274 / 328
お許しあそばして。お嬢様なんて柄じゃございませんの。
大人の階段の裏側・前編(※R18)
しおりを挟む
シャワーを浴びたいと告げると、一緒に入ろうと言ってきた慎悟。
とんでもない。なんてはしたないことを言うんだ。
「はしたないもなにも、今からそういう事をするんだ。恥ずかしがらなくてもいいだろう」
「バカ! 乙女の恥じらいってものだよ! 慎悟にこの身を捧げるとは言え、初っ端から一緒にお風呂に入るだなんてハイレベルな事できるわけ無いでしょ!?」
これからって時に私と慎悟は取っ組み合いをしていた。場所は私の誕生日祝いとして連れてきてくれたレストランのあるホテルの一室。
この部屋へたどり着くまでの道のりでは緊張してあまり意識していなかったけど、多分いい部屋をサーブしてくれているんだ。大きな窓からは、綺麗な夜景が見える。ここから眺めると色とりどりの宝石が散らばっているように見える。そして程よく広い部屋に鎮座した大きなダブルベッドを見ると、これから何をするのかが容易に想像できて変な汗をかいてしまう。
1年以上清い交際を続けてからの大人な関係への第一歩なのだ。私かてスマートに初体験を済ませたい。
だが、私にだって恥じらいがある。私だけが裸になるんじゃない。だけど、お互い全てをさらけ出して…その、一つになっちゃうわけじゃないですか!
……つまり恥ずかしいんだ。これからあられもない姿になるとわかっていても……恥ずかしい!
バスルームに入ってこようとする慎悟を押し出そうとしたが、悲しき男女の力の差。押し合いへし合いを5分くらい続けていたが、業を煮やした慎悟が私の腰に腕を回した。
ヒョーイと軽々と抱き上げられた私はぴしっと固まった。
あら、なんてデジャブ。こんなの前にもあったね。
慎悟は私を抱えたままずんずんと進み、そしてベッドの上に私を下ろした。フカフカのベッドに背中から体をうずめた私の視界に映ったのは、おきれいな慎悟の顔と、部屋の天井に吊るされたおしゃれな電飾。
逆光となった慎悟の目はマジだ。その視線にさらされた私は息を呑んで固まる。
「…埒が明かないから、もうこのままでいい」
「えぇ!? いやちょ…んむっ」
上に乗り上がってきた慎悟が強引に唇を奪った。それは優しい口づけでなく、飢えた狼が獲物にありつくが如くの激しい口づけ。
慎悟の熱い舌が口の中に侵入してきた。私の舌を捕らえると、それと絡めて強弱をつけて吸われる。私も負けじと愛撫し返すが、慎悟はどうにも私に主導権を与えてくれない。
「んんっ…!」
舌のザラザラした感触が上顎をくすぐる。私はくぐもった声を漏らした。飲み込めなかった唾液が口端から溢れ、一旦口を離した慎悟がそれを舌で舐め取った。彼の舌が唇をなぞるとゾクゾクと体が震えた。
……私は慎悟とキスをしているといつも変な気分になる。結局の所…キスが性行為に似ているからであろうか?
貪るようなキスをしている間も慎悟はせわしなく体を撫で回す。彼の手のひらが首筋をなぞるようにして撫ぜると、くすぐったくて身を捩ってしまう。
今日はレース付きのブラウスの上に薄手のカーディガンにスカートという服装だったが、シャワーを浴びようとした際にカーディガンだけ自分で脱いだので、上はブラウスのみである。
慎悟の手によってプツ、プツとボタンを外されていく。中身を暴かれてしまいそうな心境になって落ち着かない。人に脱がされるってこんなに恥ずかしいことだっけ?
