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学園編
閑話 彼の秘密
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Side マイズ
放課後、今日の日中にあった出来事を思い返しつつ、自室に戻る…あの後泣き腫らした顔のルディヴィスを慰め、休む訳にはいかないと授業へ戻った
周囲は勿論驚いてたけど、最終的に気持ちの整理は一応ついたようでいつものルディヴィスな感じに戻ってた
その後、公爵家から戻ったヘルリとも合流したし普通に授業を受けて、次にイグニスに会ったら謝るんだと笑ってたからもう本当に大丈夫だろう
癒される優しい顔で笑うルディヴィスの涙…初めは目を疑った
いつも明るく前向きで、周りの雰囲気すら心地よく変えてくれる私の親友…大切な存在であるルディヴィスが泣いていたんだから
何かから逃げるように…何かに怯えるように…泣いていた事実、これは私だけが知っていていい情報じゃないと机に置いてある通信魔石を起動する
『………………マイズ、何かあったか?』
数度の通信の後、直ぐに出たのはこの国の王太子殿下となるレオンハルト
時期大司教として名を挙げる私のもう一人の親友だ
そして、ルディヴィスの婚約者候補…
「忙しい所ごめんね…レオンハルト
ルディヴィスの事で大切な話があったんだ…今、大丈夫かい?」
ガタリと通信の向こうで大きな音がする
きっとルディヴィスの名を聞いて大切な話というワードに動揺したのだろう…椅子から落ちたのかもしれないと考える
彼は確か5歳の頃、ルディヴィスに出会い救われ彼のために良き王になると心に誓った男だ…これだけ動揺していてもおかしくない
………それは私も一緒だけども…
『すまない、何があった?ルディヴィスが怪我でもしたのか!?大丈夫なのか!?』
「違うよ、怪我はしてない、身体的には大丈夫
でも、実はね…今日ルディヴィスが泣いてたんだ…
ねぇ、レオンハルト……キミは彼が悲しそうに、何かを後悔するように泣いてる所、見たことあるかい?………私は見たことが無かった、だからすごく驚いた…
一応婚約者候補のレオンハルトにも伝えなきゃって連絡したんだ」
通信の向こうで息を呑む音が聞こえる
深い動揺と焦りにも似た息遣い…レオンハルトもルディヴィスが今日みたいに泣いている所を見たことが無い証拠だ
『……………ルディヴィスが…泣いてたのか…?なんで、どうして…!?何かあったのか…?事件でもあったのか!?
……くそっ、年の差が憎いっ………なんで俺はその場にいれないんだ…』
「事件では…ないと思う…レオンハルトだから教えてあげたんだよ…?私もキミもルディヴィスに救われた者同士だ、二人の間で隠し事はしないと約束しただろ?
年の差はしょうがない…来年は隣で支えてあげたいんでしょ?今は入学まで勉強頑張って」
そのまま今日あった事を報告し、情報を共有する
泣いていた状況にも驚いてはいるが…レオンハルトは何より学園に、ルディヴィスの近くに居られないことが不服なようだ
ぐぬぬと唸る声も聞こえるが気にしても無駄だ
来年には同じようにこの学園に通えるのだから我慢するしかない
現段階でルディヴィスはレオンハルトの婚約者候補、私は2人を応援していると言えばしている、しかし色々なしがらみや問題があり、ずっと候補のままなのも事実、そのまま婚姻するかと言ったら半々くらいの可能性しかない
もしも…万が一婚約が解消になったら…その時は私にもチャンスくらいはあっても良いんじゃないかと思ってしまう
彼を自分で大切にしてあげたい…幸せにしてあげたい気持ちが常にあるのはレオンハルトだけじゃ無いんだ
ルディヴィスが思う以上に私もレオンハルトも彼に救われ、癒され…惹かれている
次は自分達がルディヴィスを救う立場になりたいと考えるほどに…それを私と同じ気持ちを彼も知ってるから唸るくらいで受け入れ、隠れて私と恋のライバルをしていられる
だからこそ、今日感じた違和感もちゃんと共有しなければいけない
「今日あった事はこれで全部
……………ねぇ、ルディヴィスは何を隠してると思う…?
