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翌日、私たちは街の中を歩いていた。カイトと腕を組んで歩いていると、周囲からの視線が集まっているような気がする。
(見られているのかな……?)
少し恥ずかしいけれど、彼とこうして歩くことができるのが嬉しかった。そのまましばらく歩いていると、不意にカイトの足が止まる。
「ちょっと休憩しないか?」
そう言われて周囲を見渡すと、一軒のカフェが目に入る。店内に入るとお客さんが少なくて静かだった。私たちは窓際の席に座るとメニューを開く。すると、美味しそうなケーキの写真が目に入ったので思わず顔がほころんだ。
(どれにしようかな……)
悩んでいるとカイトが声をかけてくる。
「俺が奢るよ」
そう言って彼は私の分の注文も決めてくれた。店員さんに伝えると、程なくして注文した品が届く。
(美味しそう……!)
一口食べると口の中に甘さが広がり幸せな気持ちになった。舌鼓を打ちながら夢中で食べていると、不意に視線を感じて顔を上げる。すると、向かい側に座っているカイトと目が合った。彼はニコニコしながら私を見つめている。
「食べないの?」
私が尋ねると彼は首を横に振った。
「お前が美味しそうに食べる姿を見るだけで幸せだからさ」
彼の言葉が嬉しくて胸がキュンとなる。私は恥ずかしさを隠すためにケーキを食べ続けた。すると、カイトは私の口元に手を伸ばしてくる。
「クリーム付いてるぜ」
彼が指摘すると、私は恥ずかしくなって俯いた。すると、彼は私の口元についたクリームを指で拭ってくれる。
「ほらよ」
そう言って彼はクリームのついた指先をぺろっと舐めた。その仕草が色っぽくてドキドキする。
(かっこいい……)
私は彼の行動に見惚れてしまった。そのまま見惚れていると、彼は意地悪な笑みを浮かべて言う。
「どうした?俺の顔に何か付いてるか?」
私はハッとして首を横に振った。すると、カイトはくすっと笑う。そして、再び私を見つめてくるのだった。
(顔が熱い……)
彼から目を逸らすことができないまま見つめ合っていると、店員が注文した品を運んできてくれたので私たちは食事を再開することにした。
「美味しいですね」
「ああ、そうだな」
私はカイトに笑いかけると彼も笑ってくれる。それだけで胸が温かくなった。
「ねぇ……もっと食べたいな……」
私は甘えるように彼を見つめる。すると、彼は少し驚いた顔をした後、微笑んでくれた。
「好きなだけ食べていいよ」
「やった……!」
私は小さくガッツポーズをすると早速次のケーキに手を伸ばすのだった。
「あー美味しかった!」
カフェを出ると、私は満足感でいっぱいだった。カイトも笑顔で私の頭を撫でてくれる。
「満足したなら良かったぜ」
「カイトはもっと食べたいものとかある?」
私が尋ねると彼は少し考えてから答えた。
「俺はクロエが美味しそうに食べてる姿を見られれば満足だから」
彼の言葉に胸がキュンとする。そんな風に言われると恥ずかしいけれど、それ以上に嬉しかった。
「じゃあさ! 次はどこに行こう? もっと色んなとこ見て周りたいな!」
私は明るい声で彼に尋ねる。彼は優しく微笑んで私の手を取ってくれた。
「行こうか」
私たちは街を散策し始める。歩いていると、カイトが私の肩を抱き寄せた。私は驚いて彼の方を見ると、彼は悪戯っぽい笑みを浮かべて言う。
「こうすると恋人同士に見えるかもな」
(もぅ……)
私は恥ずかしくて俯くことしかできなかったけれど、心の中では幸せを感じていた。
(好き……大好き……)
自分の気持ちを抑えきれずに彼の腕にぎゅっとしがみつくと、彼もそれに応えてくれるかのように強く抱きしめてくれるのだった。
(見られているのかな……?)
少し恥ずかしいけれど、彼とこうして歩くことができるのが嬉しかった。そのまましばらく歩いていると、不意にカイトの足が止まる。
「ちょっと休憩しないか?」
そう言われて周囲を見渡すと、一軒のカフェが目に入る。店内に入るとお客さんが少なくて静かだった。私たちは窓際の席に座るとメニューを開く。すると、美味しそうなケーキの写真が目に入ったので思わず顔がほころんだ。
(どれにしようかな……)
悩んでいるとカイトが声をかけてくる。
「俺が奢るよ」
そう言って彼は私の分の注文も決めてくれた。店員さんに伝えると、程なくして注文した品が届く。
(美味しそう……!)
一口食べると口の中に甘さが広がり幸せな気持ちになった。舌鼓を打ちながら夢中で食べていると、不意に視線を感じて顔を上げる。すると、向かい側に座っているカイトと目が合った。彼はニコニコしながら私を見つめている。
「食べないの?」
私が尋ねると彼は首を横に振った。
「お前が美味しそうに食べる姿を見るだけで幸せだからさ」
彼の言葉が嬉しくて胸がキュンとなる。私は恥ずかしさを隠すためにケーキを食べ続けた。すると、カイトは私の口元に手を伸ばしてくる。
「クリーム付いてるぜ」
彼が指摘すると、私は恥ずかしくなって俯いた。すると、彼は私の口元についたクリームを指で拭ってくれる。
「ほらよ」
そう言って彼はクリームのついた指先をぺろっと舐めた。その仕草が色っぽくてドキドキする。
(かっこいい……)
私は彼の行動に見惚れてしまった。そのまま見惚れていると、彼は意地悪な笑みを浮かべて言う。
「どうした?俺の顔に何か付いてるか?」
私はハッとして首を横に振った。すると、カイトはくすっと笑う。そして、再び私を見つめてくるのだった。
(顔が熱い……)
彼から目を逸らすことができないまま見つめ合っていると、店員が注文した品を運んできてくれたので私たちは食事を再開することにした。
「美味しいですね」
「ああ、そうだな」
私はカイトに笑いかけると彼も笑ってくれる。それだけで胸が温かくなった。
「ねぇ……もっと食べたいな……」
私は甘えるように彼を見つめる。すると、彼は少し驚いた顔をした後、微笑んでくれた。
「好きなだけ食べていいよ」
「やった……!」
私は小さくガッツポーズをすると早速次のケーキに手を伸ばすのだった。
「あー美味しかった!」
カフェを出ると、私は満足感でいっぱいだった。カイトも笑顔で私の頭を撫でてくれる。
「満足したなら良かったぜ」
「カイトはもっと食べたいものとかある?」
私が尋ねると彼は少し考えてから答えた。
「俺はクロエが美味しそうに食べてる姿を見られれば満足だから」
彼の言葉に胸がキュンとする。そんな風に言われると恥ずかしいけれど、それ以上に嬉しかった。
「じゃあさ! 次はどこに行こう? もっと色んなとこ見て周りたいな!」
私は明るい声で彼に尋ねる。彼は優しく微笑んで私の手を取ってくれた。
「行こうか」
私たちは街を散策し始める。歩いていると、カイトが私の肩を抱き寄せた。私は驚いて彼の方を見ると、彼は悪戯っぽい笑みを浮かべて言う。
「こうすると恋人同士に見えるかもな」
(もぅ……)
私は恥ずかしくて俯くことしかできなかったけれど、心の中では幸せを感じていた。
(好き……大好き……)
自分の気持ちを抑えきれずに彼の腕にぎゅっとしがみつくと、彼もそれに応えてくれるかのように強く抱きしめてくれるのだった。
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