離縁しようぜ旦那様

たなぱ

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夫婦編

第二王子は契約穴嫁?

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そう言えば前にドラレイド帝国の第三王子がレラージェ国の第二王子と聖女様引き取るって言ってたけどそれは色々な面で大丈夫なの?
…………と、思い出したら気になって、普通に疑問に思ったからフリード様に聞いたら、なんとも渋い顔をされた…
え………?言ってはいけない案件だったかもしれない…?


「………すまない、変な反応をした…まさかその単語が出てくるとは…リデンが悪いわけじゃない
俺の愛するリデンを苦しめる元凶となった奴らの存在を、本気で忘れていたんだ…皇帝からの招待状の事も全部まとめて…」

「ふー…………ん?皇帝からの招待状…?」

「ああ、例の幽閉されていたレラージェ国第二王子を我が国の第三王子が契約穴嫁として迎え入れるらしい…その挙式の招待状が届いていたんだ
別に参加を強制されているわけでもないから記憶から抹消しようと………リデンはもしかして参加したかったか?」



参加したかったか?って言われても初耳すぎてよくわかりません!契約穴嫁って何?普通の嫁じゃないの?てかあの話通じなさそうな第二王子を嫁にってそれだけで勇者な気がする
おれもそんなに会話したこと無いけど、あの断罪パーティーでの聖女とのやりとり…思い出すだけで頭が痛くなるし

聖女は契約穴嫁?じゃないっぽいし一応おめでたいのかそうじゃないのかわからないが、うちの国とドラレイド帝国が婚姻するなら参加した方が良いんじゃない?って話になり、皇帝から届いた招待状を改めて見つつ…契約穴嫁について教えてもらった


「あまり気持ちのいい話では無いが…リデンを苦しめる原因となった者の成れの果て…そう考えると知って損は無いのかもしれない…この挙式は獣人の国、ドラレイド帝国特有の…だが、現在は廃れた筈の敗戦国への対応の一つなんだ」



おれは聞いてしまった事を若干後悔することになった…国が違えば文化が違う…それを再度痛感したからだ


契約穴嫁とは、長きドラレイド帝国の歴史において数代前の皇帝が治めていた時期に生まれた悪しき風習
主にドラレイド帝国に喧嘩を吹っ掛けて戦争で負けた敗戦国から人質とは別に、功績を上げたものに戦利品として敗戦国から好みの者を褒美として与えたことがきっかけの制度らしい

言い換えたら奴隷妻契約、好きでもない相手に強制的に嫁ぎ、祖国を人質にされ無理やり番う、一生穴として…モノとして性的に可愛がられるとんでもないやつ
脳筋と性欲が直結してしまった数台前の皇帝が行っていたその褒美システムは、その時代では受け入れられていたが…現在交易って形で他国とも関わるようになり、倫理観とかないんですか?って感じになって自然と廃れていったのだと…


それで今回、メニラ姫が酷い目に遭い、婚約破棄を断罪と言う形で行い更には反省の兆しすら全くない第二王子へどう報復するか…必死に検討した結果、導き出されたのが契約穴嫁だったと

倫理観が無い対応をした第二王子には倫理観の欠片もない対応をされるべきだ…!!!って………なるほど!?!
そんなこんなで悪しき風習を引っ張り出し、第二王子はこの度目出度くドラレイド帝国第三王子に嫁ぐ………その挙式の招待状が目の前にある




「リデン…ドラレイド帝国を誤解しないで欲しい…これはある一定期間…発情期が暴走したと言える数代前の皇帝のみが好んで行ってた事なんだ
今は決してこんな契約を結んではいない、今回の第二王子への制裁としてコレが選ばれたのも理由がある

第二王子が誠心誠意自身の行いを後悔し、反省の色が見えれば普通の妃になれる契約も込みでの話なんだ…まぁそれまでは淫紋無しで第三王子であるレドラ王子からモノとして扱われるが…
その行為聖女にも見せ、後始末をさせる下級メイドとして一緒に連れて行く計画…原因の2人を深く後悔させる為に…そんな話らしい」


何でしょうそのエロゲー展開!!!
一瞬前世を思い出したわ!!もう思い出してるけど!!
まじか…契約穴嫁まじか…そんなのもあるのねドラレイド帝国…聖女様の結界に護られてぬくぬく過ごしてきた祖国では想像もつかないけど、前世知識と今世で防衛って部分を担う父様を持ってるとちょっと分かる気はした

戦争って性欲も荒ぶって云々かんぬん…あるって言うじゃん…それが悪い方向に行ったんだろうな…
過去、この契約が盛んだった頃は街や村で略奪とかしないで、そういう契約で戦利品を得ていたこと…
選ばれてしまった穴嫁は生涯オナホとして愛されたって話をされて、おれはスンッってなった


「ご、誤解はしない…大丈夫…
色々思うところはあるけど大丈夫だよフリード様!
発情期で暴走でなんかしっくり…?しっくりきた!うん!
………なぁ、そのレドラ王子ってあの第二王子を受け入れるんだろ?話が通じない契約穴嫁って…報復で暴力的にいたぶるわけじゃないって事はさ、相当すごいメンタルしてるのか?」


「あー………ああ、うん…そうだな…
レドラ王子は今年で30歳になるんだが、これまで20回程、結婚と離婚を繰り返しているんだ…なんだかドラレイド帝国としても若干の問題王子と、レラージェ国の問題王子を結ばせてしまおうって思惑も見えるな…?」




結婚と離婚20回くらい!?!どう言うこと!?レドラ王子が何者なのか、おれは少しドキドキしながら話を聞いていた










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