元々、すごく考える視点が大人っていうか安心感があったよね…?けど、今日…ルディヴィスは何度も後悔して泣いていたんだ
自分の行動で選べる未来を奪ってしまったかも知れないって…私やレオンハルトの事も心配と後悔をして泣いてくれてた…
それが意味する彼の秘密は何なんだろうね…」
『……………後悔
……………わるい、俺にもわからない…けど、ルディヴィスは俺達と話してると本当に大切に思ってくれてる感じがするのに、何処か距離を置いて接してるような雰囲気がある…それも今日泣いてた事に関係してると思うか…?』
レオンハルトの言ってる事に思い当たる節があった…大切に思ってくれてるのに距離がある…それは確かにある
もしかしたら関係しているのかもしれない…けど、どうして…?
昔の事を思い出しつつルディヴィスが隠していることを考える…しかし、消灯時間ギリギリまで2人で話すが答えは出なかった
『また何かあったら連絡してほしい…俺はまだ学園にいれないんだ…任せたよ親友』
「うん、勿論だよ」
プツリと通信を切ると静寂に包まれた室内で、また無意識に考えてしまう
あの優しい笑顔と今日見せた涙の向こう側にルディヴィスは何を隠しているんだろう…
本人から聞いた訳じゃないのに、それはきっと自分の事じゃない、他人を大切に思う為の事だと思うのは何故…?
いつかその隠してる事を話してくれる日は来るのか…いや、話してほしい
泣くほど辛い悩みなんて無い方がいいに決まってるんだから…
今度は私がルディヴィスを助けて笑顔を取り戻してあげたい、きっとレオンハルトもそう思ってる
それくらい私もレオンハルトもキミが大切で大好きなんだよ…?何となくだけど、たぶんヘルリも同じ気持ち持ってるかもしれない
ずっと一緒に笑っていられたらいい、だから一人で抱え込まないでルディヴィス
放課後、今日の日中にあった出来事を思い返しつつ、自室に戻る…あの後泣き腫らした顔のルディヴィスを慰め、休む訳にはいかないと授業へ戻った
周囲は勿論驚いてたけど、最終的に気持ちの整理は一応ついたようでいつものルディヴィスな感じに戻ってた
その後、公爵家から戻ったヘルリとも合流したし普通に授業を受けて、次にイグニスに会ったら謝るんだと笑ってたからもう本当に大丈夫だろう
癒される優しい顔で笑うルディヴィスの涙…初めは目を疑った
いつも明るく前向きで、周りの雰囲気すら心地よく変えてくれる私の親友…大切な存在であるルディヴィスが泣いていたんだから
何かから逃げるように…何かに怯えるように…泣いていた事実、これは私だけが知っていていい情報じゃないと机に置いてある通信魔石を起動する
『………………マイズ、何かあったか?』
数度の通信の後、直ぐに出たのはこの国の王太子殿下となるレオンハルト
時期大司教として名を挙げる私のもう一人の親友だ
そして、ルディヴィスの婚約者候補…
「忙しい所ごめんね…レオンハルト
ルディヴィスの事で大切な話があったんだ…今、大丈夫かい?」
ガタリと通信の向こうで大きな音がする
きっとルディヴィスの名を聞いて大切な話というワードに動揺したのだろう…椅子から落ちたのかもしれないと考える
彼は確か5歳の頃、ルディヴィスに出会い救われ彼のために良き王になると心に誓った男だ…これだけ動揺していてもおかしくない
………それは私も一緒だけども…
『すまない、何があった?ルディヴィスが怪我でもしたのか!?大丈夫なのか!?』
「違うよ、怪我はしてない、身体的には大丈夫
でも、実はね…今日ルディヴィスが泣いてたんだ…
ねぇ、レオンハルト……キミは彼が悲しそうに、何かを後悔するように泣いてる所、見たことあるかい?………私は見たことが無かった、だからすごく驚いた…
一応婚約者候補のレオンハルトにも伝えなきゃって連絡したんだ」
通信の向こうで息を呑む音が聞こえる
深い動揺と焦りにも似た息遣い…レオンハルトもルディヴィスが今日みたいに泣いている所を見たことが無い証拠だ
『……………ルディヴィスが…泣いてたのか…?なんで、どうして…!?何かあったのか…?事件でもあったのか!?
……くそっ、年の差が憎いっ………なんで俺はその場にいれないんだ…』
「事件では…ないと思う…レオンハルトだから教えてあげたんだよ…?私もキミもルディヴィスに救われた者同士だ、二人の間で隠し事はしないと約束しただろ?
年の差はしょうがない…来年は隣で支えてあげたいんでしょ?今は入学まで勉強頑張って」
そのまま今日あった事を報告し、情報を共有する
泣いていた状況にも驚いてはいるが…レオンハルトは何より学園に、ルディヴィスの近くに居られないことが不服なようだ
ぐぬぬと唸る声も聞こえるが気にしても無駄だ
来年には同じようにこの学園に通えるのだから我慢するしかない
現段階でルディヴィスはレオンハルトの婚約者候補、私は2人を応援していると言えばしている、しかし色々なしがらみや問題があり、ずっと候補のままなのも事実、そのまま婚姻するかと言ったら半々くらいの可能性しかない
もしも…万が一婚約が解消になったら…その時は私にもチャンスくらいはあっても良いんじゃないかと思ってしまう
彼を自分で大切にしてあげたい…幸せにしてあげたい気持ちが常にあるのはレオンハルトだけじゃ無いんだ
ルディヴィスが思う以上に私もレオンハルトも彼に救われ、癒され…惹かれている
次は自分達がルディヴィスを救う立場になりたいと考えるほどに…それを私と同じ気持ちを彼も知ってるから唸るくらいで受け入れ、隠れて私と恋のライバルをしていられる
だからこそ、今日感じた違和感もちゃんと共有しなければいけない
「今日あった事はこれで全部
……………ねぇ、ルディヴィスは何を隠してると思う…?
元々、すごく考える視点が大人っていうか安心感があったよね…?けど、今日…ルディヴィスは何度も後悔して泣いていたんだ
自分の行動で選べる未来を奪ってしまったかも知れないって…私やレオンハルトの事も心配と後悔をして泣いてくれてた…
それが意味する彼の秘密は何なんだろうね…」
『……………後悔
……………わるい、俺にもわからない…けど、ルディヴィスは俺達と話してると本当に大切に思ってくれてる感じがするのに、何処か距離を置いて接してるような雰囲気がある…それも今日泣いてた事に関係してると思うか…?』
レオンハルトの言ってる事に思い当たる節があった…大切に思ってくれてるのに距離がある…それは確かにある
もしかしたら関係しているのかもしれない…けど、どうして…?
昔の事を思い出しつつルディヴィスが隠していることを考える…しかし、消灯時間ギリギリまで2人で話すが答えは出なかった
『また何かあったら連絡してほしい…俺はまだ学園にいれないんだ…任せたよ親友』
「うん、勿論だよ」
プツリと通信を切ると静寂に包まれた室内で、また無意識に考えてしまう
あの優しい笑顔と今日見せた涙の向こう側にルディヴィスは何を隠しているんだろう…
本人から聞いた訳じゃないのに、それはきっと自分の事じゃない、他人を大切に思う為の事だと思うのは何故…?
いつかその隠してる事を話してくれる日は来るのか…いや、話してほしい
泣くほど辛い悩みなんて無い方がいいに決まってるんだから…
今度は私がルディヴィスを助けて笑顔を取り戻してあげたい、きっとレオンハルトもそう思ってる
それくらい私もレオンハルトもキミが大切で大好きなんだよ…?何となくだけど、たぶんヘルリも同じ気持ち持ってるかもしれない
ずっと一緒に笑っていられたらいい、だから一人で抱え込まないでルディヴィス
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