怖い気持ちはある。
だけど好奇心もあって。
私の中の本能は早く早くと急かしているのに、理性はちょっと待ってと阻止しようとする、矛盾した感情でいっぱいである。
あっという間にボタンを外され、下着の上から胸を揉まれた。
慎悟は慎悟なりに予習はしてきたそうだが、お互い初めて同士だ。その動きはぎこちない。まるで壊れ物を扱うような触り方で……私はなんだか物足りないと感じてしまった。
「…もっと強くても大丈夫だよ…?」
そんなおっかなびっくり触らなくてもいいよって意味で言ったんだけど、慎悟は無表情になってしまった。
私の背中に手を差し込むと、ブラのホックを外し、ブラウスとともにブラを取り払った。その動きは性急である。
ちょっと余裕なくない? ブラ外す時ホックの金具がブチッと嫌な音を立てた気がするんですけど。そういう意味の『強くてもいい』じゃない…
……そしてさすがに電気は消さないか?
「ねぇ慎悟、電気……」
一旦体を起こした慎悟は自分の服を脱いで、上半身裸になっていた。傷やシミひとつ無いその肌は白雪のように白い。それも相まってなよっちく見えるはずなのだが、そんなことはない。慎悟の生ストリップを見せつけられた私はクラっとしていた。
…やだ、何その色気。
何の変哲もない男の裸なのにフェロモンすごくない!? 婚約者の色気に私が魅了されかかっているとは知らない彼は、電気を消すことなく再び覆いかぶさってきた。
慎悟は胸元に顔を近づけると、胸の谷間に顔を埋めてきた。肌に吸い付くとしっかり痕を残す。
……電気は!?
「ひゃっ!?」
電気のことを突っ込もうとしたら、慎悟の熱い手のひらが両胸を覆い、先程よりも強く揉みしだかれた。
直接触られることで触覚が鋭敏となり、私は変な声を漏らしてしまった。刺激でツンと尖った胸の飾りをいたぶられると、鼻にかかった声が口から漏れ出す。
「んん、ぁ…んぅ……!」
未知の快感に驚いてただ声を漏らすだけの私の反応に気を良くしたのか、触れ方がだんだん大胆に変わっていく。グニグニと押しつぶすように触ったり、指で摘んで小刻みに動かしたり。
慎悟が与える愛撫の全てに私は敏感に反応した。触れている手のひらから微弱の電流を流されているかのようにビクビクと体を震えさせて、言葉にならない喘ぎ声を漏らす。
快感についていけないからちょっと待って欲しいのに止めないで欲しい。
チュウ、と音を立てて胸の尖りを吸われると、急激に恥ずかしさが増した。赤ちゃんがお母さんのおっぱいを吸うような吸い方じゃない。口に含んだそれを舌で潰したり、弾いたり。まさしくネットリした愛撫だ。
「んんぅ…しんご、あっ……」
胸に吸い付く慎悟の頭を抱えて、私はのけぞった。慎悟が口での愛撫を強めたので、私は喘ぐことしか出来なかった。こういう時私は年上としてリードしないといけないと思うんだが、年下の彼にリードされてる始末ではないか。
情けないし、ダサい。
慎悟は頑張ってくれているのに、私はただ気持ちよくされて、淫らに鳴いているだけ。
快感でぼんやりしながらも、私も愛撫し返そうと慎悟の体をまさぐったけど、その手が邪魔だったのか、ベッドに縫い付けられてしまった。ひどい。
「ひっ……!」
足の付け根に膝を差し込まれ、グッと擦り付けられると、体の中央がジンと熱くなった。キスをしている最中からずっとそこが落ち着かなくてムズムズしていた。熱くて、しびれて、触って欲しくて切なかったんだ。
そうされて初めて、自分が下着を濡らしていたことに気付かされた。私はそれがバレるのが恥ずかしくてそれを止めさせようとしたが、慎悟は止めてくれない。乱れたスカートの中に手を突っ込んで、太ももを撫でながら足の付け根にたどり着いた。足を閉じようにも慎悟の膝が割り込んでいるのでそれはかなわない。
