は本気で止めようと包丁を置いたら長岡は思わぬ提案をする。
「これ、上も裂いていいか?」
「やだ、なんでよ」
「やってみたかったんだよ…ブラウスとスカートで台所に立つっていうのがエロくていい」
「元気なのはいいけど…」
いつもは遥の方から迫ったりするのに今回は具合が違う、パンティーストッキングの奥には長岡のせいで濡れたショーツがまだ隠れている。
それを見られて「エッチだな」なんて言われれば遥も滾ってセックスをしたくなってしまう。しかし「しねぇって」とどうせ断られるのだから虚しい興奮などしたくないのだ。
それなのに
「ハルカ、」
と呼ばれ、穴をぐりぐりとなぞって物欲しそうな長岡の口元を見てしまえば
「…いいけどぉ…」
と、遥は充填豆腐をひとつぎゅうっと握って目を閉じた。
「チョロい女だなぁ」
「………ぁ、あ♡」
熱い人肌が、指先が脚に僅かに触れる…そのまま掴まれたって構わないのに男はあくまで被写体として遥をスマートフォンへと収めていく。
指への食い込みが辛くなってきた頃に長岡は胸ポケットへスマートフォンを差し、
「ふふ…ん…なぁ、スカートたくし上げてよ」
とついに大きくなった穴の両端に手を入れた。
「あ……」
そしてビリビリと上まで、遥が持ち上げたスカートの裾の中…ヒップラインまで裂いてそのショーツを確認する。
「あー、エロいねぇ、ハルカ♡さっきはココにローター入れてたんだな、なぁ?」
「やだぁ」
「ここまで裂こうな、ん、」
「ぅゎ…ぁ…」
「ふふッ……あー楽し♡」
股座まで力任せに引き裂いてスカートの裾をストッキングの腰ゴムへ差し込んで、遥の尻が丸見えの状態にしてから長岡は座卓の方へと戻って行く。
「ちょっと、何よこれ!」
「ん、尻丸出しで料理して、ムービー撮ってるから」
「まだ撮ってたの⁉︎やだ、どうすんの…」
長岡がポケットからスマートフォンを取り出してしっかり遥へピントを合わせる、
「俺のオカズにすんだよ、おい振り向くな、尻と脚を撮りてぇんだからよ」
そしてそれを咎めようとした女優に対して彼は非常に失礼な物言いをして「しっしっ」と手で追い払う仕草をした。
「バカ、変態」
「好きに言えよ、逃げもしねぇ馬鹿女が」
「……構ってくれると嬉しいんだもん…」
「……次の合コン、ハメ外しすぎんなよ」
「分かってる…」
遥は破れたストッキングにまくれたスカートという珍妙な格好できっちり味噌汁を作り上げる。
それを口にした長岡は予想通り舌鼓を打ち、
「マジで、胃袋は掴まれてるわ」
と顔をくしゃっと崩して笑った。
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