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ラナキア洞窟攻略19
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「奥伝剣技は、私も習得してまだ間もない。放つまでには時間がかかる。すまないが…それまで、私の背後を頼む」
「はい」
「おうよ!」
アレクシアの言葉にルカとジョゼフが答える。
アレクシアはゆっくりと息を吸い…そして吐いた。彼女の中で集中力が高まり、練気が練られる。そしてそれは、徐々に剣へと収束する。
後ろにいるルカとジョゼフも肌で感じる事ができる程の練気の高まり。
(これなら…)
倒せるかもしれない。敵の数は多いが、あくまで本体はスケルトンだ。あの魔物を無力化していまえば周囲の小型魔物も動きを失うはず。
そんな風にルカが思ったその時、後方の魔物たちが動いた。地面を這っていた小型の骸骨。そのうちの四、五体が一斉にルカとジョゼフに飛び掛かる。
「くっ…」
「おらあああ!」
ルカは初伝剣技『正対防御』で受け止める。これは刀身で敵の攻撃を受け止めるアルトゥース流の基本防御技だ。
一方ジョゼフは中伝槍技『うねり薙ぎ』で小型の骸骨を払い飛ばす。こちらの技は、槍を振り回し敵を弾き飛ばす攻防一体の技だ。
最初の骸骨が皮切りとなって、小型の骸骨は次々にルカとジョゼフ、そしてアレクシアに襲い掛かってきた。ルカとジョゼフの二人は、アレクシアを守るように魔物を次々に弾き飛ばしていくが…、
「数が多いぜ…!」
ジョゼフの額に汗が浮かぶ。
一度に捌き切れる量には限界があった。魔物の何匹かは捌き切れず、ルカとジョゼフに傷を与える。噛みつき、爪撃などだ。今の所大きなダメージを受けてはいない。だが、体中傷だらけだ。これ以上攻撃を受け続ければ、いずれどちらかがもたなくなるだろう。かと言って、回復魔術を使用する余裕もない。
「はあ、はあ…くそっ…!」
ジョゼフの息が上がる。彼の戦闘技術はルカよりも上だが、その分同時に相手にしている魔物の数も多い。
「捌いても捌いてもキリがねえ…!」
いくら敵を弾き飛ばそうと、すぐに起き上がり再び襲い掛かってくる。敵は魔力で動く骨の魔物。痛覚は存在せず、恐れのような感情も持ってはいないのだろう。
ジョゼフはアレクシアの様子を横目で確認する。彼女の剣には練気が宿り、刀身からは雄々しいまでの無形の力を感じる事ができる。大技を放つ準備はほぼ完了したといった所だろう。
(よし、あと少しだ…!」
ジョゼフの気持ちが一瞬緩む。まるでその隙を突くように、小型の魔物が前方、左右から飛び掛かった。
「ジョゼフさん!」
ルカが声をかける。飛び掛かる敵に気がついたジョゼフは二体の敵を弾き飛ばすが、一体漏らしてしまう。その一体がジョゼフの顔目掛け爪を突き立てようとした…その時、
「…『ファイアー・ボール』」
その声と共に、炎が飛来し魔物に着弾した。中伝炎属性魔術、『ファイアー・ボール』。その魔術を行使した人物とは…、
「ゲルトの旦那!」
床に膝を突きながら、ゲルトが魔術を放っていた。
それとほぼ同時にアレクシアは技を放つ準備を完了し…スケルトンに向かって大きく踏み出した。
「はい」
「おうよ!」
アレクシアの言葉にルカとジョゼフが答える。
アレクシアはゆっくりと息を吸い…そして吐いた。彼女の中で集中力が高まり、練気が練られる。そしてそれは、徐々に剣へと収束する。
後ろにいるルカとジョゼフも肌で感じる事ができる程の練気の高まり。
(これなら…)
倒せるかもしれない。敵の数は多いが、あくまで本体はスケルトンだ。あの魔物を無力化していまえば周囲の小型魔物も動きを失うはず。
そんな風にルカが思ったその時、後方の魔物たちが動いた。地面を這っていた小型の骸骨。そのうちの四、五体が一斉にルカとジョゼフに飛び掛かる。
「くっ…」
「おらあああ!」
ルカは初伝剣技『正対防御』で受け止める。これは刀身で敵の攻撃を受け止めるアルトゥース流の基本防御技だ。
一方ジョゼフは中伝槍技『うねり薙ぎ』で小型の骸骨を払い飛ばす。こちらの技は、槍を振り回し敵を弾き飛ばす攻防一体の技だ。
最初の骸骨が皮切りとなって、小型の骸骨は次々にルカとジョゼフ、そしてアレクシアに襲い掛かってきた。ルカとジョゼフの二人は、アレクシアを守るように魔物を次々に弾き飛ばしていくが…、
「数が多いぜ…!」
ジョゼフの額に汗が浮かぶ。
一度に捌き切れる量には限界があった。魔物の何匹かは捌き切れず、ルカとジョゼフに傷を与える。噛みつき、爪撃などだ。今の所大きなダメージを受けてはいない。だが、体中傷だらけだ。これ以上攻撃を受け続ければ、いずれどちらかがもたなくなるだろう。かと言って、回復魔術を使用する余裕もない。
「はあ、はあ…くそっ…!」
ジョゼフの息が上がる。彼の戦闘技術はルカよりも上だが、その分同時に相手にしている魔物の数も多い。
「捌いても捌いてもキリがねえ…!」
いくら敵を弾き飛ばそうと、すぐに起き上がり再び襲い掛かってくる。敵は魔力で動く骨の魔物。痛覚は存在せず、恐れのような感情も持ってはいないのだろう。
ジョゼフはアレクシアの様子を横目で確認する。彼女の剣には練気が宿り、刀身からは雄々しいまでの無形の力を感じる事ができる。大技を放つ準備はほぼ完了したといった所だろう。
(よし、あと少しだ…!」
ジョゼフの気持ちが一瞬緩む。まるでその隙を突くように、小型の魔物が前方、左右から飛び掛かった。
「ジョゼフさん!」
ルカが声をかける。飛び掛かる敵に気がついたジョゼフは二体の敵を弾き飛ばすが、一体漏らしてしまう。その一体がジョゼフの顔目掛け爪を突き立てようとした…その時、
「…『ファイアー・ボール』」
その声と共に、炎が飛来し魔物に着弾した。中伝炎属性魔術、『ファイアー・ボール』。その魔術を行使した人物とは…、
「ゲルトの旦那!」
床に膝を突きながら、ゲルトが魔術を放っていた。
それとほぼ同時にアレクシアは技を放つ準備を完了し…スケルトンに向かって大きく踏み出した。
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