「…待って…! そこはっ」
私が止める声など気に留めずに、慎悟はショーツの上から秘部を指でそっとなぞってきた。ヌルヌルしたショーツの布地に擦られ、ブワッと今まで感じたことのない快感が襲ってくる。
「あっ……!」
「……濡れてる…?」
それは疑問を含んだ声だった。
とんでもない。なんてはしたないことを言うんだ。
「はしたないもなにも、今からそういう事をするんだ。恥ずかしがらなくてもいいだろう」
「バカ! 乙女の恥じらいってものだよ! 慎悟にこの身を捧げるとは言え、初っ端から一緒にお風呂に入るだなんてハイレベルな事できるわけ無いでしょ!?」
これからって時に私と慎悟は取っ組み合いをしていた。場所は私の誕生日祝いとして連れてきてくれたレストランのあるホテルの一室。
この部屋へたどり着くまでの道のりでは緊張してあまり意識していなかったけど、多分いい部屋をサーブしてくれているんだ。大きな窓からは、綺麗な夜景が見える。ここから眺めると色とりどりの宝石が散らばっているように見える。そして程よく広い部屋に鎮座した大きなダブルベッドを見ると、これから何をするのかが容易に想像できて変な汗をかいてしまう。
1年以上清い交際を続けてからの大人な関係への第一歩なのだ。私かてスマートに初体験を済ませたい。
だが、私にだって恥じらいがある。私だけが裸になるんじゃない。だけど、お互い全てをさらけ出して…その、一つになっちゃうわけじゃないですか!
……つまり恥ずかしいんだ。これからあられもない姿になるとわかっていても……恥ずかしい!
バスルームに入ってこようとする慎悟を押し出そうとしたが、悲しき男女の力の差。押し合いへし合いを5分くらい続けていたが、業を煮やした慎悟が私の腰に腕を回した。
ヒョーイと軽々と抱き上げられた私はぴしっと固まった。
あら、なんてデジャブ。こんなの前にもあったね。
慎悟は私を抱えたままずんずんと進み、そしてベッドの上に私を下ろした。フカフカのベッドに背中から体をうずめた私の視界に映ったのは、おきれいな慎悟の顔と、部屋の天井に吊るされたおしゃれな電飾。
逆光となった慎悟の目はマジだ。その視線にさらされた私は息を呑んで固まる。
「…埒が明かないから、もうこのままでいい」
「えぇ!? いやちょ…んむっ」
上に乗り上がってきた慎悟が強引に唇を奪った。それは優しい口づけでなく、飢えた狼が獲物にありつくが如くの激しい口づけ。
慎悟の熱い舌が口の中に侵入してきた。私の舌を捕らえると、それと絡めて強弱をつけて吸われる。私も負けじと愛撫し返すが、慎悟はどうにも私に主導権を与えてくれない。
「んんっ…!」
舌のザラザラした感触が上顎をくすぐる。私はくぐもった声を漏らした。飲み込めなかった唾液が口端から溢れ、一旦口を離した慎悟がそれを舌で舐め取った。彼の舌が唇をなぞるとゾクゾクと体が震えた。
……私は慎悟とキスをしているといつも変な気分になる。結局の所…キスが性行為に似ているからであろうか?
貪るようなキスをしている間も慎悟はせわしなく体を撫で回す。彼の手のひらが首筋をなぞるようにして撫ぜると、くすぐったくて身を捩ってしまう。
今日はレース付きのブラウスの上に薄手のカーディガンにスカートという服装だったが、シャワーを浴びようとした際にカーディガンだけ自分で脱いだので、上はブラウスのみである。
慎悟の手によってプツ、プツとボタンを外されていく。中身を暴かれてしまいそうな心境になって落ち着かない。人に脱がされるってこんなに恥ずかしいことだっけ?
