家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。

3匹の子猫

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第62話

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 世界の人々は最初、阿武は国のトップの重責に耐えられず、ただの危険な妄言癖のある精神異常者に堕ちてしまったと思っていた。


しかし理解できない力(魔法)を使いこなし、最初の会見の通り次々と人類に大打撃を与える行動を続ける阿武に対し、次第に恐怖は高まり、阿武は「破壊者」、「滅ぼす者」を意味する悪魔【アバドン】になった!と言われるようになった!

中には阿武は、勝手ばかりしてきた人類を滅ぼす為に神に遣わされた使徒だと神聖化され、崇拝するものまでも現れた。




 世界の国々の代表たちもこの事態を重く捉え、リモートを利用したトップ会談を行うことにした。

阿武に世界の代表たちは狙われる可能性が高いので1箇所に集まることは危険だと判断されたからである。


「私の呼び掛けに応じてくれてありがとう。」


 アメリカのバカラ大統領の一言でこの前代未聞の緊急首脳会議の幕は切られた。


「日本の元総理だった阿武は、現在人類最大の敵へ変貌した!日本の代表、阿武に何があったのかを説明してくれ!」


「はっ。私は現在総理代理を務めております杉と申します。阿武のこれまでのことを調べましたところ、阿武に変化がみられたのは皆さんも記憶に新しい太平洋上に新たに現れた島、ヤシロ島が現れてからとなります。


ヤシロ島が発見され、すぐに一度阿武は専門家と共に視察に訪れております。

帰国後、阿武は古代文字の専門家にある映像の解読を秘密裏に依頼しておりました。こちらがその時の映像です。

こちらはどこの映像なのかはまだ分かっておりませんが、石碑の内容は解読できております。少々長いですが、今から読み上げますのでお聞き下さい。』



いつの日か子孫がここに辿り着いた時の為、これを書き残すことにする。

我はアトラス14世なり。我が治めるアトランティスは繁栄を極めた。

しかし、少々目立ち過ぎてしまったようだ。神々に我が国を海へ沈める計画があることを知った。

我は神々をも欺き、この地に我が知識の全てを残すことにした。


我はまず、半異空間に1つの広大な島を転送することに成功した。

しかし、これだけでは神々にすぐに見つかることだろう。

そこでこの地に心穏やかな人間のみを集め、遺伝子を操作し、エルフ、ドワーフ、ホビットなど空想の世界の存在を模写した生き物に変異させた。

これでこの島が神々に見つかっても、特殊な世界が異空間に存在しており、穏やかな生物が平和に生きてるようにしか見えないだろう。

我がここまでして隠すのは、2つの石。

1つはこの神殿の中心にある【賢者の石】。我の知る全ての知識が封じられている。また賢者の石を持つことは、この狭きアトランティスの全ての権限を有することとなる。


もう1つは世界樹の木に隠された【魔力の石】。我はこの星に生まれ出る魔法の力を全て世界樹に集めることにした。

それにより、後世この星では魔法の力は消え失せることだろう。

集めた魔法の力は9割を世界樹の木の力に、残りを魔力の石に蓄積するようにした。

これも神々には世界樹が生まれたことにより、魔法の力が失われたと思わせる為だ。


そして魔力の石を手にすることができるのは、賢者の石を持つものだけである。賢者の石を持つものが世界樹の昇降機の中で、「我神々に復讐するもの」と唱えれば石同士が引き寄せられ、その場所に導かれる。


我はまもなく死ぬこととなる。だが、我の力は未来に託される。


これを読んでいる我が子孫よ!願わくばこの力を使い、世界を…神々をも従えるのだ!!



