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第17話 強制排除
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私達は会えた喜びで、しばし二人の空間を作り上げてしまうが、アーネストがハッと気づき、抱きしめてくれている腕の力を抜いた。
やや残念に思いながら私も渋々体を離し、アーネストの顔を見る。
すると照れくさいのか、少し頬が赤くなっていた。多分私も同じように赤くなってるだろう。
冷静になると凄く恥ずかしくなってきたわ、普段こんな事を人前でする柄ではないもの。
(パメラ達ならわからないけど)
お父様が少しムッとした表情をしているけど、見ない振りをしたわ。
ライフォンのようにアーネストも怒られるかもしれない、出禁はしないで欲しいわね。
「ヴィオラ、驚いたよ。こんなにも綺麗になったなんて。いや、元から綺麗だけどさ」
そんな褒め言葉を貰うもアーネストは少し口を尖らせる。
「でもどうしてここに来たの? ライフォンに来ないようにしてって頼んでいたのに」
ちらりとアーネストはライフォンの方を見るけど、ライフォンは苦笑するばかりだ。
「私がそんな良い子に見えます?」
振り切ってきたのは自分だと主張すると、アーネストも苦笑いをする。
「確かに君は意外と行動派だ。でも王子様の迎えを素直に待っていて欲しかったよ」
あら、王子様ってアーネストの事? 本当の王子様だけど、多分ここでの意味合いは違いそう。
「何年も待たされたので、もう待ちたくなかったのです」
皮肉のように言うと草がわさわさと動く。花の女神様の心にも届いたのかしら。
(そう言えば忘れていたわ)
動く草の方に視線を移したついでに、本題を思い出した。
いや本題でもない。ただの迷惑客だ。
「ヴィオラ嬢、なのか? ……本当に?」
会話は聞いていたし、花の乙女についての話も知っているはずだけど、普通すぐには信じられないわよね。
「正真正銘本物のヴィオラですわ、オニキス様。そして――」
私の声に合わせてアーネスト様が手を差し出してくれたので、そっと手を乗せる。
「こちらのアーネスト様と、無事に婚約を交わすことが出来ました。私がこのような姿に成長できたのは、全てアーネスト様のおかげです」
そこまで言うとなにやら草たちがざわざわとまた動いた。
「……そして花の女神様のご加護のおかげですわ」
言わなきゃいけない雰囲気を感じて、付け足しておく。
「そんな馬鹿な!」
いまだ草やら蔓やらに阻まれてこちらに近づけない。
(そのままお帰り頂けないかしら)
その願いも虚しく、オニキス達は帰る気配がないどころか何やら騒ぎ立て始める。
「あれだけオニキス様が気に掛けてくれていたのに、別な男との婚約など!」
「侯爵殿もオニキス様からの手紙は受け取っていたはずだ。それなのに強硬するなんて!」
……騒ぎたてれば何でも押し通せるわけではないのに。
今まで身分を笠に着て、色々な人を無理矢理従わせていたのかもしれない。
言を封じ、子どもじみた命令を飛ばしている様子が想像できる。
(そんな事ここで許すわけはないわ)
ここはオニキスの国ではないのだから。
「お帰り下さい、オニキス様。このままそのような意味不明な主張を言い続けるようでは、カミディオンの威信はどんどん低下していきますよ。運が悪ければ賠償問題となりますかと」
「何……」
「ここがどこで、あなた方が対峙している人物が誰か、わかっているでしょう? このような騒動を他国でお越し、横暴な振る舞いをまだ続けるのならば、こちらとて穏便に済ませる事は出来なくなります」
私の言葉を脅しと取ったのか鼻で笑われてしまう。
「こちらこそこのような暴力を受けたのだ。穏便に済ますわけにはいかない。魔法を行使し、一国の王子を害そうとした事をどう言い訳する気だ」
「それはあなた方が約束もなく来て、横暴を働こうとしたから、こちらも対抗措置を取らざるを得なかっただけでしょう? 我が家やアーネスト様が悪いとは、これっぽっちも思いませんけど」
「魔法を使った事には変わりあるまい」
呆れたように言うが、納得はして頂けないようだ。
「それにしてヴィオラ嬢と婚約しただけでこのような力を使えるとは、花の女神の加護とは凄いものだ。そして一人の少女がこのように大きくなるなんて。何と便利な魔法。これが他に応用出来ればどれだけ有用だろうか……」
ぶつぶつと何やら不愉快な事を言っている。
婚約しただけというが、数年もかかったものだし、アーネスト様も相当努力をした。体が一気に成長するのだって滅茶苦茶痛いから、誰かにさせたくはない。
なのにこの人はそういう所まで想像がいかないんだろうな。
何を言おうが響いている様子はないし、正直話していてとても疲れる。一刻も早く帰って欲しい。
(でもどうやって帰したらいいかしらね)
冷ややかな目を向けていると、何かを閃いたような顔をした。
それが碌な考えではないのが透けて見える、もう話したくなんてないわ。
「いくらだ?」
「えっ?」
何が?
