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魔族と人国と僕ら
13.僕らにとっての平穏
しおりを挟む帝魔国全土に聖魔法結界を張る、その作戦が見事に成功し、実質オーラシア国からの侵略はもう起きる事が無くなった
結界の向こう側で人国の兵士がなぜ弾かれるのかわからないと言った顔で動揺していたと笑いながら淫魔先輩が僕に教えてくれたのは先日の事
洗脳を含む悪意に対して絶対的な効力を発揮する結界の効果は凄いものだった
聖魔法結界は高度な守護の魔法、例えどんなに破ろうとしても込められた魔力以上の力を相当超えない限り決して破ることはできない
他国に対し害意の無い、悪意無いものには全く反応もしない守護特化の結界魔法を否定する隣国もない
むしろ、一方的に侵略を試みようとするオーランシア国が周囲から更に酷い目で見られるのは当然の結界だろう
結界魔法が構築され、魔力枯渇で倒れた1週間後に今回の功労者である勇者くんは、ぽわってした顔で魔王様と共に執務室に戻ってきた
なんかもう2人の距離感が僕とレベリアみたいになっていたので、関係がきっと上手くいったのだろう
「全く、魔王様…なんですかその顔は?デレデレとして…人の事を言えないと思いませんか?
シャル…私達も見せつけてやりましょうか」
「えっ!?んっ♡♡♡まって、お仕事する部屋でっ♡あっ♡♡ああんっ♡♡♡」
魔王様が膝に勇者くんを乗せたまま仕事を始めようとしてるのを見て、レベリアは僕を抱き寄せて排泄を管理してくれてる触手を動かしてくる
服の中で尿道を引っ掻き回される快楽に立って居られずレベリアに縋ってしまうのは仕方ない事だ
でもここは執務室…ちょっと恥ずかしい…
「おい、執務室で盛んな、部屋に行けレベリア」
「魔王様、人の事言えます?勇者と番う事を決めたのは良いこともですけど、膝の上で可愛がるのではなく部屋に行きなさい、あなたこそ!」
おしっこの穴気持ちいいって悶える僕はツッコミできない…仕事どっちも放棄してますよって言えない…♡
勇者くんは、とろんとした顔のまま魔王様に抱きしめられてすり寄っててとても幸せそう…みんな幸せだけどこれじゃ帝魔国の政府としての仕事が滞ってしまうんじゃ無いのかな…?
暫く魔王様とレベリアが元々旧知の仲だからこそできる言い争いを続ける…話し合いがヒートアップすればする程激しくなる触手の動き♡やばいっ…
レベリアの感情に揺さぶられて僕の尿道を触手が激しく搔き回してくるから色々駄目だった…♡
「ひぃっ♡♡♡やだぁ……♡やぁ♡♡ぁ゙っ♡ちゅぽちゅぽイグ♡イっぢゃうっ…♡レベリアぁ……恥ずかしい…ここじゃやだぁ……♡♡♡ん゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あ♡♡♡」
ぷしゅ♡♡ぷしゅっ♡♡じょろろ………♡♡♡
常に異物を咥え込んでる僕の尿道は可愛がられると精液もおしっこも漏らしやすいのに…
触手が掻き混ぜる隙間から…ううまさか…漏れちゃうなんて…人前で…ここ執務室…
「シャル……可愛い……じゃないですね、すいません…私の感情に反応して触手が暴れてしまいました…
大丈夫ですか…?痛みは?」
「はっ、嫁に何やってんだよ!?大丈夫か?」
こっち見ないで欲しい…おもらししたのがバレてしまう…魔王様しか見てえない勇者くん並みにスルーして欲しかった…
「ううっ…やだって言ったのに………執務室でこんな事…2人とも、ちゃんと仕事をしてください…」
僕の言葉に魔王様もレベリアもちゃんとわかってはくれたようだった…執務室で、仕事中に過度に嫁を可愛がらない、やるなら部屋で
そして、その日から定時でしっかり仕事を終わらせて、さっさと帰ろうという方針が決まったのは言うまでもない
オーランシア国からの侵略、元々被害はほとんどなかったが実質的な戦争を結界によって回避できるようになり、帝魔国の軍の人達も前線から撤退して現在は日替わりで砦から観察するのみになったと話していた
戦争が終わったと言っても過言ではない平和な状況…
勇者くんと僕の中に溜めてあったレベリアの魔力を超える者が現れない限り、結界魔法は破られることすらないのだから
平和って素晴らしいなと思う
淫魔くんは頻繁に治癒をしていたオーガさんに戦争が終着したからと同棲を迫られて逃げていた…顔は幸せそうだったから両思いなのかもしれない
ジル兄さんは騎士団長さんの実家で新婚旅行中、お腹の赤ちゃんも順調に育っていて、楽しく旅行しているためもう3ヶ月は帰ってこないと魔王様が嘆いている
勇者くんは魔王様の番になるためにこれから毎日、限界まで愛されて魔力を注がれ続けて肉体を書き換えられるのだと嬉しそうに笑っていた
オアシス様はゲランさんの作る夢と現実の間でひたすらに甘やかされて過ごしているらしい…ゲランさんが可愛すぎるからオアシス様を他に見せたくないと言ってるそうだ
帝魔国に救われた僕の生まれ育った村の皆も母さんも幸せそうに暮らしている……
そして僕も
「シャル、聖魔法結界の魔力補充のために失った分とこれから先、私の子を孕む為にも私達も…これまで以上に毎日愛し合いましょうね?」
僕の服を脱がせながらレベリアは嬉しい事を言う…♡毎日、これまで以上に愛される生活…嬉しい…♡
まだ服を脱がされているだけなのに期待で乳首もペニスも勃ってしまうのはしょうがないと思う…
「僕をいっぱい愛して…♡レベリアの………旦那様の赤ちゃん産める身体にしてください♡」
レベリアに押し倒されて、触手で拘束され、甘える僕は幸せだ…
完全にオーランシア国の問題が解決した訳じゃない、でも帝魔国の、僕達の生活に関しては確実な平和を取り戻したと言える
この平和が何時までも続きますように…レベリアとずっと一緒にいられますように…
僕は願いながら自らキスをした
第二部完
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