「以上となります。これが事実なら、ヤシロ島は古代アトランティス文明の遺産であり、阿武はこの話にあった賢者の石と魔力の石を手にしたのではないかと考えております。」


「なんてことだ!阿武は古代アトランティス文明の知識と力を個人で得てしまったのか!?しかもその力を人類を滅ぼす為に使ってる…人類は阿武に勝てるのか?」


各国の代表たちでもこの事実は驚きだったようで、リモートの先で国の人間と話してる者たちが多数となった。



「シャラーップ!!!」


 バカラ大統領の一括でその場は静まり返った。


「古代文明などしょせん過去の産物…現代の最高の兵器に掛かれば、阿武など恐るに足りん!!近い将来アメリカが阿武の恐怖を全て払拭するだろう!」


「「おー!!」」



そこにバカラ大統領の元に一報が入る。


「どうやら、タイミングよく阿武が私の罠に掛かったようだ!せっかくだ、阿武の最後をお見せしよう!!」



 映像に映ったのは、土の上に膝をついた阿武の姿だった。周りには装甲車両の上に衛星放送の受信アンテナのような円盤がいくつも取り付けられていた。

その円盤1つには1人の兵士がついており、阿武の方へ向けていた。


「これは強力な音響兵器だ!普通の人間なら一瞬で脳に重度な障害が生じるレベルの音波を当て続けている。それが100機以上配備している。もう阿武は立ち上がることもできない!!」



 その言葉にリモート越しに一斉にアメリカコールが始まる。



「見たか!?人類の科学力は古代文明に勝利した!!」


「「おおー!」」



 しかし映像の阿武はしばらくするとスッと立ち上がり、手を上げたと思った瞬間、無数の風の刃が発生し、全ての円盤を切り刻んだ。


「少しだけ酔っちゃったけど、すぐに慣れて平気になっちゃったよ!バカラ大統領、今から会いに行くからねー♪」


にこやかにカメラの方へ手を振る阿武だった。


「まさか!?何故あれを喰らっても平気なのだ!?理解できない。私は安全な場所に避難する。」



 バカラ大統領は慌ててその場を立ち去ろうとしたが、既に阿武はホワイトハウスの壁をことごとく破壊し、真っ直ぐとバカラのところまでやってきていた。


「見ーつけた♪バカラ大統領、一緒に核施設で遊ぼうよ!?たくさんの花火を打ち上げちゃおうよ!!

おやおや?そこに映ってるのは見たことある顔ぶればかりだね?
仲良く話し合いしてたのかな?邪魔しちゃってごめんね。お詫びに、もうすぐアメリカにあるたくさんの核をプレゼントするから楽しみに待っててね!!」


「誰がそんなことに協力するか!!」


「へー!強気な態度は弱いものにだけかと思ってたけど、地の性格だったんだ?指紋認証と虹彩認証はありそうだけど、足は要らないね!」


 次の瞬間、周りにいた多くのSPたちはバラバラに切り刻まれ、バカラ大統領の太ももから下は切り落とされていた。


「ぐぎゃーー!!私の足がー!私の足が!!おのれ…私にこんなことをして必ず後悔するぞ!!」


「どう後悔するんだろ?あっ!やり過ぎて殺しちゃうとか?その時はその時だよ!別に核なんて使わなくても、人類を殺すのにそんなに困ることはないからね!これでもそんなに急いでるわけでもないんだよ!

僕は修三がね…核のない未来を求めていたから、僕はできるだけ核を使ってしまって減らしておこうと思っただけなんだよ!!」


「お前なんて地獄へ堕ちてしまえ!!」


「遺言かな?早く命乞いしないと下から少しずつ無くなっていくよ!」


「ぐあーーーー!!痛い!熱い!
頼む、もう止めてくれ!私が悪かった。」


「もうギブアップなの?早すぎない?面白くないなー!でもまだ態度がなってないみたいだし続けよう!」


「ぐあー!もう止めて下さい。何でもしますから、もう止めて下さいまひぇんか?」


「よし!それでいいよ!!じゃー回復してあげるよ!痛みと血は止まる筈だよ。」


「ありがとうございます。ご主人様…」


「じゃー早速核施設を回ろうか?」


バカラ大統領の体は宙に浮き、阿武の後をついていった。



 その様子をリモートで見ていた各国の代表たちは、背筋を凍らせ、この世の終わりを覚悟した。こんな化け物に止める方法など分からない!誰も勝てるわけがない!!


そう思わせるには十分な光景だった。



 その時だ!リモートの映像から離れ行く阿武の体を眩い光の槍が貫いたのは…


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