唐突過ぎて全く分からないのだけど……。
「この婚約はいくらでなされた。レグリスはどれ程の金を積んだ? それ以上の金を用意してやろうじゃないか」
理解が及んだ時には目の前が白くなり感覚に襲われる。
眩暈がしてふらつく私の体を、アーネストが支えてくれた。
(まさかお金で人を買おうとするなんて!)
心外だし、アーネストはそんな事しないし。怒りで言葉が出て来ない。
「そんな馬鹿な話を受けるわけがないでしょう……」
静かに怒りを湛えた声で、アーネストは何とか言葉を絞り出す。
「では妹の方はどうだ? そちらも似たような力を持っているのだろう。この前俺はライフォンを負かしたし、軟弱な伯爵令息よりも好条件だぞ」
「い、嫌です! 絶対に嫌!」
突如矛先を向けられたパメラは、怯えてライフォンの後ろに隠れた。
ライフォンもまた見た事のない形相を憤っている。
これはまずい。これ以上こんな暴君を野放しにしていてはいけない。
「もうお止めください!」
私の言葉と同時くらいか。
あっという間にオニキス達は周囲に蔓延っていた蔓に掴まり、そのまま外へと勢いよく連れて行かれてしまった。
「あっ……」
状況を理解するより早く、人の悲鳴と馬のいななきが外から聞こえる。
それは段々と遠のいていき、ピタリとやんだのだが、あまりにも一瞬の出来事で言葉も出ない。
私だけでなく、その場にいる皆放心状態である。
そんな私達の後ろから、不意に笑い声が聞こえてきた。
やや残念に思いながら私も渋々体を離し、アーネストの顔を見る。
すると照れくさいのか、少し頬が赤くなっていた。多分私も同じように赤くなってるだろう。
冷静になると凄く恥ずかしくなってきたわ、普段こんな事を人前でする柄ではないもの。
(パメラ達ならわからないけど)
お父様が少しムッとした表情をしているけど、見ない振りをしたわ。
ライフォンのようにアーネストも怒られるかもしれない、出禁はしないで欲しいわね。
「ヴィオラ、驚いたよ。こんなにも綺麗になったなんて。いや、元から綺麗だけどさ」
そんな褒め言葉を貰うもアーネストは少し口を尖らせる。
「でもどうしてここに来たの? ライフォンに来ないようにしてって頼んでいたのに」
ちらりとアーネストはライフォンの方を見るけど、ライフォンは苦笑するばかりだ。
「私がそんな良い子に見えます?」
振り切ってきたのは自分だと主張すると、アーネストも苦笑いをする。
「確かに君は意外と行動派だ。でも王子様の迎えを素直に待っていて欲しかったよ」
あら、王子様ってアーネストの事? 本当の王子様だけど、多分ここでの意味合いは違いそう。
「何年も待たされたので、もう待ちたくなかったのです」
皮肉のように言うと草がわさわさと動く。花の女神様の心にも届いたのかしら。
(そう言えば忘れていたわ)
動く草の方に視線を移したついでに、本題を思い出した。
いや本題でもない。ただの迷惑客だ。
「ヴィオラ嬢、なのか? ……本当に?」
会話は聞いていたし、花の乙女についての話も知っているはずだけど、普通すぐには信じられないわよね。
「正真正銘本物のヴィオラですわ、オニキス様。そして――」
私の声に合わせてアーネスト様が手を差し出してくれたので、そっと手を乗せる。
「こちらのアーネスト様と、無事に婚約を交わすことが出来ました。私がこのような姿に成長できたのは、全てアーネスト様のおかげです」
そこまで言うとなにやら草たちがざわざわとまた動いた。
「……そして花の女神様のご加護のおかげですわ」
言わなきゃいけない雰囲気を感じて、付け足しておく。
「そんな馬鹿な!」
いまだ草やら蔓やらに阻まれてこちらに近づけない。
(そのままお帰り頂けないかしら)
その願いも虚しく、オニキス達は帰る気配がないどころか何やら騒ぎ立て始める。
「あれだけオニキス様が気に掛けてくれていたのに、別な男との婚約など!」
「侯爵殿もオニキス様からの手紙は受け取っていたはずだ。それなのに強硬するなんて!」
……騒ぎたてれば何でも押し通せるわけではないのに。
今まで身分を笠に着て、色々な人を無理矢理従わせていたのかもしれない。
言を封じ、子どもじみた命令を飛ばしている様子が想像できる。
(そんな事ここで許すわけはないわ)
ここはオニキスの国ではないのだから。
「お帰り下さい、オニキス様。このままそのような意味不明な主張を言い続けるようでは、カミディオンの威信はどんどん低下していきますよ。運が悪ければ賠償問題となりますかと」
「何……」
「ここがどこで、あなた方が対峙している人物が誰か、わかっているでしょう? このような騒動を他国でお越し、横暴な振る舞いをまだ続けるのならば、こちらとて穏便に済ませる事は出来なくなります」
私の言葉を脅しと取ったのか鼻で笑われてしまう。
「こちらこそこのような暴力を受けたのだ。穏便に済ますわけにはいかない。魔法を行使し、一国の王子を害そうとした事をどう言い訳する気だ」
「それはあなた方が約束もなく来て、横暴を働こうとしたから、こちらも対抗措置を取らざるを得なかっただけでしょう? 我が家やアーネスト様が悪いとは、これっぽっちも思いませんけど」
「魔法を使った事には変わりあるまい」
呆れたように言うが、納得はして頂けないようだ。
「それにしてヴィオラ嬢と婚約しただけでこのような力を使えるとは、花の女神の加護とは凄いものだ。そして一人の少女がこのように大きくなるなんて。何と便利な魔法。これが他に応用出来ればどれだけ有用だろうか……」
ぶつぶつと何やら不愉快な事を言っている。
婚約しただけというが、数年もかかったものだし、アーネスト様も相当努力をした。体が一気に成長するのだって滅茶苦茶痛いから、誰かにさせたくはない。
なのにこの人はそういう所まで想像がいかないんだろうな。
何を言おうが響いている様子はないし、正直話していてとても疲れる。一刻も早く帰って欲しい。
(でもどうやって帰したらいいかしらね)
冷ややかな目を向けていると、何かを閃いたような顔をした。
それが碌な考えではないのが透けて見える、もう話したくなんてないわ。
「いくらだ?」
「えっ?」
何が?
唐突過ぎて全く分からないのだけど……。
「この婚約はいくらでなされた。レグリスはどれ程の金を積んだ? それ以上の金を用意してやろうじゃないか」
理解が及んだ時には目の前が白くなり感覚に襲われる。
眩暈がしてふらつく私の体を、アーネストが支えてくれた。
(まさかお金で人を買おうとするなんて!)
心外だし、アーネストはそんな事しないし。怒りで言葉が出て来ない。
「そんな馬鹿な話を受けるわけがないでしょう……」
静かに怒りを湛えた声で、アーネストは何とか言葉を絞り出す。
「では妹の方はどうだ? そちらも似たような力を持っているのだろう。この前俺はライフォンを負かしたし、軟弱な伯爵令息よりも好条件だぞ」
「い、嫌です! 絶対に嫌!」
突如矛先を向けられたパメラは、怯えてライフォンの後ろに隠れた。
ライフォンもまた見た事のない形相を憤っている。
これはまずい。これ以上こんな暴君を野放しにしていてはいけない。
「もうお止めください!」
私の言葉と同時くらいか。
あっという間にオニキス達は周囲に蔓延っていた蔓に掴まり、そのまま外へと勢いよく連れて行かれてしまった。
「あっ……」
状況を理解するより早く、人の悲鳴と馬のいななきが外から聞こえる。
それは段々と遠のいていき、ピタリとやんだのだが、あまりにも一瞬の出来事で言葉も出ない。
私だけでなく、その場にいる皆放心状態である。
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