怖い気持ちはある。
だけど好奇心もあって。
私の中の本能は早く早くと急かしているのに、理性はちょっと待ってと阻止しようとする、矛盾した感情でいっぱいである。
あっという間にボタンを外され、下着の上から胸を揉まれた。
慎悟は慎悟なりに予習はしてきたそうだが、お互い初めて同士だ。その動きはぎこちない。まるで壊れ物を扱うような触り方で……私はなんだか物足りないと感じてしまった。
「…もっと強くても大丈夫だよ…?」
そんなおっかなびっくり触らなくてもいいよって意味で言ったんだけど、慎悟は無表情になってしまった。
私の背中に手を差し込むと、ブラのホックを外し、ブラウスとともにブラを取り払った。その動きは性急である。
ちょっと余裕なくない? ブラ外す時ホックの金具がブチッと嫌な音を立てた気がするんですけど。そういう意味の『強くてもいい』じゃない…
……そしてさすがに電気は消さないか?
「ねぇ慎悟、電気……」
一旦体を起こした慎悟は自分の服を脱いで、上半身裸になっていた。傷やシミひとつ無いその肌は白雪のように白い。それも相まってなよっちく見えるはずなのだが、そんなことはない。慎悟の生ストリップを見せつけられた私はクラっとしていた。
…やだ、何その色気。
何の変哲もない男の裸なのにフェロモンすごくない!? 婚約者の色気に私が魅了されかかっているとは知らない彼は、電気を消すことなく再び覆いかぶさってきた。
慎悟は胸元に顔を近づけると、胸の谷間に顔を埋めてきた。肌に吸い付くとしっかり痕を残す。
……電気は!?
「ひゃっ!?」
電気のことを突っ込もうとしたら、慎悟の熱い手のひらが両胸を覆い、先程よりも強く揉みしだかれた。
直接触られることで触覚が鋭敏となり、私は変な声を漏らしてしまった。刺激でツンと尖った胸の飾りをいたぶられると、鼻にかかった声が口から漏れ出す。
「んん、ぁ…んぅ……!」
未知の快感に驚いてただ声を漏らすだけの私の反応に気を良くしたのか、触れ方がだんだん大胆に変わっていく。グニグニと押しつぶすように触ったり、指で摘んで小刻みに動かしたり。
慎悟が与える愛撫の全てに私は敏感に反応した。触れている手のひらから微弱の電流を流されているかのようにビクビクと体を震えさせて、言葉にならない喘ぎ声を漏らす。
快感についていけないからちょっと待って欲しいのに止めないで欲しい。
チュウ、と音を立てて胸の尖りを吸われると、急激に恥ずかしさが増した。赤ちゃんがお母さんのおっぱいを吸うような吸い方じゃない。口に含んだそれを舌で潰したり、弾いたり。まさしくネットリした愛撫だ。
「んんぅ…しんご、あっ……」
胸に吸い付く慎悟の頭を抱えて、私はのけぞった。慎悟が口での愛撫を強めたので、私は喘ぐことしか出来なかった。こういう時私は年上としてリードしないといけないと思うんだが、年下の彼にリードされてる始末ではないか。
情けないし、ダサい。
慎悟は頑張ってくれているのに、私はただ気持ちよくされて、淫らに鳴いているだけ。
快感でぼんやりしながらも、私も愛撫し返そうと慎悟の体をまさぐったけど、その手が邪魔だったのか、ベッドに縫い付けられてしまった。ひどい。
「ひっ……!」
足の付け根に膝を差し込まれ、グッと擦り付けられると、体の中央がジンと熱くなった。キスをしている最中からずっとそこが落ち着かなくてムズムズしていた。熱くて、しびれて、触って欲しくて切なかったんだ。
そうされて初めて、自分が下着を濡らしていたことに気付かされた。私はそれがバレるのが恥ずかしくてそれを止めさせようとしたが、慎悟は止めてくれない。乱れたスカートの中に手を突っ込んで、太ももを撫でながら足の付け根にたどり着いた。足を閉じようにも慎悟の膝が割り込んでいるのでそれはかなわない。
「…待って…! そこはっ」
私が止める声など気に留めずに、慎悟はショーツの上から秘部を指でそっとなぞってきた。ヌルヌルしたショーツの布地に擦られ、ブワッと今まで感じたことのない快感が襲ってくる。
「あっ……!」
「……濡れてる…?」
それは疑問を含んだ声だった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
111
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる